光回線のIPoE・PPPoEとは?違い・仕組み・選び方をやさしく徹底解説

光回線を契約・利用していると、「IPoE」「PPPoE」「IPv6」「v6プラス」といった専門用語を目にすることが増えてきました。
「正直よくわからないけど、なんとなく速そうだからIPoEを選んだ」「プロバイダの設定でPPPoEと書いてあって不安になった」という方も多いのではないでしょうか。

実は、光回線が遅くなる原因の多くは回線そのものではなく、接続方式(IPoE・PPPoE)の違いにあります。
この違いを理解しているかどうかで、夜間の速度・安定性・テレワークや動画視聴の快適さが大きく変わります。

この記事では、

  • IPoEとPPPoEの違い
  • それぞれの仕組み
  • どんな人にどちらが向いているのか
    を、ネット初心者の方でも理解できるように、図を思い浮かべながら読める構成で解説します。

PPPoEとは何か

PPPoE(Point to Point Protocol over Ethernet)は、昔から使われている光回線の接続方式です。
多くの人が「従来方式」「古い方式」と聞いたことがあるかもしれません。

PPPoEの基本的な仕組み

PPPoEでは、次のような流れでインターネットに接続します。

  1. 利用者のルーターやパソコンが
  2. プロバイダの認証サーバーに
  3. IDとパスワードを使ってログインし
  4. 認証が成功するとインターネットにつながる

この「IDとパスワードで接続する」という考え方は、ダイヤルアップやADSL時代から続く仕組みです。

PPPoEが遅くなりやすい理由

PPPoEの最大の弱点は、利用者が増えると一気に混雑しやすいことです。

特に問題になるのが、以下のポイントです。

  • プロバイダ側に「網終端装置(収容装置)」が存在する
  • 多くの利用者が同じ装置を通過する
  • 夜間や休日に通信が集中する

その結果、
「昼は普通なのに、夜になると極端に遅くなる」
「動画が止まる、ゲームがラグい」
といった現象が起こります。

PPPoEが今も使われている理由

弱点がある一方で、PPPoEには次のような特徴もあります。

  • 古いルーターでも使える
  • 設定方法が広く知られている
  • IPv4のみのサービスや機器と相性が良い

そのため、

  • 古い環境
  • 企業や特殊なネットワーク
    では、今でもPPPoEが使われているケースがあります。

IPoEとは何か

IPoE(IP over Ethernet)は、現在主流になりつつある新しい接続方式です。
IPv6とセットで語られることが多く、近年の高速化のカギとなっています。

IPoEの基本的な仕組み

IPoEでは、PPPoEのような「ID・パスワード認証」を行いません。

  • 回線が開通していれば
  • 自動的にネットにつながる

という仕組みになっています。

IPoEが速い理由

IPoEが速い最大の理由は、混雑ポイントを通らないことにあります。

  • PPPoEで必須だった「プロバイダの網終端装置」を経由しない
  • NTT網から直接インターネットへ接続できる
  • 利用者が増えても速度低下が起きにくい

このため、夜間でも速度が安定しやすく、
動画・オンライン会議・ゲームなどが快適になります。

IPoE=IPv6という関係

IPoEは基本的にIPv6通信で行われます。
IPv6とは、インターネット上の住所(IPアドレス)を拡張した新しい規格です。

IPv4では枯渇していたIPアドレス問題を解消し、
よりスムーズな通信を可能にしています。


IPoEとPPPoEの決定的な違い

ここで一度、両者の違いを整理します。

接続の考え方の違い

  • PPPoE
    → プロバイダにログインしてから接続する
  • IPoE
    → 回線につながった瞬間から接続されている

混雑しやすさの違い

  • PPPoE
    → 夜間・休日に遅くなりやすい
  • IPoE
    → 混雑を回避しやすく安定

利用環境の違い

  • PPPoE
    → 古いルーター・IPv4限定サービス向け
  • IPoE
    → 新しいルーター・一般家庭向け

IPv6だけだと困るケース

「IPoE=IPv6なら完璧」と思われがちですが、注意点もあります。

IPv4しか使えないサイトやサービス

現在でも、インターネット上にはIPv4でしか提供されていないサービスがほとんどです。

IPv6では、ほとんどのWebサイトに接続できません。


IPv4 over IPv6とは何か

この問題を解決するのが、IPv4 over IPv6という技術です。

代表的な方式

  • v6プラス
  • IPv6オプション
  • MAP-E
  • DS-Lite

これらは仕組みは多少違いますが、共通点は次の通りです。

  • 通信はIPv6網を通る
  • 中身はIPv4として扱う
  • 利用者は意識しなくてよい

つまり、
IPoEの速さを保ったまま、IPv4サービスも使える
という状態を実現しています。


IPoEとPPPoEは併用されることが多い

実は、多くの家庭では
IPoEとPPPoEが同時に使われているケースがあります。

どういうことか

  • 普段のWeb閲覧・動画
    → IPoE(IPv6)
  • 特定の機器・サービス
    → PPPoE(IPv4)

というように、ルーターが自動で振り分けています。

ユーザーは何も意識せず使えますが、
ルーターが古いと正しく切り替えできないことがあります。


IPoE対応ルーターの重要性

IPoEを使うには、対応ルーターが必須です。

非対応ルーターだとどうなるか

  • IPoE契約をしても使えない
  • 自動的にPPPoE接続になる
  • 速度が改善しない

「IPoEにしたのに遅い」という人の多くは、
ルーターが原因です。

ルーター選びのポイント

  • IPv6 IPoE対応と明記されている
  • v6プラス等に対応
  • ファームウェアが最新

どんな人がIPoEを選ぶべきか

次のような人には、IPoEが特に向いています。

  • 夜にネットが遅くて困っている
  • テレワーク・オンライン会議が多い
  • 動画・配信・ゲームをよく使う
  • 家族で同時接続する

逆に、

  • 古い機器しか使えない
  • 特殊なネットワーク設定が必要
    という場合は、PPPoEを残す選択もあります。

光回線選びで重要なのは「回線」より「接続方式」

多くの人が、
「どの光回線が速いか」
に注目しがちですが、実際には、

回線品質の差 < 接続方式の差

というケースが非常に多いです。

同じ回線を使っていても、

  • PPPoE:遅い
  • IPoE:速い

ということは珍しくありません。


まとめ

光回線のIPoEとPPPoEは、インターネットの入口の作り方がまったく違う接続方式です。

  • PPPoE
    → 旧来方式、混雑しやすい
  • IPoE
    → 新方式、安定しやすい

現在の家庭用インターネットでは、
IPoE(IPv6+IPv4 over IPv6)を選ぶことが、快適な通信環境への近道と言えます。

もし今、
「夜になると遅い」
「回線を変えようか悩んでいる」
という状況なら、
回線会社を変える前に、IPoE対応かどうかを確認することが非常に重要です。

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