英語で住所を書く機会は、国際郵便を送るときや、海外とのビジネスでやりとりをする際に必ず出てきます。
しかし、日本語と英語では住所の書き順や表記のルールが大きく異なるため、間違えてしまうと郵便物が届かない、あるいはビジネス文書で相手に違和感を与えてしまうこともあります。
本記事では「英語の住所の正しい書き方」について、基本ルールから国際郵便での注意点、ビジネスでの表記の仕方までわかりやすく解説します。例文も交えて紹介しますので、すぐに実践できる知識を身につけましょう。
日本語住所と英語住所の基本的な違い
日本語住所は「大きい範囲から小さい範囲へ」書くのが特徴です。例えば、都道府県 → 市区町村 → 丁目・番地 → 建物名 → 部屋番号 → 名前 という流れです。
一方、英語住所はその逆で「小さい範囲から大きい範囲へ」と記載します。建物番号や部屋番号から始まり、最後に国名を記します。
例を挙げると以下のようになります。
日本語表記
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目1-1 丸の内ビル201 山田太郎
英語表記
Taro Yamada
201 Marunouchi Building
1-1-1 Marunouchi, Chiyoda-ku
Tokyo 100-0005
JAPAN
この違いを理解することが、正しい住所表記の第一歩となります。
英語住所の基本構成
英語の住所は次のような順番で記載します。
- 宛名(氏名)
- 部屋番号・建物名
- 番地・丁目・町名
- 市区町村
- 都道府県・郵便番号
- 国名
それぞれの要素についてポイントを解説します。
- 氏名:姓と名を逆にせず「Taro Yamada」のように書きます。敬称(Mr. / Ms.)を付ける場合もあります。
- 建物名・部屋番号:建物名は “Building” “Apartment” などを使い、部屋番号は「Room 201」または「201」だけでも通じます。
- 丁目・番地:日本独特の「丁目」はそのまま “1-chome” と表記するか、省略して番地の並びで記載することもあります。
- 市区町村:“Chiyoda-ku” のように「区」も英語で表します。“-ku”“-shi”“-cho” をそのまま残すのが一般的です。
- 都道府県:Tokyo, Osaka, Kanagawa など、英語表記を使用します。
- 郵便番号:都道府県の後に数字を入れます。ハイフンを含めてもOKです。
- 国名:JAPAN はすべて大文字で書くのが国際郵便の基本ルールです。
住所の書き方の例文
実際の例をいくつか紹介します。
一般的な住所(マンションの場合)
日本語:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-3-4 サンプルマンション305 山田花子
英語:
Hanako Yamada
305 Sample Mansion
2-3-4 Jingumae, Shibuya-ku
Tokyo 150-0001
JAPAN
会社宛の住所
日本語:〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1-2-3 梅田ビル10F 株式会社サンプル 御中
英語:
Sample Corporation
10F Umeda Building
1-2-3 Umeda, Kita-ku
Osaka 530-0001
JAPAN
郵便局私書箱の場合
日本語:〒100-8799 東京都千代田区大手町 郵便局私書箱第100号
英語:
P.O. Box 100
Otemachi, Chiyoda-ku
Tokyo 100-8799
JAPAN
国際郵便での注意点
英語で住所を書く際は、郵便局や宅配業者がスムーズに処理できるよう、以下のルールに注意しましょう。
- 国名は必ず最後に大文字で書く(例:JAPAN, USA, FRANCE)
- 郵便番号を忘れない:国際便では特に重要です。
- 略語の使用に注意:例えば「Apt」は「Apartment」の略ですが、相手が理解できるかを考えましょう。
- 手書きの場合は活字体で:筆記体は読みづらいため避けます。
ビジネス文書やメールでの住所表記
住所をビジネスで使う場合、名刺やメール署名に記載することもあります。
名刺の場合
Taro Yamada
Sales Department, Sample Corporation
1-2-3 Marunouchi, Chiyoda-ku
Tokyo 100-0005 JAPAN
Tel: +81-3-1234-5678
Email: taro.yamada@sample.co.jp
メール署名の場合
Best regards,
Hanako Yamada
Sample Corporation
305 Sample Mansion, 2-3-4 Jingumae, Shibuya-ku
Tokyo 150-0001 JAPAN
都道府県・市区町村の英語表記一覧の活用
都道府県名は公式に英語表記が定められています。例:
- 北海道 → Hokkaido
- 東京都 → Tokyo
- 神奈川県 → Kanagawa
- 愛知県 → Aichi
- 大阪府 → Osaka
- 福岡県 → Fukuoka
市区町村も同様に “-shi”“-ku”“-cho”“-machi” をそのまま使用すればOKです。
英語住所のよくある間違いと対策
- 氏名を姓・名逆に書く → 英語は名 → 姓の順(Taro Yamada)
- 国名を小文字で書く → 国際郵便は必ず大文字(JAPAN)
- 丁目や番地を飛ばす → 配達に支障が出るため必ず記載
- 郵便番号の位置 → 都道府県の後に書くのが正しい
- 建物名を忘れる → マンション・ビル名は必須
まとめ
英語の住所は、日本語と逆の順序で「小さい範囲から大きい範囲へ」書くことが基本です。
国際郵便では国名を大文字で記載し、郵便番号を忘れないことが大切です。
ビジネス文書やメールでも使うため、正しいルールを身につけておけば相手に安心感を与えられます。
英語の住所表記は一度パターンを覚えてしまえば、応用は簡単です。この記事で紹介したルールと例文を活用して、国際的なやりとりに自信を持って臨みましょう。