Linux初心者でもわかる!lsコマンドの使い方完全ガイド|ファイルやディレクトリの中身を簡単に確認しよう

Linuxを使い始めたばかりの方にとって、最初に覚えるべき基本コマンドのひとつが「ls」コマンドです。
「ls」は、ファイルやディレクトリの内容を一覧表示するシンプルながらも非常に強力なコマンドです。

この記事では、「ls」コマンドの基本的な使い方から、オプションの活用方法、さらにはよくある活用パターンまでを丁寧に解説していきます。
初心者でもわかりやすい言葉で説明していますので、これからLinuxを学ぶ方や、基本をしっかりおさらいしたい方にもおすすめの内容です。


lsコマンドとは?

「ls」は、LinuxやUnix系のシステムでファイルやディレクトリの一覧を表示するためのコマンドです。
Windowsでいう「dir」に相当し、Linuxで作業する上で非常に頻繁に使われる基本操作のひとつです。

構文は非常にシンプルです。

ls [オプション] [パス]

何も指定しなければ、現在のディレクトリの中身が表示されます。


基本的な使い方

ディレクトリ内のファイル一覧を表示

ls

現在のディレクトリにあるファイルやフォルダが一覧で表示されます。
色分けされて表示されることもあり、フォルダは青、実行ファイルは緑など見やすく工夫されています。

特定のディレクトリを指定して表示

ls /home/user/Documents

このように、パスを指定することで任意のディレクトリの中身を確認することができます。


よく使うオプション

「ls」コマンドは、オプションを組み合わせることで、より多くの情報を表示することができます。ここでは代表的なものを紹介します。

-l:詳細情報を表示(ロングフォーマット)

ls -l

ファイルの権限、所有者、サイズ、更新日時などを一覧で確認できます。出力の一例は次の通りです:

-rw-r--r-- 1 user user  1024 Mar 30 12:34 file.txt

この表示はそれぞれ、以下の意味を持ちます:

  • -rw-r--r--:パーミッション(アクセス権)
  • 1:ハードリンク数
  • user:所有ユーザー
  • user:所有グループ
  • 1024:ファイルサイズ(バイト)
  • Mar 30 12:34:最終更新日時
  • file.txt:ファイル名

-a:隠しファイルも含めて表示

ls -a

通常、「.」で始まるファイル(ドットファイル)は表示されませんが、「-a」オプションをつけることで隠しファイルも表示されます。
設定ファイルなどが多く含まれています。

-lh:人間に読みやすいサイズ表記

ls -lh

「-l」と「-h」を組み合わせることで、ファイルサイズが「K」「M」「G」などの単位で表示され、視認性が上がります。

例:

-rw-r--r-- 1 user user 1.2K Mar 30 12:34 file.txt

-R:再帰的にサブディレクトリの中身も表示

ls -R

指定したディレクトリの中のサブディレクトリまで含めて、すべてのファイルを一覧で表示します。


オプションを組み合わせて使う

lsコマンドの特徴は、複数のオプションを組み合わせて使えることです。

ls -alh

このように、隠しファイルも表示しつつ、詳細表示と人間に読みやすいサイズで確認できます。ファイルの中身をより詳しく知りたいときに便利です。


色付き表示について

多くのLinuxディストリビューションでは、lsコマンドで色付き表示がデフォルトで有効になっています。
色の意味は以下のようになっています(環境によって異なる場合があります):

  • 青:ディレクトリ
  • 緑:実行可能ファイル
  • 赤:圧縮ファイル
  • シアン:シンボリックリンク

色分けされていることで、視覚的にファイルの種類が分かりやすくなっています。


ファイル名の並び順を変更する

-t:更新日時順に並べる

ls -lt

ファイルの最終更新日時が新しい順に並びます。ログファイルなどで最新のファイルを確認したい時に便利です。

-r:逆順に表示

ls -ltr

先ほどの「-lt」と組み合わせて使うと、更新日時が古い順に並びます。


よく使うlsコマンドの実用例

ホームディレクトリのすべてのファイルを詳細に確認

ls -alh ~

ユーザーのホームディレクトリにあるファイルを、隠しファイルも含め、詳細に一覧表示します。

現在のディレクトリ内でサイズの大きいファイルをチェック

ls -lhS

ファイルサイズの大きい順に表示されます。ディスク使用量の確認などに役立ちます。


lsコマンドで困ったときの対処法

コマンドが色付きで表示されない

ls の色付き表示が有効でない場合、aliasで確認してみましょう。

alias ls

出力が ls='ls --color=auto' のようになっていない場合、手動で設定できます。

alias ls='ls --color=auto'

この設定を .bashrc.zshrc に追記すれば、次回以降も反映されます。

ファイル名にスペースが含まれていてうまく表示されない

ファイル名に空白がある場合でも、lsは問題なく対応します。ただし、コマンド操作をする際には、引用符で囲むかバックスラッシュでエスケープが必要です。

ls "My Documents"

または

ls My\ Documents

まとめ

「ls」コマンドは、Linuxの世界では最も基本かつ頻繁に使うコマンドのひとつです。
単にファイルを表示するだけでなく、オプションを活用することで、情報を詳細に確認したり、整理して見やすくしたりすることができます。

初心者の方はまず「ls」「ls -l」「ls -a」などを覚えることから始め、徐々にオプションを組み合わせて使いこなしていくと良いでしょう。
コマンドラインの操作に慣れることで、Linuxの作業効率は格段に上がります。

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