LPIC-1(Linux Professional Institute Certification Level 1)は、Linuxの基本操作からシステム管理、ネットワークの基礎に至るまでを問う試験です。中でもネットワークの管理作業は、現場でも非常に重要であり、試験においても頻出のテーマです。
この記事では、LPIC-1で問われる「ネットワークの基礎」に焦点を当て、ping
やnetstat
、ss
、ifconfig
といった代表的なコマンドの使い方や、IPアドレスの設定方法について丁寧に解説します。試験対策としてだけでなく、実務でも役立つ内容をわかりやすくまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
pingコマンドでネットワーク疎通を確認する
ping
コマンドは、ネットワーク上で別のホストにパケットが届くかどうかを確認するための基本的なツールです。試験ではping
の役割やオプションについて理解しておく必要があります。
基本的な使い方
ping 8.8.8.8
このコマンドではGoogleのDNSサーバー(8.8.8.8)へICMPエコー要求を送信し、応答が返ってくるかを確認します。
試験で押さえたいポイント
ping
はICMPパケットを使用する- 通信ができるかをシンプルに確認する手段として使用される
ping
はデフォルトでは止まらず、Ctrl + C
で終了
主なオプション
-c
:送信回数を指定 bashコピーする編集するping -c 4 www.example.com
-i
:送信間隔の秒数を指定 bashコピーする編集するping -i 2 192.168.1.1
netstatコマンドとssコマンドの違いと使い方
netstat
はネットワーク接続状況を確認するコマンドとして長らく使われてきましたが、近年ではss
(socket statistics)が推奨されています。LPIC-1では両方について問われることがあります。
netstatの基本的な使い方
netstat -tuln
このコマンドは、TCPとUDPのリッスン状態のポートを表示します。
よく使うオプション
-t
:TCP-u
:UDP-l
:リッスン中のソケットのみ表示-n
:ホスト名の解決を行わない
ssコマンドの基本的な使い方
ss -tuln
netstat
と同様の表示がされますが、ss
の方が高速で軽量です。
ssのおすすめオプション
-a
:すべてのソケットを表示-p
:プロセス情報を表示-s
:ソケットの統計情報を表示
ifconfigコマンドでインターフェースの状態確認と設定
ifconfig
は、ネットワークインターフェースの状態を確認したり設定を行うための古典的なコマンドです。ただし、近年はip
コマンドへの移行が進んでいます。
インターフェースの状態確認
ifconfig
表示内容には、各インターフェース(eth0やloなど)のIPアドレス、送受信パケット数、エラー数などが含まれます。
IPアドレスの設定(一時的)
sudo ifconfig eth0 192.168.1.100 netmask 255.255.255.0 up
このコマンドで、eth0に対してIPアドレスとネットマスクを設定します。ただし、再起動すると設定は失われます。
インターフェースの無効化・有効化
- 無効化
sudo ifconfig eth0 down
- 有効化
sudo ifconfig eth0 up
IPアドレスを設定するipコマンドの使い方
近年のLinuxディストリビューションでは、ip
コマンドを用いた設定が主流です。LPIC-1ではこのip
コマンドも必ず理解しておく必要があります。
インターフェースの確認
ip a
IPアドレスの設定(一時的)
sudo ip addr add 192.168.1.200/24 dev eth0
アドレスの削除
sudo ip addr del 192.168.1.200/24 dev eth0
インターフェースの有効化・無効化
sudo ip link set eth0 down
sudo ip link set eth0 up
IPアドレスの永続的な設定方法(例:Debian系)
試験だけでなく、実務でも重要なのが「永続的なIP設定」です。/etc/network/interfaces
やNetplan
を使う場面があります。
/etc/network/interfacesの例(古いDebian/Ubuntu)
auto eth0
iface eth0 inet static
address 192.168.1.150
netmask 255.255.255.0
gateway 192.168.1.1
Netplan(Ubuntu 18.04以降)
network:
version: 2
ethernets:
eth0:
dhcp4: no
addresses:
- 192.168.1.150/24
gateway4: 192.168.1.1
nameservers:
addresses:
- 8.8.8.8
- 8.8.4.4
この設定ファイルは /etc/netplan/
に配置し、sudo netplan apply
で反映します。
ネットワークのトラブルシューティングの基本的な流れ
ネットワークに接続できないときの基本的なチェックポイントも、LPIC-1試験で問われる可能性があります。
- インターフェースが有効になっているか: bashコピーする編集する
ip link show
- IPアドレスが割り当てられているか: bashコピーする編集する
ip addr
- デフォルトゲートウェイが正しいか: bashコピーする編集する
ip route
- DNSの設定が正しいか:
/etc/resolv.conf
の内容を確認 ping
で疎通確認127.0.0.1
→ 自分自身192.168.x.x
→ ルーター8.8.8.8
→ 外部インターネット
traceroute
やdig
の活用(必要に応じて)
まとめ:LPIC-1試験で問われるネットワーク基礎は現場でも必須知識
ネットワーク関連のコマンドは、LPIC-1の試験範囲としてはもちろんのこと、実際の業務でも最初に覚えるべき基本中の基本です。ping
による疎通確認、netstat
やss
によるポートの確認、ifconfig
やip
によるインターフェースの操作、それにIPアドレスの設定方法まで、確実に理解しておくことで、試験にも本番の運用にも強くなれます。
LPIC-1に合格するためには、「実際にコマンドを打ってみること」が一番の学習法です。仮想環境などを活用して、今回紹介したコマンドをぜひ手元で試してみてください。