パソコンを使用している最中に突然現れるブルースクリーン(BSoD)。なかでも「CRITICAL_PROCESS_DIED」というエラーメッセージに戸惑った方は多いのではないでしょうか。
このエラーはWindowsの重要なプロセスが強制終了されたときに発生するもので、放置しておくと何度も再起動を繰り返し、正常に使えなくなることもあります。
この記事では、CRITICAL_PROCESS_DIEDエラーの原因とその具体的な対処法について、初心者の方でも理解できるように丁寧に解説します。
CRITICAL_PROCESS_DIEDとは何か?
「CRITICAL_PROCESS_DIED」はWindowsのシステム停止(STOP)エラーのひとつで、主にOSの重要プロセスが予期せず終了した場合に表示されます。
このプロセスはシステムの安定性に深く関わっており、破損や終了があるとWindowsはそれ以上の動作を停止し、自動的にブルースクリーンを表示して再起動を試みます。
原因が明確でないことも多く、ハードウェア・ソフトウェアの両面からのアプローチが必要です。
主な原因とは?考えられる4つの要因
1. システムファイルの破損
Windowsの重要なシステムファイルが破損すると、正常に起動や動作ができなくなり、エラーが発生します。これは突然のシャットダウンや不完全なアップデート、ウイルス感染などが原因となることがあります。
2. ドライバの不具合
不適切なデバイスドライバや古いバージョンのドライバがシステムと競合を起こすことで、プロセスが強制終了するケースもあります。
3. メモリやストレージの障害
RAMのエラーやSSD/HDDの不良セクタも原因になります。メモリが適切に読み書きできないと、プロセスが途中で止まり、CRITICAL_PROCESS_DIEDが発生することがあります。
4. サードパーティ製ソフトウェアの干渉
セキュリティソフトやシステム最適化ツールなどがOSの動作に影響を与えることもあります。特に低レベルで動作するアプリケーションは、システムプロセスに干渉しやすい傾向があります。
ブルースクリーン発生時にすぐにやるべきこと
セーフモードで起動する
通常の起動ができない場合は、セーフモードから起動して問題の切り分けを行いましょう。
手順:
- PCの電源を3回強制的に切ると、自動修復モードに入る。
- オプションの選択 > トラブルシューティング > 詳細オプション > スタートアップ設定 > 再起動。
- セーフモード(F4)を選択。
対処法①:システムファイルの修復を行う
Windowsには「システムファイルチェッカー(SFC)」というツールが備わっており、破損したシステムファイルを自動で修復できます。
コマンドプロンプトを管理者として起動し、以下のコマンドを入力します:
sfc /scannow
さらに、イメージの修復も行うとより効果的です:
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
対処法②:ドライバの更新・ロールバック
最近インストールまたは更新したドライバが原因かもしれません。
更新方法:
- デバイスマネージャーを開く。
- 問題がありそうなデバイスを右クリックし、「ドライバーの更新」を選択。
ロールバック方法:
- 同様にデバイスを右クリックし「プロパティ」を開く。
- 「ドライバ」タブで「ドライバを元に戻す」を選択。
対処法③:ハードウェア診断を行う
メモリやストレージに物理的な問題がある場合も多いため、診断を行いましょう。
メモリチェック:
- 「Windows メモリ診断」をスタートメニューから検索。
- 「今すぐ再起動して問題の有無を確認する」を選ぶ。
ストレージチェック:
コマンドプロンプトで以下のコマンドを実行:
chkdsk C: /f /r
再起動後にチェックが始まります。
対処法④:最近のアップデートやアプリを削除する
Windows Updateや新しいソフトが原因となる場合もあるため、以下の方法で確認・削除を行います。
- 設定 > 更新とセキュリティ > 更新の履歴を表示。
- 「更新プログラムをアンインストールする」から直近の更新を削除。
または、コントロールパネル > プログラムのアンインストール から最近追加したアプリを削除してみましょう。
それでも直らないときの最終手段:初期化またはクリーンインストール
上記をすべて試しても改善しない場合、Windowsの初期化または再インストールが必要です。
初期化の手順:
- 設定 > 更新とセキュリティ > 回復。
- 「このPCを初期状態に戻す」から「個人ファイルを保持する」または「すべて削除する」を選択。
バックアップを取ってから行うようにしてください。
まとめ:定期的なメンテナンスがトラブルを防ぐ
CRITICAL_PROCESS_DIEDのエラーは、Windowsにとって非常に重要なエラーのひとつです。しかし、正しく対応すれば復旧する可能性は高いです。
最後に大切なのは、定期的なWindowsアップデート、ドライバの最新化、不要なソフトの削除、バックアップの実施など、日頃からトラブルを未然に防ぐ取り組みです。
パソコンは「使うもの」ではなく「育てるもの」。少しの手間が、大きな安心につながります。