Power Automate for Desktop(PAD)でフローを作っていると、「同じ処理を何度も書いている」「フローが長くなりすぎて分かりにくい」と感じることはありませんか。
そのような悩みを解決してくれるのが「サブフロー」です。
サブフローを使うことで、処理を部品化し、見やすく・再利用しやすいフローを作ることができます。
この記事では、Power Automate for Desktopにおけるサブフローの基本から使い方、活用メリット、実務で役立つ考え方までを、初心者にも分かりやすく解説します。
サブフローとは何か
サブフローとは、メインのフローとは別に定義できる「処理のかたまり」です。
メインフローから呼び出され、決まった処理を実行してから元の場所へ戻る仕組みになっています。
簡単に言えば、サブフローは「関数」や「部品」のような存在です。
例えば、
・ログイン処理
・ファイル名の整形
・エラーチェック
・定型的な入力作業
といった繰り返し使う処理を、1つのサブフローにまとめることができます。
これにより、フロー全体の構造が整理され、保守性が大きく向上します。
メインフローとサブフローの違い
Power Automate for Desktopでは、フローを作成すると最初に「Main(メイン)」というフローが用意されます。
このメインフローが、処理の起点となる中心部分です。
一方、サブフローはメインフローから呼び出される補助的なフローです。
サブフロー単体では自動的に実行されることはなく、必ずメインフローや他のサブフローから呼び出されます。
メインフローは「全体の流れ」、サブフローは「部品」という役割分担を意識すると理解しやすくなります。
サブフローを使うメリット
サブフローを使う最大のメリットは、フローの可読性と再利用性が向上する点です。
処理をそのままメインフローに書き続けると、
・スクロールが長くなる
・どこで何をしているのか分かりにくい
・修正時に影響範囲が広がる
といった問題が起こりがちです。
サブフローを使えば、
・処理ごとに役割を分離できる
・同じ処理を何度も書かずに済む
・修正はサブフローだけで完結する
といった利点があります。
特に業務自動化では、後から修正や拡張が入ることが多いため、サブフローの活用は非常に重要です。
サブフローの作成方法
Power Automate for Desktopでサブフローを作成する手順は難しくありません。
フローの編集画面を開くと、左側に「フロー」ペインがあります。
そこには「Main」と表示されている部分があり、その横に「+」ボタンがあります。
この「+」をクリックすると、新しいサブフローを追加できます。
サブフローには任意の名前を付けることができます。
名前は処理内容が分かるものにすると、後から見返したときに理解しやすくなります。
サブフローを作成したら、その中にアクションを配置して、実行したい処理を記述していきます。
サブフローの呼び出し方
サブフローを作成しただけでは、まだ処理は実行されません。
メインフローや別のサブフローから「呼び出す」必要があります。
呼び出しには「サブフローの実行」アクションを使用します。
このアクションを配置し、実行したいサブフロー名を指定することで、処理が呼び出されます。
呼び出されたサブフローの処理が完了すると、処理は元のフローに戻ります。
この流れは、プログラミングにおける関数呼び出しと非常によく似ています。
サブフローで変数を使う考え方
サブフローでは、メインフローで定義した変数をそのまま利用できます。
つまり、特別な設定をしなくても、同じ変数を共有できる点が特徴です。
この仕組みにより、
・入力値をメインフローで設定
・処理をサブフローで実行
・結果を再びメインフローで利用
といった流れが自然に作れます。
ただし、変数が増えすぎると管理が難しくなるため、
「どのサブフローで何を扱うか」を意識して設計することが重要です。
サブフローを使った実践的な活用例
実務でよくある活用例として、ログイン処理のサブフロー化があります。
例えば、
- アプリを起動
- IDを入力
- パスワードを入力
- ログインボタンをクリック
このような処理は、複数のフローで共通して使われることが多いです。
この一連の流れをサブフローにしておけば、他のフローから簡単に呼び出せます。
また、エラー処理や画面チェックなどもサブフローに向いています。
同じ確認処理を何度も書かずに済むため、ミスも減らすことができます。
サブフローを使う際の注意点
サブフローは便利ですが、使いすぎには注意が必要です。
細かすぎる処理までサブフローに分けると、
・全体の流れが逆に追いにくくなる
・フローの構造が複雑になる
といった問題が起こることがあります。
目安としては、
「意味のある処理のかたまり」
「何度も使い回す処理」
をサブフローにするのがおすすめです。
また、サブフロー名が分かりにくいと、後から見たときに内容が把握できません。
命名はできるだけ具体的に行いましょう。
サブフローを前提にしたフロー設計の考え方
最初からサブフローを意識してフローを設計すると、完成度が大きく変わります。
いきなりすべてをメインフローに書くのではなく、
・共通処理
・繰り返し処理
・独立した業務単位
を洗い出し、それらをサブフローとして切り出すイメージです。
この設計を意識することで、
・後からの修正が楽になる
・他人に引き継ぎやすい
・フローの品質が安定する
といった効果が得られます。
Power Automate for Desktopを業務で使う場合、サブフローの活用は避けて通れない重要なポイントです。
まとめ
Power Automate for Desktopのサブフローは、フローを整理し、再利用性を高めるための非常に重要な機能です。
サブフローを使うことで、
・フローが見やすくなる
・修正や拡張がしやすくなる
・業務自動化の品質が向上する
といった多くのメリットがあります。
最初は少し難しく感じるかもしれませんが、基本的な考え方を理解すれば、誰でも活用できるようになります。
Power Automate for Desktopで効率的な自動化を目指すなら、ぜひサブフローを積極的に取り入れてみてください。
