ビジネスで頂き物のお礼状:失礼のない書き方と好印象を与える例文10選

ビジネスシーンでは、取引先や上司などから思いがけない贈り物をいただくことがあります。そんなときに欠かせないのが、感謝の気持ちを伝える「お礼状」です。しかし、「何を書けばいいのか」「どのタイミングで送るべきか」など、いざ書こうとすると迷う方も多いのではないでしょうか。本記事では、お礼状を書くときの基本的なポイントやマナー、具体的な例文を10個ご紹介します。この記事を読めば、相手に好印象を与えるお礼状をスムーズに作成できるようになるはずです。ぜひ最後までご覧ください。

1. ビジネスにおけるお礼状の重要性

ビジネスシーンでのやり取りは、メールやチャットツールなど、デジタルな方法が主流になっています。しかし、その一方で「手書きの手紙」や「はがき」は相手にしっかりとした好印象を与えられるツールとして見直されています。

  • 感謝の気持ちが伝わりやすい:文字のレイアウトや筆跡に自分の思いが込められるため、相手に熱意が伝わりやすくなります。
  • 信頼関係を築くチャンス:一手間かかるお礼状は、「大切にされている」「丁寧に対応してくれている」という安心感を相手に与えます。

こうした理由から、お礼状はただ形式的に送るだけでなく、自分の言葉で「感謝の気持ち」を明確に伝えることが大切です。


2. お礼状を送るタイミング

頂き物のお礼状は、なるべく早く送るのがマナーです。

  • 最適なタイミング:贈り物を受け取った当日〜翌日
  • やむを得ず遅れる場合:遅れる場合でも3日以内には手配する

送るタイミングが遅れるほど、相手に「感謝の気持ちはあるのだろうか」と不安を与えてしまう可能性があります。忙しくても迅速に対応できるよう、あらかじめお礼状のフォーマットや文例を用意しておきましょう。


3. お礼状の基本構成

お礼状の構成は、一般的に次の要素で成り立ちます。

  1. 頭語・時候の挨拶(形式ばったものではなく、簡潔でOK)
  2. お礼の言葉(頂き物についての感謝を伝える)
  3. 頂いたものに対する感想や今後の意気込み
  4. 結びの挨拶(相手の繁栄や健康を祈る言葉など)
  5. 結語・署名(敬具、敬白などの結語と自分の氏名・社名など)

ビジネス向けのお礼状の場合、あまりに長文になりすぎるのは避けたほうが賢明です。簡潔ながらも丁寧にまとめるのがポイントです。


4. お礼状を書く際のポイント

  1. 手書きが望ましい
    可能であれば、相手の名前や自分の署名などは手書きにすると気持ちがより伝わります。
  2. 敬語を正しく使う
    丁寧な印象を与えるために、尊敬語・謙譲語を正しく使い分けることが大切です。
  3. ポジティブな表現を心がける
    「お手数をおかけいたしました」など謝罪が必要な場合は入れつつも、全体的には明るいトーンを保ちましょう。
  4. 余白やレイアウトも考慮
    詰め込みすぎず、読みやすい文字数・行間を意識してください。
  5. 贈り主の気持ちを想像する
    「相手はどういう気持ちで贈り物をくれたのか」を考慮し、感謝の言葉に具体性を持たせるとより伝わりやすくなります。

5. ビジネスで頂き物のお礼状:例文10選

ここでは、実際にビジネスシーンで活用できるお礼状の文例を10個ご紹介します。シチュエーションや相手との距離感に合わせてアレンジしてください。


例文1

拝啓 ○○の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
このたびは結構なお品をお贈りいただき、誠にありがとうございます。日頃からお心にかけていただき感謝の念に堪えません。今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
まずは略儀ながら、お礼申し上げます。
敬具


例文2

拝啓 時下ますますご隆盛のことと存じます。
先日は素晴らしい贈り物を頂戴し、厚く御礼申し上げます。社内でも大変好評で、皆様のお心遣いに心温まる思いでございます。これからもご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
末筆ながら、貴社の更なるご繁栄をお祈りいたします。
敬具


