パソコンで文字を入力しようとしたのに、なぜか数字ばかり入力される。
「キーボードが壊れた?」と焦ってしまう方も多いでしょう。
実はこの現象は、設定や操作ミスで起こることがほとんどです。
この記事では、キーボード入力が数字になってしまう原因と解決方法をわかりやすく解説します。
Windows・ノートパソコン・外付けキーボードなど、それぞれのケースに対応した対処法を紹介します。
NumLockが原因のケース
キーボードの数字化現象で最も多い原因が、NumLock(ナムロック)キーの誤作動です。
NumLockはテンキーを使う際に数字入力モードを切り替えるキーですが、ノートパソコンでは一部の文字キーがテンキーと共用になっているため、NumLockがオンになると文字の代わりに数字が入力されてしまいます。
対処法
- NumLockキーを押す
→ NumLockキー(または「Fn + NumLock」)を押してオフにします。
NumLockがオフになると、文字が正常に入力できるようになります。 - ランプで確認する
→ 一部のキーボードではNumLockのオン・オフ状態を示すランプがあります。
点灯している場合はオン、消灯していればオフです。 - Windows画面から確認する方法
- 画面右下のキーボードアイコンをクリック
- 「オンスクリーンキーボード」を開く
- NumLockボタンの状態を確認し、必要に応じて切り替える
NumLockの誤操作は、ショートカットキーや誤タッチでも簡単に切り替わるため、最初に確認すべきポイントです。
ノートパソコン特有の「Fnキー」設定が原因
ノートPCでは、省スペース設計のため一部の文字キーがテンキー機能を兼ねています。
たとえば、「U」「I」「O」「J」「K」「L」キーが数字の「4〜9」として機能するタイプです。
この状態では、NumLockがオンになるとアルファベットではなく数字が入力されます。
対処法
- 「Fn + NumLock」キーで解除
→ ノートPCではNumLockキーが単独で存在しないことがあります。
その場合は、「Fn」キーを押しながら「NumLk」や「ScrLk」と書かれたキーを同時押しして解除します。 - メーカー固有のキー配置を確認
→ 機種によっては「F11」「F12」「Insert」などがNumLockに割り当てられています。
メーカー公式サイトや取扱説明書で確認しましょう。 - BIOS設定を確認(上級者向け)
→ 起動時に「F2」や「Del」キーでBIOSに入り、NumLockのデフォルト設定を変更できます。
「Boot NumLock State」を「Disabled」にすれば、起動時からオフにできます。
外付けキーボードやテンキーが原因のケース
デスクトップやノートPCに外付けキーボード・テンキーを接続している場合、NumLockの状態がキーボードごとに異なることがあります。
一方がオン、もう一方がオフになっていると、意図しない入力が発生します。
対処法
- NumLockを両方確認
→ メインキーボードと外付けテンキー、両方でNumLockを確認・統一します。 - ドライバを更新する
→ デバイスマネージャーで「キーボード」を開き、右クリック→「ドライバーの更新」。
ドライバが古いと誤動作することもあります。 - Bluetoothキーボードの場合
→ 接続が不安定だと入力ズレが発生します。
ペアリングを解除→再接続することで改善することがあります。
Windowsの入力設定が原因のケース
NumLock以外にも、Windowsの入力方式や言語設定の不具合が原因の場合があります。
対処法1:入力モードを確認する
タスクバー右下にある「あ」「A」表示を確認します。
- 「A」→ 英数モード
- 「あ」→ ひらがなモード
もし数字ばかり出る場合は、「Alt + 半角/全角」キーで日本語入力を切り替えてみましょう。
対処法2:言語設定をリセット
- 設定 → 「時刻と言語」 → 「言語と地域」
- 使用中の日本語をクリック → 「言語のオプション」
- 「Microsoft IME」設定でリセットを選択
これで変換エンジンの不具合がリセットされ、正常に戻ることがあります。
ハードウェアの故障が原因のケース
上記の方法で解決しない場合は、キーボード自体の物理的な故障が疑われます。
よくある故障の兆候
- 一部のキーだけ反応が悪い
- 押していないキーが入力される(チャタリング)
- 水濡れ後に発生
対処法
- 他のPCに接続して確認
→ 別のパソコンでも同じ症状なら、キーボードの故障の可能性大。 - USBポートの変更
→ 接触不良や電源供給不足のケースもあります。別ポートで試してみましょう。 - 新しいキーボードに交換
→ 長期使用している場合は、買い替えが最も確実な解決策です。
有線よりもワイヤレスキーボードは接触不良が起きやすいため、USBレシーバーの位置にも注意しましょう。
スマホ・タブレットでの数字入力トラブル
スマホやタブレットにBluetoothキーボードを接続している場合にも、同様の現象が起こります。
特にiPadでは、英数入力が固定されるケースがあります。
対処法
- 「英数」「かな」キーで切り替え
→ 日本語キーボードを使用している場合、「かな」キーでひらがな入力に戻せます。 - 設定を確認
- iPadの場合:「設定」→「一般」→「キーボード」→「ハードウェアキーボード」
- 「日本語 – ローマ字入力」を選択
- 再接続する
Bluetoothを一度オフにして再接続することで改善することがあります。
防止策:再発を防ぐためのポイント
- NumLockの状態を常に意識する
→ 起動直後や再起動後にNumLockが自動でオンになる設定のPCもあります。 - ショートカットを誤操作しない
→ 「Fn」や「Alt」キーを押しながら別のキーを触ると、知らないうちに切り替わることがあります。 - 定期的にキーボードを清掃する
→ ゴミやホコリによって誤入力が起きるケースもあります。 - 外付けキーボードを使う場合は統一メーカーで
→ NumLockやFnキーの仕様が異なると混乱のもとになります。
まとめ
キーボード入力が数字になってしまう原因の多くは、
NumLockキーやFnキーの設定ミスによるものです。
まずは「NumLockをオフにする」「Fnキーを押しながら解除する」といった基本的な操作を試してみましょう。
それでも直らない場合は、Windowsの入力設定やドライバ、ハードウェアの不具合を順番に確認していくのがポイントです。
