Microsoft Excelは、多くのビジネスシーンや個人利用で欠かせないツールですが、さまざまな種類やバージョンが存在します。そのため、自分が使っているExcelのバージョンや種類を正しく把握することは、互換性の確認や機能の違いを理解するうえで重要です。本記事では、Excelの種類とバージョンの違いを詳細に解説し、簡単に確認する方法を紹介します。
Excelの種類とは?
Excelにはいくつかの種類があり、それぞれの用途や機能に違いがあります。代表的な種類を以下に紹介します。
1. Excel(デスクトップ版)
最も一般的なExcelで、WindowsやMacにインストールして使用するバージョンです。Office 365(現:Microsoft 365)やパッケージ版のOfficeに含まれています。フル機能を使用でき、VBAマクロやアドインの利用が可能です。
2. Excel for Web(オンライン版)
Microsoft 365のサブスクリプションユーザー向けに提供されるクラウド版Excelです。ブラウザ上で動作し、どこからでもアクセス可能ですが、一部の機能が制限されています。例えば、VBAマクロや特定の高度なグラフ機能は使用できません。
3. Excel for Mobile(モバイル版)
スマートフォンやタブレット向けに提供されているExcelアプリです。基本的な編集機能が利用できますが、ピボットテーブルの作成や一部の関数は利用できません。
4. Excel for Mac
Mac専用のExcelで、Windows版とほぼ同等の機能を持ちますが、一部のショートカットやマクロ機能に違いがあります。特にVBAの動作に違いがあるため、Windows環境との互換性には注意が必要です。
Excelのバージョンとは?
Excelは定期的にバージョンアップされており、バージョンごとに新しい機能が追加されています。代表的なバージョンを詳しく紹介します。
- Excel 2010:
- リボンインターフェースの改良
- スパークラインの追加
- 強化された条件付き書式
- Excel 2013:
- クラウド連携の強化(OneDriveとの統合)
- フラッシュフィル機能の追加
- ピボットテーブルの強化
- Excel 2016:
- Power Queryの統合
- リアルタイム共同編集機能の追加
- 3Dマップ機能の搭載
- Excel 2019:
- 新しいグラフの追加(マップグラフ、ファネルグラフ)
- AIを活用した「データ型」機能
- XLOOKUP関数の導入
- Excel 2021:
- ダイナミック配列関数の導入(FILTER, SORT, UNIQUE など)
- スピル機能の強化
- ダークモード対応
- Microsoft 365 Excel(サブスクリプション版):
- 常に最新機能が追加される
- AI機能やクラウド連携が強化
- 定期的な機能アップデート
Excelのバージョンを確認する方法
自分が使っているExcelのバージョンを確認する方法を紹介します。
Windows版Excelでの確認方法
- Excelを開く
- **「ファイル」**タブをクリック
- **「アカウント」**または 「ヘルプ」 を選択
- 画面の右側にバージョン情報が表示される(例:「Microsoft Excel 2021」)
- 「バージョン情報」の詳細を確認する場合は、「Excelのバージョン情報」ボタンをクリック
Mac版Excelでの確認方法
- Excelを開く
- 「Excel」メニュー をクリック
- 「Excelについて」 を選択
- バージョン情報が表示される
Excel for Webの場合
オンライン版Excelには明確なバージョン番号はありませんが、Microsoft 365の更新によって随時最新の状態に保たれます。
Excelの「バージョン」と「ビルド番号」の意味
- バージョン:Excelの大きなリリース番号を指し、例えば「Excel 2016」や「Excel 2021」などが該当します。これは機能の大幅な変更がある際に更新されるものです。
- ビルド番号:特定のバージョン内での細かなアップデートを示す番号です。例えば、「16.0.13929.20372」のような形式で表示され、バグ修正や小規模な機能追加が行われるたびに変わります。ビルド番号が新しいほど、最新のアップデートが適用されていることを意味します。
Excelのエディションの違い
Excelには個人向けや法人向けのエディションがあり、搭載されている機能が異なります。
- Home & Student(家庭向け):
- Excel、Word、PowerPointのみ
- OutlookやAccessは含まれない
- Home & Business(個人事業主向け):
- Outlookが含まれる
- 家庭用と法人用の両方で使用可能
- Professional(ビジネス向け):
- AccessやPublisherも含まれる
- 大規模なデータ処理向け
- Microsoft 365(サブスクリプション):
- 常に最新バージョンが利用可能
- AI機能や共同作業ツールが充実
まとめ
Excelにはさまざまな種類とバージョンがあり、用途に応じて最適なものを選ぶことが重要です。バージョンを確認することで、機能の違いや互換性を把握し、スムーズに作業を進めることができます。特に、業務でExcelを活用する場合は、自分がどのバージョン・エディションを使っているかを理解し、適切に運用していくことが求められます。