例文3

○○株式会社 ○○部 ○○様
平素より大変お世話になっております。先日はお忙しい中、わざわざお品をお送りいただき、誠にありがとうございました。細やかなご配慮に感激いたしました。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
取り急ぎ、お礼まで。


例文4

○○様
平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。先ほどお届け物を拝受いたしました。こんなにも素敵なお品を頂戴し、心より感謝申し上げます。引き続きご指導を賜りながら、当方も一層業務に励みたいと存じます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


例文5

謹啓
平素はひとかたならぬお引き立てをいただき、ありがとうございます。先日は、お心のこもった贈り物をお送りくださり、誠に恐縮しております。私ども社員一同、大変ありがたく頂戴いたしました。今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
敬具


例文6

○○株式会社 ○○様
平素よりお付き合いを賜り、ありがとうございます。先日は誠に美味しいお品をお送りくださり、心より感謝申し上げます。○○様の細やかな心配りに、社員一同大変感激しております。今後とも末永くお付き合いいただけましたら幸いです。
取り急ぎ、お礼まで。


例文7

○○様
いつも温かいご支援をいただきありがとうございます。先日は、私どものためにご丁寧なお品を頂戴し、ありがたく思っております。いただいたお気持ちを励みに、さらなるサービス向上を目指してまいります。
今後ともご指導・ご鞭撻をどうぞよろしくお願い申し上げます。


例文8

○○株式会社 ○○部長 ○○様
いつも弊社をご愛顧いただき、心より御礼申し上げます。このたびは立派なお品を賜り、社員一同大変感激しております。今後とも皆様のご期待に添えますよう、全力を尽くす所存です。
末筆ではございますが、季節柄ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。


例文9

拝啓 時下ますますご盛栄のこととお喜び申し上げます。
先日は、結構なお品をお贈りいただきありがとうございました。お心遣いに改めて感謝するとともに、今後のさらなるお付き合いをお願い申し上げます。今後とも変わらぬご指導を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具


例文10

○○株式会社 ○○様
日頃より大変お世話になっております。先日のお贈り物のご手配、誠にありがとうございます。皆様のご配慮に感謝するとともに、わたくしどももさらなる飛躍を目指して努力してまいります。引き続き、ご指導とご支援のほどよろしくお願い申し上げます。


6. お礼状をより効果的にするコツ

ここまでご紹介した例文をさらに効果的に活用するためのコツを、以下にまとめます。

  1. 相手の立場や好みに合わせる
    お礼状には「こう書けば正解」という絶対的なルールはありません。相手の性格やビジネス上の関係性を考えながら、文面を微調整しましょう。
  2. 頂いた品物に対する具体的な感想を入れる
    たとえば「大変おいしくいただきました」「オフィスで大好評でした」など、具体的なエピソードを入れると感謝が伝わりやすくなります。
  3. ポジティブな未来を意識した一文を添える
    「今後のさらなるご指導をお願いいたします」「一緒に新しい企画を進めていきたいです」など、今後の関係性を前向きに示す表現があると印象がアップします。
  4. 季節の挨拶や相手の健康を気遣う一文を入れる
    ビジネスレターの定番ですが、季節の言葉や健康を気遣う表現は相手に配慮を示す良い方法です。

7. まとめ

ビジネスで頂き物を受け取った際のお礼状は、相手への感謝を伝えると同時に、今後のビジネス関係を深める絶好のチャンスでもあります。形式的になりすぎず、しかしビジネスマナーを守りながら、相手が「送ってよかった」と思えるお礼状を目指しましょう。

  • タイミング:なるべく早く(当日~翌日)
  • 構成:頭語・挨拶・お礼・結びの挨拶・署名
  • ポイント:相手の立場を考慮、具体的な感想、ポジティブな未来志向の表現
  • 例文10選:シチュエーションに合わせて使い分け可能

お礼状は手間がかかる分、相手に「特別感」を与えられる方法です。ここでご紹介したポイントや例文を参考に、あなたらしい感謝の気持ちが伝わるお礼状を作成してみてください。良好なビジネス関係を築く一助になることを願っています。

タイトルとURLをコピーしました