PowerShellはWindows環境でシステム管理を行う際に非常に強力なツールです。その中でも、ネットワーク関連の設定を確認・管理するためのコマンドとして Get-NetIPAddress
があります。本記事では、この Get-NetIPAddress
コマンドの基本的な使い方から、詳細なオプション、具体的な応用例まで徹底解説します。ネットワーク管理やトラブルシューティングに役立つ知識を身につけましょう!
Get-NetIPAddressとは?
Get-NetIPAddress
は、PowerShellでネットワークインターフェースのIPアドレス情報を取得するためのコマンドです。Windows 8以降のWindows OSに標準搭載されている NetTCPIPモジュール に含まれており、ネットワークの状態を確認するのに便利なコマンドの一つです。
このコマンドを使用すると、現在有効なネットワークインターフェースのIPアドレス情報を簡単に取得できます。IPv4やIPv6のアドレス、インターフェースの状態、接続方法などの情報を一覧表示できるため、ネットワークの設定確認やトラブルシューティングの際に役立ちます。
基本的な使い方
1. すべてのIPアドレスを取得
まず、シンプルに Get-NetIPAddress
コマンドを実行すると、PCに設定されているすべてのネットワークインターフェースのIPアドレス情報が表示されます。
powershellコピーする編集するGet-NetIPAddress
2. 特定のネットワークインターフェースのIPアドレスを取得
特定のインターフェース(例:Ethernet)に割り当てられたIPアドレスのみを表示するには、InterfaceAlias
パラメータを使用します。
powershellコピーする編集するGet-NetIPAddress -InterfaceAlias "Ethernet"
3. IPv4またはIPv6のみを取得
IPv4アドレスのみを取得したい場合は、AddressFamily
パラメータを IPv4
に指定します。
powershellコピーする編集するGet-NetIPAddress -AddressFamily IPv4
IPv6アドレスのみを取得する場合は、以下のように IPv6
を指定します。
powershellコピーする編集するGet-NetIPAddress -AddressFamily IPv6
4. 特定のインデックスのネットワークアダプターのIPアドレスを取得
ネットワークインターフェースの InterfaceIndex
を指定してIPアドレスを取得することも可能です。
powershellコピーする編集するGet-NetIPAddress -InterfaceIndex 4
詳細なオプション
Get-NetIPAddress
コマンドにはいくつかの便利なオプションがあります。以下に代表的なオプションを紹介します。
オプション | 説明 |
---|---|
-AddressFamily | IPv4またはIPv6を指定 |
-InterfaceAlias | 特定のネットワークインターフェースを指定 |
-InterfaceIndex | インターフェースの番号を指定 |
-PrefixOrigin | DHCPや手動設定など、IPアドレスの取得方法を指定 |
-SuffixOrigin | IPアドレスの付与方法を指定 |
-PolicyStore | 設定情報の格納場所を指定 |
たとえば、DHCPで割り当てられたIPアドレスのみを取得したい場合は、以下のように実行できます。
powershellコピーする編集するGet-NetIPAddress | Where-Object { $_.PrefixOrigin -eq "Dhcp" }
実用的な応用例
1. 現在のIPアドレスを見やすく表示
デフォルトの Get-NetIPAddress
の出力はやや情報が多いため、必要な情報のみを抜き出して表示する方法を紹介します。
powershellコピーする編集するGet-NetIPAddress | Select-Object InterfaceAlias, AddressFamily, IPAddress
このコマンドを実行すると、インターフェース名、IPv4/IPv6の種類、IPアドレスだけが表示され、見やすくなります。
2. DHCPで取得したIPv4アドレスのみを表示
ネットワークのトラブルシューティングの際、DHCPで割り当てられたIPv4アドレスのみを表示すると便利です。
powershellコピーする編集するGet-NetIPAddress -AddressFamily IPv4 | Where-Object { $_.PrefixOrigin -eq "Dhcp" }
3. 複数のPCで一括IPアドレス取得
企業ネットワークなどで、複数のPCのIPアドレスを一括取得する場合、Invoke-Command
を活用できます。
powershellコピーする編集するInvoke-Command -ComputerName PC1,PC2,PC3 -ScriptBlock { Get-NetIPAddress -AddressFamily IPv4 }
リモートPCのIPアドレス情報を取得することで、ネットワーク管理がより効率的に行えます。
4. 結果をCSVファイルに保存
ネットワーク構成を記録するために、取得したIPアドレス情報をCSVファイルとして保存する方法もあります。
powershellコピーする編集するGet-NetIPAddress | Export-Csv -Path "C:\temp\IPAddressList.csv" -NoTypeInformation
このコマンドを実行すると、C:\temp\IPAddressList.csv
にネットワーク情報が保存され、Excelなどで簡単に確認できます。
まとめ
Get-NetIPAddress
コマンドは、Windows環境でネットワークインターフェースのIPアドレス情報を取得するための強力なツールです。本記事では、基本的な使い方から応用的な活用方法まで詳しく解説しました。
Get-NetIPAddress
を実行すると、すべてのIPアドレスが取得できる-AddressFamily IPv4
でIPv4アドレスのみ取得可能-InterfaceAlias
や-InterfaceIndex
で特定のインターフェースの情報を取得Where-Object
を活用して、DHCPアドレスなどの特定条件のIPを抽出可能Invoke-Command
でリモートPCの情報取得やExport-Csv
でのデータ保存も可能
このコマンドを活用すれば、ネットワーク管理やトラブルシューティングをより効率的に行うことができます。ぜひ実際に試してみて、PowerShellの便利さを体感してください!