Outlookでメールを送信した際に「550 5.7.1」というエラーが表示され、メールが相手に届かないというトラブルは多くの方が経験しています。突然エラーが出ると驚きますし、業務で使っている場合は特に困ってしまいます。このエラーは、メールサーバー側で何らかの「拒否」が起きている際に表示されるもので、迷惑メール対策や送信設定の誤りが原因となることが多いです。
この記事では、「550 5.7.1」の意味、考えられる原因、そして初心者でもできる解決方法をわかりやすく解説します。実際にOutlookを使っている人がそのまま再現できるよう、手順を丁寧にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
H2: 550 5.7.1 エラーとは?意味をわかりやすく解説
「550 5.7.1」とは、メール送信時にサーバー側が「メールを受け取れません」と返した際に表示されるエラーメッセージです。
特に「5.7.1」は、迷惑メール対策に関する拒否を示すことが多く、何らかの理由で送信者側の情報が信頼されていない状態であることを意味します。
代表的な状況は次のとおりです。
- 送信サーバーが拒否している
- 受信サーバー側で迷惑メールと判断された
- 認証情報に問題がある
- ドメイン設定(SPF/DKIM など)に誤りがある
専門的に聞こえますが、多くの場合はOutlook側の設定や、パスワード変更後の認証不備など、簡単に直せるケースもあります。
よくある原因① 認証が正しく通っていない
もっとも多い原因は「送信サーバー認証(SMTP認証)が通っていない」ことです。
▼どういう時に起きる?
- メールアドレスのパスワードを変更した
- Outlookに古いパスワードが残っている
- アカウント設定が途中で壊れた
- 新しいPC・スマホで設定したばかり
SMTP認証ができないと、サーバーは「あなたが正規の送信者か判断できない」ため、550 5.7.1 のエラーで拒否します。
▼解決方法
Outlookで以下を確認してください。
- Outlookを開く
- 「ファイル」→「アカウント設定」→「アカウント設定」
- 対象メールアドレスを選択し「変更」
- パスワードが最新のものか確認
- 「詳細設定」→「送信サーバー」タブで
✔「送信サーバー(SMTP)は認証が必要」にチェック
✔「受信メールサーバーと同じ設定を使用する」にチェック
設定後、Outlookを再起動し、再度メール送信を試します。
よくある原因② 迷惑メール判定されている(SPF/DKIMエラー)
独自ドメインを使っている場合、サーバー側の迷惑メール対策(SPF・DKIM)が正しく設定されていないと、相手側のサーバーに拒否されます。
▼特に多いケース
- サーバー移行後にDNS設定が未完了
- メール送信元が外部のサービス(例:WordPress、お問い合わせフォームなど)
- ドメイン管理会社のSPF設定が間違っている
▼解決方法
レンタルサーバーのDNS設定でSPFレコードが正しく設定されているか確認します。
(例)一般的なSPF設定
v=spf1 +a +mx ~all
外部サービスを使って送信している場合は、
include:sendgrid.net
include:_spf.google.com
など、利用サービスを追加する必要があります。
設定に不安がある場合は、契約しているサーバー会社のサポートに「SPFが正しく設定されているか確認してください」と依頼すると確実です。
よくある原因③ 受信側の迷惑メールフィルタに引っかかっている
送信側ではなく、受信側が厳しいフィルタを設けている場合もあります。
▼起きやすい例
- 添付ファイルがZIP・実行ファイル
- URLが多いメール
- ビジネスメールなのに文章が短すぎる
- フリーアドレス(Gmail・Yahoo)が会社宛てに大量送信
この場合、550 5.7.1 が返ってくることがあります。
▼解決策
- 添付を削除して再送
- 内容を丁寧な文章に書き換える
- 相手にホワイトリスト登録を依頼
ビジネス相手なら「メールが届かないため、受信設定の確認をお願いしたい」と伝えるとスムーズです。
よくある原因④ メール送信数の制限に達している
プロバイダやメールサーバーは迷惑メール対策のため「1時間あたりの送信数」を制限しています。
▼起きるケース
- メルマガをOutlookから手動で大量送信
- 同じ内容のメールを多数の相手に送った
- 1通で 50件以上の同報送信
この場合も、サーバー側が迷惑メールと判断し、550 5.7.1 を返すことがあります。
▼解決方法
- 送信先をグループに分ける
- 時間を置いて送信する
- メルマガは専用サービス(Mailchimp、SendGrid等)を利用する
よくある原因⑤ Outlook自体の設定破損・アカウント不良
意外と多いのが「Outlookアプリの内部エラー」です。
▼起こる場面
- Windows更新後に急に送れなくなる
- アカウント追加・削除を何度もした
- PSTファイルの破損
▼解決方法
次のどれかを試します。
- Outlookのアカウントを削除して再登録
- 「新しいOutlook」ではなく「従来版Outlook」で試す
- プロファイルの再作成(効果大)
- コントロールパネル → 「Mail(メール)」
- 「プロファイルの管理」 → 新規プロファイルを作成 - PSTの修復ツール(SCANPST.EXE)を実行
まとめ|550 5.7.1は原因を1つずつ確認すれば必ず解決できる
「550 5.7.1」エラーは難しく見えますが、原因は主に以下の5つです。
- SMTP認証が通っていない
- SPF/DKIMの設定ミス
- 受信側の迷惑メールフィルタ
- 送信数制限
- Outlookアプリの破損
特に多いのは「パスワード変更後の認証エラー」や「SMTP認証のチェック漏れ」です。
慌てず、この記事の手順に沿って確認していけば、問題は解決できます。
もし独自ドメインの設定が原因の場合は、サーバー会社に問い合わせると数分で解決することもあります。
メールはビジネスに欠かせないツールですので、トラブル時には早めの対処をおすすめします。
