Excelのスライサー機能とは?簡単にできる表の絞り込み術

Excelで表やグラフを操作していると、「もっと直感的にデータを絞り込みたい」と感じたことはありませんか?
そんな時に役立つのが「スライサー」という機能です。スライサーを使えば、難しい操作なしでワンクリックでデータの絞り込みができ、視覚的にも分かりやすい表やグラフが作れます。この記事では、Excel初心者の方でもわかりやすいように、スライサーの使い方を丁寧に解説します。仕事や学習、日常のデータ整理にも活用できる便利な機能なので、ぜひ最後までご覧ください。


スライサーとは?基本機能をわかりやすく解説

スライサーとは、Excelでピボットテーブルやテーブルを使っている際に、簡単にデータをフィルタリング(絞り込み)できるビジュアルツールのことです。
例えば「地域」「商品カテゴリ」「日付」など、複数ある選択肢の中から、表示したい項目だけをボタンのようにクリックするだけで絞り込めます。

スライサーは、特にピボットテーブルとの相性がよく、グラフにも連動させることで、誰が見てもわかりやすいデータ分析画面を作成できます。


スライサーを使う準備|表を「テーブル」または「ピボットテーブル」にする

スライサーは、以下のような表形式に使うことができます。

  • Excelの「テーブル形式」
  • ピボットテーブル

スライサーを挿入するには、まず表をこのいずれかの形式に変換する必要があります。

【手順】表をテーブルに変換する方法

  1. 対象のデータ範囲を選択
  2. メニューから「挿入」→「テーブル」をクリック
  3. 「先頭行をテーブルの見出しとして使用する」にチェックを入れる
  4. OKを押すと、表がテーブル形式に変換される

ピボットテーブルにする場合は、「挿入」→「ピボットテーブル」から作成しましょう。


スライサーを挿入する方法(テーブルの場合)

テーブル形式にした表に対してスライサーを追加する方法は次の通りです。

【手順】

  1. テーブル内の任意のセルをクリック
  2. メニューの「テーブル デザイン」タブを開く
  3. 「スライサーの挿入」をクリック
  4. 絞り込みに使いたい項目(列名)にチェックを入れて「OK」

これで画面上にスライサーが表示されます。


スライサーを挿入する方法(ピボットテーブルの場合)

ピボットテーブルに対してスライサーを追加するには、以下の手順を使います。

【手順】

  1. ピボットテーブル内の任意のセルをクリック
  2. メニューの「ピボットテーブル分析」タブを開く
  3. 「スライサーの挿入」を選択
  4. 対象のフィールド(例:商品名、地域など)にチェックを入れて「OK」

スライサーが作成され、フィルタボタンのような感覚で簡単にデータの表示を切り替えられるようになります。


スライサーの操作方法と便利な使い方

スライサーの操作は非常に直感的です。主な操作とポイントを紹介します。

■ 表示の切り替え

スライサー内の項目をクリックすると、対応するデータだけが表示されます。複数選択したい場合は、Ctrlキーを押しながらクリックします。

■ すべての選択を解除

右上の「フィルタクリア」アイコンをクリックすれば、すべてのフィルタが解除され、全データが再表示されます。

■ スライサーのデザイン変更

  • 「スライサー」タブでレイアウトや色を変更可能
  • ボタンの列数を増やすことで、横並びで表示可能(特に日付や地域などの長いリストに便利)
  • サイズ変更・移動もドラッグ&ドロップで簡単

複数のテーブルやグラフにスライサーを連動させる

スライサーは複数のピボットテーブルやグラフに連動させることもできます。

【手順】

  1. スライサーを右クリック
  2. 「ピボットテーブルの接続」を選択
  3. 接続したいピボットテーブルにチェックを入れる

これにより、複数の表やグラフを一括で切り替えることができ、ダッシュボードのような見た目を作ることも可能です。


実践例|売上データをスライサーで分析してみよう

例えば、以下のような売上データがあるとします。

日付地域商品名売上
2025/5/1東京ノート12000
2025/5/1大阪ボールペン9000
2025/5/2東京シャープペン10000

このデータをテーブルに変換してから、「地域」や「商品名」にスライサーを挿入すれば、東京だけの売上、ノートだけの売上、あるいは両方を組み合わせて確認することができます。


スライサー使用時の注意点と制限事項

スライサーは便利な反面、以下のような制限もあります。

  • 通常の「オートフィルタ」とは異なり、スライサーは「テーブル」や「ピボットテーブル」に限定
  • スライサー単体でフィルタ機能を提供するわけではない(元になる表の形式が必要)
  • データが大量にあると、スライサーの表示が煩雑になることもあるため注意

まとめ|スライサーでExcel作業がもっと快適に

スライサーは、Excelのフィルタ操作を「誰でも、簡単に、視覚的に」使えるようにした優れた機能です。
特に、プレゼン資料やデータ分析の場面で「見やすく・操作しやすく」表を作る際には大きな力を発揮します。

今までオートフィルタや手動操作でデータを切り替えていた方は、ぜひこの機会にスライサーを活用してみてください。
慣れればほんの数クリックで、必要な情報にすばやくアクセスできるようになりますよ。

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