Microsoft Teamsを使っていると、「同じ時間帯に複数の会議が入ってしまった」「片方は聞き流しで、もう片方には積極参加したい」など、2つの会議へ同時に参加したくなる場面があります。特に管理職やプロジェクト担当者は、複数の会議を並行して把握する必要が出てくることも少なくありません。
しかし、「Teamsで複数の会議に同時参加できるの?」「PCとスマホで別々に入ればできる?」と疑問に思う方も多いでしょう。本記事では、Teamsで2つの会議に参加する具体的な方法、注意点、効率的な活用方法をわかりやすく解説します。この記事を読むことで、会議が重なっても慌てることなく、適切に参加・管理できるようになります。
Teamsで2つの会議に同時参加できるのか?
結論として、Microsoft Teamsでは2つ以上の会議に同時参加することが可能です。ただし、いくつかの注意点や制限があります。Teamsは基本的に1つのデバイスで1つの音声チャンネルを扱うことを前提としているため、状況によっては以下のような挙動をします。
● 参加自体は可能
Teamsは会議リンクごとに別ウィンドウを開くことができるため、2つの会議を同時に立ち上げることはできます。
● 音声の扱いには制限がある
同じデバイスで2つの会議へ参加すると、片方の音声が自動でミュートされるなど、Teams側が調整を行う場合があります。
● デバイスを併用するとより安定
PCとスマホ、PCとタブレットなど、複数デバイスを併用すれば、音声を分離できるため同時参加がスムーズです。
方法①:同一PCで2つの会議に参加する手順
同じPC内で同時参加することは可能ですが、Teamsのアプリ版とブラウザ版を併用するのが最も安定します。
【手順】
- 最初の会議へTeamsアプリから参加
- 2つ目の会議リンクをブラウザで開く
- ブラウザから「Web版Teamsで会議に参加」を選択
- 片方の会議をミュートし、音声が混ざらないように調整する
【ポイント】
- アプリとブラウザで別プロセスとして扱われるため安定動作する
- ただし、PCの負荷が高くなるのでCPU性能が低いと動作が重くなる
- 片方の会議は「聞くだけ参加」などに向いている
方法②:PCとスマホで別々に会議へ参加する方法
最も確実でトラブルが少ない方法が、デバイスを分けて参加するやり方です。
● 例)
- PC → 会議A(メイン参加)
- スマホ → 会議B(聞き専・サブ参加)
【手順】
- PCで会議Aに参加
- スマホのTeamsアプリを起動
- 会議Bのリンクをタップして参加
- 片方のデバイスを必ずミュートにする(ハウリング防止)
【メリット】
- 音声が混ざらないため最も安定
- 万が一片方が落ちてももう片方で継続できる
- 聞きながらチャットで反応するなど、柔軟な参加が可能
方法③:Teamsの「別ウィンドウ」機能を使う
Teamsには、チャットや会議を別ウィンドウで開く「ポップアウト機能」があります。
これにより、2つの会議を見比べながら参加しやすくなります。
【設定方法】
- Teamsアプリ右上の プロフィールアイコン → 設定 を開く
- 「全般」を選択
- 「新しい会議体験をオンにする」または「アプリケーションを新しいウィンドウで開く」をONにする
- Teamsを再起動
この設定を有効にすると、会議ごとにウィンドウが自動で分離されます。
2つの会議に同時参加するときの注意点
● 音声のハウリングに注意
PCとスマホを同じ部屋で両方音声ONにすると、強烈なハウリングが起こります。
必ずどちらかをミュートにしましょう。
● 内職参加がバレる可能性
Teamsは「今誰が発言しているか」や「画面でアクティブな動き」を他の参加者が見ることができます。
- 反応が薄い
- ミュートのまま長時間
- 別会議で画面共有している
などで「同時参加してる?」と気づかれる場合があります。
● インターネット回線が重くなる
2つの会議を同時に処理すると、回線帯域が大きく消費されます。
- Wi-Fi 5以下だと遅延しやすい
- 光回線+Wi-Fi 6環境がおすすめ
複数会議の同時参加が求められるシーン
以下のような業務環境では、2つの会議へ参加する必要性が高くなります。
● 管理職・プロジェクトマネージャー
進行会議を見守りつつ、別プロジェクトの会議の様子を把握する必要がある。
● システム担当者
障害時の緊急会議と、定例会議が重なるケースがある。
● 研修担当
メイン講義を進行しながら、サブ会場(ブレイクアウト的なグループ)の様子を把握したい場合。
Teamsで2つの会議を効率よく管理するコツ
● 聞くだけ参加の会議には「ミュート+ビデオOFF」で入る
PC負荷を大きく下げられます。
● メイン会議はPC、サブはスマホにすると快適
音声が混じらないため安心。
● 名前を少し変えて参加するのも有効
例:「佐藤(サブ会議参加中)」
→ 他参加者への配慮にもなる。
● ノイズ除去をONにする
Teamsのノイズ抑制機能は、2つの会議同時参加時に特に有効です。
2つの会議が重なったときの最適な判断方法
● 重要度で優先順位をつける
「どちらか片方の会議をアクティブ参加にし、もう片方は聞き専」
という使い分けが一般的です。
● 会議の目的を確認
- 決定事項が多い → 優先度高
- 情報共有だけ → 聞き専でOK
● 会議主催者に一言伝えると印象が良い
同時参加になる場合は、以下のようにチャットで伝えておくとトラブル防止になります。
「別会議と重なっているため、聞きながらチャットで対応します」
トラブル事例とその解決策
● 片方の音声が聞こえなくなる
Teamsが自動的にデバイス音声を切り替えている場合があります。
対策として:
- 会議ごとにマイクとスピーカー設定を見直す
- スマホの別デバイス参加に切り替える
● PCが重くなる
2会議同時参加でCPU使用率が急上昇することがあります。
対策:
- ビデオをOFFにする
- 背景効果をOFFにする
- 片方はスマホに移す
● ネットワークが不安定になる
Wi-Fiルーターの接続台数が多い場合は特に不安定になります。
まとめ:Teamsの複数会議参加は工夫すれば十分可能
Teamsでは、アプリ+ブラウザの併用、PCとスマホを使い分ける方法などを活用すれば、2つの会議に同時参加することが可能です。ただし、音声やネットワーク、PC負荷には注意が必要です。
複数会議へ参加することで、業務効率を損なわず、重要な情報をキャッチすることができます。会議が重なった時でも、適切にツールを使い分けて、スムーズに仕事を進めていきましょう。
