11月17日にはどんな記念日が? ~世界と日本を彩る5つの“今日は何の日”~

毎日、カレンダーをめくれば「今日は何の日?」という問いが浮かびますが、11月17日にもさまざまな記念日や意義ある日が刻まれています。歴史的意義を持つ国際的な記念日から、食や文化に根ざした日本独自の記念日まで、その背景を知ると日付の印象が少し変わるかもしれません。本記事では、11月17日にあたる5つの注目すべき記念日をピックアップし、それぞれの由来や意味を詳しく解説します。今日をよりいっそう意識して過ごすきっかけになれば幸いです。

記念日その1:国際学生の日(International Students’ Day)

背景・由来

11月17日は、国際学生の日として世界的に知られています。これは、1939年11月17日に、ナチスドイツ支配下のチェコスロバキア(当時)で学生デモが鎮圧され、教授2名と学生9名が処刑された事件を契機とする日です。
1942年にワシントンで、世界各国の学生代表が犠牲者を追悼し、この日を「学生のための日」と定めたことが起源です。

意義と現在の取り組み

今日では、学生運動や社会正義、学問の自由を記憶・表彰する日として、多くの大学や学生団体がイベントや集会を開くほか、学生の権利や教育アクセスをテーマに考える機会とされています。

日本における認識

日本ではあまり一般的な記念日としてには認知されていませんが、グローバルな学生交流や国際教育を考えるうえで、意義深い日として紹介されることがあります。


記念日その2:将棋の日

背景・由来

日本では、11月17日は「将棋の日」とされています。これは、1975年(昭和50年)に公益社団法人日本将棋連盟が制定した記念日です。
この日付選定の理由は、江戸時代、8代将軍・徳川吉宗が11月17日を「御城将棋(おしろしょうぎ)」の日と定め、大坂城などで将軍自身が対局を楽しんだことにちなむとされています。

意義と活動

将棋の普及やファンとの親交を深めることを目的とし、全国でプロ棋士の公開対局や子供向け将棋教室などのイベントが催される日でもあります。

関連トピック

将棋は、日本の伝統的なボードゲームであり、精神的集中や読み合い、戦略性が重視される競技です。こうした特徴を通じて「思考力」「忍耐力」「礼儀」などを育むツールとしても評価されており、将棋の日を機会に将棋の魅力を再認識する動きがあります。


記念日その3:ドラフト記念日

背景・由来

日本のプロ野球において、1965年11月17日に第1回新人選択会議(ドラフト会議)が行われたことを記念して、「ドラフト記念日」が制定されました。
以前は選手獲得が競争入札式であった時代もあり、地域間の偏りや高額契約問題が指摘されていたため、選手の公平性や競技の公平性を保つための制度導入のスタート地点という意味を持ちます。

意義と影響

ドラフト制度は、球団間の戦力均衡や選手育成の観点から非常に重要です。新人選手の進路を左右する制度として、毎年この日はプロ野球ファンにとって改めて注目される日でもあります。

現代との関わり

近年では、野球ファン向けイベント、ドラフトに関する書籍や報道特集、選手の夢や裏側を掘り下げるドキュメンタリーなどが増えており、ドラフト記念日はそうした関心を再燃させる機会にもなっています。


記念日その4:レンコンの日

背景・由来

11月17日は「レンコン(蓮根)の日」としても知られています。1994年、この日に茨城県土浦市で全国のレンコン産地関係者が集まり「蓮根サミット」が開催されたことをきっかけに、「れんこん」の日として制定されました。
この記念日は、レンコンという食材をアピールし、生産者と消費者をつなぐ意味合いを持ちます。

レンコンの特徴と魅力

レンコンは、ハスの地下茎(地下茎を肥大させたもの)で、穴が開いている構造が特徴的です。食感のシャキシャキ感、ビタミンや食物繊維を比較的含む健康食材として知られています。
また、縁起物として「穴が開いていて将来が見通せる」「繁栄が見通せる」という言い回しが食文化にも残ることがあります。

活用と普及

レンコン料理フェア、地元の名産品紹介、レシピ発信などが11月中旬を中心に行われる地域もあり、特にレンコン農家や地元自治体がこの日をプロモーションの機会としています。


記念日その5:肺がん撲滅デー

背景・由来

11月17日は「肺がん撲滅デー」としても記憶されています。この記念日は、2000年に東京で開かれた国際肺癌学会で制定されたとされており、11月の第3週が「たばこ警告週間」とされていることから、この日が選ばれたという説があります。

意義と活動

肺がんは、喫煙との関連性が高く、予防、早期発見、治療法の普及が重要な課題です。この記念日を通じて、禁煙啓発、検診の促進、研究支援など活動が行われます。健康教育機関、医療機関、地域団体などがコラム配信、講演、啓発イベントをこの時期に実施することがあります。

注意点と可能性

ただし、この記念日は全国的に強く浸透しているわけではなく、認知度には地域差があります。今後、より多くの人にがん予防への意識を促すため、情報発信力の強化が期待されます。


補足の記念日・出来事:雲仙普賢岳噴火、自由と民主主義のための闘争の日(チェコ)など

雲仙普賢岳の噴火(日本)

1990年11月17日、長崎県の雲仙普賢岳(うんぜんふげんだけ)の山頂部で水蒸気爆発が起こり、198年ぶりに噴火しました。
この噴火はその後一連の火砕流活動につながり、島原市周辺に甚大な被害をもたらしました。犠牲者も出ており、災害の歴史に刻まれる出来事となりました。

自由と民主主義のための闘争の日(チェコ・スロバキア由来)

チェコでは11月17日が「自由と民主主義のための闘争の日」として、1989年の「ビロード革命」時の学生運動と民主化運動を記念する日とされています。これは、国際学生の日と軌を一にする意味合いがあります。
この日、チェコ・スロバキアで学生らが反体制運動を始め、のちに共産政権の崩壊につながった象徴的な日として、今も公的な記念行事が行われています。


総括:11月17日の多様性と意味を味わう

11月17日という日を見ると、国際的な学生の犠牲を記憶する重みある日から、将棋やレンコンといった日本文化・食文化に根ざした記念日、さらに健康・スポーツ分野にわたる記念日まで、幅広い顔ぶれが並んでいます。
このような日々を通じて、歴史や文化、社会問題、地域資源などに思いを寄せる契機になることでしょう。特に、国際学生の日や自由と民主主義のための闘争の日は、時代の流れや価値観を見つめ直すきっかけにもなります。

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