Linuxでカレンダーを表示するなら「cal」コマンド!基本から活用例までわかりやすく解説

Linuxのターミナルで手軽にカレンダーを確認したいときに便利なのが「calコマンド」です。シンプルな使い方から、ちょっとしたオプションによる応用まで、このコマンドを知っておくと意外と便利なシーンが多くあります。たとえば、ログの確認やスケジュールの目視確認など、カレンダーを軽くチェックしたいときに、GUIアプリを立ち上げるよりもずっとスマートです。本記事では、calコマンドの基本的な使い方から、オプションを活用した表示方法、他のコマンドとの組み合わせまでをわかりやすく解説していきます。


calコマンドとは?

calコマンドは、LinuxやUnix系のシステムで使える非常にシンプルなカレンダー表示コマンドです。名前の通り「calendar(カレンダー)」の略で、コマンド一つで現在月のカレンダーをすぐに表示できます。

このコマンドは視覚的にもわかりやすく、数字だけでなく曜日の列もきちんと整列されているため、素早く日付の確認ができます。使い方が直感的なため、初心者にもおすすめのコマンドです。


基本の使い方:現在月のカレンダーを表示

最も基本的な使い方は、ただ cal と入力するだけです。

cal

このコマンドを実行すると、現在の月のカレンダーが表示されます。

例:

 April 2025
Su Mo Tu We Th Fr Sa
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30

日曜日から始まる形式でカレンダーが表示され、週の構成が一目でわかります。


特定の月と年のカレンダーを表示

過去や未来の特定の月を確認したい場合は、以下のように「月 年」の順で指定します。

cal 12 2024

これは2024年12月のカレンダーを表示します。

   December 2024
Su Mo Tu We Th Fr Sa
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

年と月の順番を間違えないように注意しましょう。月は「01」〜「12」の数値で入力します。


その年のカレンダー全体を表示する

1年間の全カレンダーを一覧で見たい場合には、年のみを指定します。

cal 2025

このコマンドを実行すると、2025年1月から12月までのカレンダーがすべて表示されます。これは年間の計画を立てたり、特定の曜日の並びを確認する際に非常に便利です。

表示は3カ月×4段の形式で、視認性も高くなっています。


曜日の開始を月曜日に変更する

calコマンドはデフォルトで「日曜日始まり」ですが、「月曜日始まり」にしたい場合はオプション-mを使います。

cal -m

これは、週の始まりを月曜日にしてカレンダーを表示します。

     April 2025
Mo Tu We Th Fr Sa Su
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
...

ビジネスで週の始まりが月曜日のケースでは、こちらの形式の方が見やすいという人も多いです。


旧暦も表示できる?ncalとの違い

calと似たコマンドに「ncal」があります。ncalは縦型のカレンダー表示や旧暦(ユリウス暦)表示など、より多機能なカレンダー表示が可能です。

例:

ncal

また、オプションで-jを付けると「通し日(ジュリアン日)」も確認できます。

cal -j

この表示では、1年を通した「通し日数」で日付が表されるため、特定の日数の経過を追いたいときなどに役立ちます。


他のコマンドと組み合わせて使う例

Linuxの強みはコマンド同士の連携にあります。たとえば、echoと組み合わせて今日の日付が含まれるカレンダーを表示するなどの工夫もできます。

例:今日の日付だけを強調したい場合(ncal利用)

ncal -bh

また、スクリプトで自動生成されるレポートなどに、カレンダーを差し込む例もあります。

echo "今月のカレンダーです:" > report.txt
cal >> report.txt

このようにして、日付情報を手軽にログに追加することができます。


calコマンドのヘルプを確認する

どんなオプションがあるのかを確認したいときは、manコマンドを使いましょう。

man cal

これにより、calコマンドの全機能やオプションを一覧で確認できます。学習にも最適な方法です。


まとめ:シンプルながら奥が深いcalコマンド

calコマンドは一見シンプルですが、オプションや他のコマンドとの連携によって、日付にまつわる情報を柔軟に表示できる強力なツールです。現在の月だけでなく、特定の月や年間表示、週の始まりの変更、ジュリアン日など、さまざまな使い方があります。

とくにGUI環境が整っていないサーバー運用や、SSH接続中の簡易確認などでは、GUIのカレンダーよりもcalコマンドの方が圧倒的に速くて便利です。初心者でもすぐに使えるコマンドなので、ぜひ一度ターミナルで試してみてください。

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