Excel SUBSTITUTE関数の使い方と実践テクニック完全ガイド

Excelでデータ処理を行う際、特定の文字を別の文字に置き換えたい場面はよくあります。そんな時に便利なのが「SUBSTITUTE関数」です。似た関数に「REPLACE」や「TEXT関数」などもありますが、「SUBSTITUTE」は文字列の中の特定の文字を一括または指定回数だけ置換できるという特徴があります。本記事では、初心者にもわかりやすくSUBSTITUTE関数の基本的な使い方から、よくある使用例、注意点まで詳しく解説していきます。


【SUBSTITUTE関数とは?】

SUBSTITUTE関数は、文字列内の特定の文字や文字列を別の文字や文字列に置き換えるための関数です。以下が構文です。

=SUBSTITUTE(文字列, 検索文字列, 置換文字列, [置換対象回数])

引数の意味

  • 文字列:対象となる文字列またはセル参照。
  • 検索文字列:置き換えたい文字や語句。
  • 置換文字列:新しく置き換える文字や語句。
  • [置換対象回数](省略可):置換したい対象の出現順を指定。省略するとすべて置き換え。

【基本的な使い方】

例1:すべての文字を置き換える

=SUBSTITUTE("りんご、りんご、バナナ", "りんご", "みかん")

→ 結果:「みかん、みかん、バナナ」

すべての「りんご」が「みかん」に置き換えられます。


【置換対象回数を指定する方法】

例2:2番目の出現だけ置き換える

=SUBSTITUTE("りんご、りんご、バナナ", "りんご", "みかん", 2)

→ 結果:「りんご、みかん、バナナ」

このように、第4引数を使うことで特定の回数目だけを置換できます。


【SUBSTITUTE関数の活用例】

例3:改行コードの削除

Excelでは改行コードがCHAR(10)で表されることがあります。

=SUBSTITUTE(A1, CHAR(10), "")

→ 改行をすべて削除。

例4:電話番号のハイフンを削除

=SUBSTITUTE("090-1234-5678", "-", "")

→ 結果:「09012345678」

データの一括整形時によく使われるテクニックです。


【SUBSTITUTEとREPLACEの違い】

特徴SUBSTITUTEREPLACE
指定方法文字列を指定文字の位置と文字数を指定
柔軟性部分一致を複数回も可能位置ベースで正確に置換可能
用途例文字列処理やパターン置換固定桁の編集(例:日付など)

SUBSTITUTEは「何を→何に変える」処理に強く、REPLACEは「どこから何文字→何に変える」という位置重視の処理に向いています。


【複数の文字列を一括で置き換えるには?】

SUBSTITUTEは1つの置換にしか対応していないため、複数置換したいときは関数を入れ子にします。

例5:複数語句を一括置換

=SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(A1, "株式会社", ""), "有限会社", "")

→ 「株式会社」「有限会社」を削除


【注意点とトラブルシューティング】

半角・全角の違いに注意

=SUBSTITUTE("カタカナ", "カ", "サ")

→ これは変換されない。「カ」は半角カタカナ、「カ」は全角。

大文字・小文字は区別される

=SUBSTITUTE("Excel", "e", "E")

→ 結果:「Excel」そのまま

SUBSTITUTEは大文字小文字を区別します。


【SUBSTITUTE関数の応用テクニック】

セル内の指定文字列の一部を強調したいとき

Excelのセルでは直接強調表示はできませんが、置き換え後の文字を別セルに表示し、条件付き書式などと組み合わせて視覚的にわかりやすくすることができます。


【まとめ】

SUBSTITUTE関数は、Excelで文字列を扱う際に非常に役立つ関数です。検索文字列を柔軟に指定できるため、データの整形や表記統一、不要な文字の削除など、さまざまな場面で活躍します。REPLACEやTEXT関数と組み合わせることで、より強力な文字列処理も可能になります。日々の業務で頻出する処理を効率化するためにも、SUBSTITUTE関数をしっかりと理解して活用していきましょう。

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