12月22日――年末が近づき、クリスマスやお正月の準備で街が賑わう時期です。
しかし、この日は単なる年の瀬ではなく、季節の節目や日本・世界の歴史、さらにはユニークな記念日が重なる特別な日でもあります。
一年で最も昼が短くなる「冬至」や、「スープの日」「改正民法公布記念日」など、12月22日には多くの意味が込められています。
この記事では、そんな12月22日の出来事や記念日、豆知識をわかりやすく紹介していきます。
冬至 ― 一年で最も昼が短い日
12月22日は「冬至（とうじ）」です。
太陽の位置が一年で最も低くなり、昼の時間が最も短く、夜が最も長くなる日として知られています。
冬至は古くから「陰が極まって陽に転ずる日」とされ、冬の厳しさの中にも“再生”や“希望”を象徴する日でもあります。
日本ではこの日に「ゆず湯に入る」「かぼちゃを食べる」といった風習があります。
ゆず湯は、香りの強い柚子の力で体を温め、風邪を予防するという意味があります。
また、かぼちゃ（南瓜）は「なんきん」と呼ばれ、「ん」がつく食べ物を食べると運気が上がるとされてきました。
この日を境に少しずつ昼が長くなり、“日がのびていく”という希望を感じられる日でもあります。
12月22日の主な記念日
12月22日には、生活や文化に関するさまざまな記念日があります。
その中でも代表的なものをいくつか紹介します。
スープの日
日本スープ協会が制定した記念日です。
語呂合わせで「いつ（12）もフーフー（22）」と読むことから、寒い季節に温かいスープを楽しんでほしいという思いが込められています。
冷えた体を温め、家族や友人との団らんを感じられる日としてぴったりですね。
改正民法公布記念日
1947年（昭和22年）のこの日、戦後の日本で民法が大幅に改正されました。
それまでの家父長制度が廃止され、夫婦平等や個人の尊厳が重視される法律体系に生まれ変わったのです。
日本社会が近代化し、個人の権利を尊重する方向へ進む大きな一歩となりました。
労働組合法制定記念日
1945年12月22日、労働者が団結して働く環境を改善する権利を認めた「労働組合法」が公布されました。
これにより、労働者が安心して意見を交わし、より良い労働環境を求める基盤が整ったのです。
視聴率の日
テレビ放送が普及していく中で、番組の人気を数値で示す「視聴率調査」が始まったことを記念した日です。
今ではエンタメ業界だけでなく、社会全体の話題を左右する指標として定着しています。
ジェネリック医薬品の日
医療費削減と患者の選択肢拡大を目的に、ジェネリック医薬品（後発薬）の普及を促進するために制定された記念日です。
健康や医療について改めて考えるきっかけになりますね。
歴史上の出来事
12月22日は、歴史的にも多くの出来事が起きた日です。
日本初の内閣制度が発足
1885年（明治18年）、伊藤博文が日本初の内閣総理大臣に就任し、近代的な内閣制度が発足しました。
これにより、明治政府は欧米型の政治制度を本格的に取り入れ、国家としての体制を整え始めました。
ベートーヴェンの歴史的コンサート
1808年、音楽家ベートーヴェンがウィーンで自身の作品を集めたコンサートを開催。
この日、「交響曲第5番（運命）」や「交響曲第6番（田園）」などの名曲が同日に初演されました。
音楽史に残る伝説的な一日として知られています。
ジョージ・ワシントンの辞任
1783年、アメリカ独立戦争を率いたジョージ・ワシントンが大陸軍司令官を辞任し、民間人として議会に帰還しました。
権力に固執せず、民主主義の理想を体現した行動として今も語り継がれています。
ベルリンのブランデンブルク門が再び開放
1989年、東西冷戦の象徴だったブランデンブルク門が開かれました。
ベルリンの壁崩壊から1か月後のこの出来事は、分断の時代が終わり新しい時代の幕開けを象徴する瞬間でした。
世界のユニークな記念日
世界各地でも、12月22日は特別な意味を持つ日です。
先祖の日（Forefathers’ Day）
アメリカでは、初期移民の苦労と信念を称える「先祖の日」とされています。
1620年、清教徒たちがプリマスに上陸した出来事を記念し、感謝と祈りを捧げる日です。
全国クッキー交換の日
クリスマス直前のこの日、アメリカでは「National Cookie Exchange Day」と呼ばれ、友人や家族で手作りクッキーを交換する習慣があります。
心のこもったスイーツを贈り合う、ほっこりとした文化が広がっています。
デーツナッツブレッドの日
ナツメヤシ（デーツ）とクルミを使った甘いパンを食べる日として知られています。
冬のティータイムにぴったりの伝統的な焼き菓子です。
季節と日常を感じる12月22日
12月22日は、ただ寒いだけでなく、季節の移り変わりを感じる日でもあります。
冬至をきっかけに「これから日が長くなる」と思うと、寒さの中にも少しの希望が見えてきます。
家族でゆず湯に入り、スープを飲みながら体を温め、一年の疲れを癒すのもいいでしょう。
また、歴史や記念日を知ることで、普段の生活がちょっと豊かに感じられるはずです。
12月22日は「終わり」と「始まり」が交錯する特別な日。
少し立ち止まって、自分や家族の一年を振り返るのにも最適なタイミングです。
まとめ
12月22日は、一年で最も昼が短い「冬至」の日でありながら、スープの日、改正民法公布記念日、労働組合法制定記念日など、社会や文化に関する記念日も多く存在します。
また、世界的な歴史の節目や音楽・政治の名場面が数多く刻まれた日でもあります。
寒さが厳しい時期ですが、温かいスープやゆず湯で心と体を癒しつつ、歴史や文化に思いを馳せる日として過ごしてみてはいかがでしょうか。
12月22日は、一年を締めくくり、新たな光へ向かう“再生の日”なのです。