PDFファイルを開くときに使われる定番ソフト「Adobe Acrobat Reader」。
無料で利用できるこのソフトは、ただ読むだけではなく、コメントの追加や署名、フォーム入力など、仕事でもプライベートでも役立つ多くの機能を備えています。
この記事では、Adobe Acrobat Readerのインストールから基本操作、知っておくと便利な使い方まで、初めての方でもわかりやすく解説します。
Adobe Acrobat Readerとは?基本概要を押さえよう
Adobe Acrobat Reader(アドビ・アクロバット・リーダー)は、PDF(Portable Document Format)を表示・印刷・注釈などができる無料のソフトウェアです。
アメリカのAdobe社が提供しており、Windows、Mac、iOS、Androidなど幅広いプラットフォームで利用できます。
PDFファイルは、文書のレイアウトを崩さずに表示できる形式であり、ビジネス文書、マニュアル、申請書類などに多用されています。
Acrobat Readerを使えば、こうした文書の閲覧に加え、簡単な編集や情報の書き込みが可能になります。
Adobe Acrobat Readerのインストール手順
まずはソフトをパソコンやスマートフォンにインストールしましょう。以下はWindows PCの場合の例です。
- Adobe公式サイトにアクセス
- 不要なオプション(McAfee製品など)が選ばれていないか確認
- 「Acrobat Reader をダウンロード」をクリック
- ダウンロード後、インストーラーを開き、画面に従ってインストールを進める
スマートフォンの場合は、App Store(iPhone)またはGoogle Play(Android)で「Adobe Acrobat Reader」と検索し、インストール可能です。
PDFファイルを開く方法
PDFファイルを開く方法は簡単です。
方法1:Acrobat Readerを起動して開く
- Acrobat Readerを起動
- 「ファイル」→「開く」をクリック
- PDFファイルを選んで開く
方法2:PDFファイルをダブルクリック
Acrobat Readerが既定のアプリになっていれば、PDFファイルをダブルクリックするだけで開けます。
方法3:ドラッグ&ドロップ
PDFファイルをAcrobat Readerの画面上にドラッグしても開くことができます。
注釈・コメントを追加する
文書にコメントを付ける機能は、特に校正作業やレビューに便利です。
- PDFを開いた状態で、右の「コメント」ツールをクリック
- 吹き出し、下線、ハイライトなどのツールを選んで、目的の場所をクリック
- コメントを書き込む
また、付箋のように目立たない形でメモを残すこともでき、複数人でのやり取りにも活用されています。
フォームに入力する・署名する
PDFの中には、申込書やアンケートのように入力欄がある「フォーム形式」のものがあります。
フォーム入力
- フォーム付きPDFを開くと、青枠で入力欄が表示される
- 項目に沿ってテキストを入力
- 入力内容は保存も可能
署名の追加
- 「ツール」→「入力と署名」を選択
- 「署名を追加」→「タイプ」「手書き」「画像」から署名方法を選ぶ
- PDF上の署名欄にドラッグして配置
ビジネスや行政手続きで、印刷せずにそのまま送信できるため、大きな時間短縮になります。
PDFファイルの印刷と保存
PDFの印刷も非常に簡単です。
- 「ファイル」→「印刷」を選択
- プリンタ、ページ範囲、倍率などを設定
- 「印刷」ボタンを押すだけ
保存は「ファイル」→「名前を付けて保存」から行います。元ファイルに変更を加えずに、別名で保存もできます。
Adobe Acrobat Readerでできないこと(有料版との違い)
無料版のReaderでは、PDFの編集(文字の修正や画像の差し替え)はできません。
以下の操作は「Adobe Acrobat Pro DC」などの有料版が必要です。
- PDFの結合・分割
- テキストや画像の編集
- ファイルの変換(WordやExcelに変換)
ただし、簡易な作業や読み取り・署名には無料版で十分対応できます。
スマホ版Adobe Acrobat Readerの活用方法
スマートフォン版でも基本的な閲覧・コメント・署名は可能です。
- 電車の中で資料を確認
- 出先で契約書に署名
- チャットアプリから直接PDFを開いて確認
さらにAdobeアカウントにログインしていれば、クラウド連携でPCとのファイル共有も簡単です。
セキュリティ対策と注意点
PDFは安全そうに見えても、悪意あるスクリプトが仕込まれるケースもあります。以下の点に注意しましょう。
- 信頼できる送信元のPDFのみ開く
- Readerの自動アップデートを有効にしておく
- 不審なポップアップやJavaScript実行には注意
Adobeは定期的にセキュリティアップデートを行っているので、最新版を使うことが重要です。
まとめ:PDF活用の第一歩はReaderから
Adobe Acrobat Readerは、「読む」だけでなく、「書く」「サインする」「共有する」など、現代のビジネスや日常に欠かせないPDF活用の基本ツールです。
誰でも無料で始められ、操作も簡単なので、まだ使ったことがない方や使いこなせていない方も、ぜひこの機会に試してみてください。
「ただ見るだけ」から一歩進んで、PDFをあなたの味方にしていきましょう。