日本の祝日の一つである「建国記念の日」。 毎年2月11日に祝われていますが、「建国を記念する日」と聞いても、実際に何を祝っているのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか？
「日本はいつ建国されたの？」「ほかの国でも建国記念日はあるの？」などの疑問を持つ方のために、この記事では建国記念日の意味や由来、歴史的背景、海外の建国記念日との違いについて詳しく解説します。
1. 建国記念日とは？意味と由来
「建国記念の日」は、日本の国が成立したことをお祝いする日です。 この祝日の起源や、なぜ2月11日になったのかについて解説します。
「建国記念の日」は、もともと戦前に存在した「紀元節（きげんせつ）」が由来です。 紀元節は、初代天皇とされる神武天皇が即位したとされる日（紀元前660年2月11日）を記念する日でした。 しかし、戦後のGHQ（連合国軍総司令部）の占領政策の一環で1948年に廃止されました。 その後、国民の要望によって1966年に「建国記念の日」として新たに制定されました。
2. 建国記念日はいつからあるのか？
「建国記念の日」が正式に制定されたのは1966年（昭和41年）で、翌1967年から祝日として施行されました。
そのルーツをたどると、日本書紀に記された神武天皇の即位の日に由来します。 神話上の出来事ではありますが、長年にわたり日本の歴史と文化に根付いてきた日として、今も祝日として存在しています。
3. 建国記念日は何を祝う日なのか？
「建国記念の日」は、日本の建国を祝う日ですが、実際には「いつ日本が建国されたのか」は明確ではありません。
この日は単なる「建国を祝う日」ではなく、日本の歴史や文化を振り返り、国の成り立ちを考える機会でもあります。 また、「建国記念日」ではなく「建国記念の日」となっているのは、「建国された日」を祝うのではなく、「建国という事象を記念する日」として定められているためです。
4. 海外の建国記念日との違い
世界各国にも建国を祝う日がありますが、日本とは違った背景を持つ国も多いです。
例えば、
- アメリカ：独立記念日（7月4日）
- 1776年にイギリスから独立を宣言した日
- フランス：革命記念日（7月14日）
- 1789年のフランス革命の始まりを祝う日
- 中国：国慶節（10月1日）
- 1949年に中華人民共和国が成立した日
- 韓国：光復節（8月15日）
- 1945年に日本の統治から独立した日
このように、多くの国は独立した日や国が成立した日を祝日としていますが、日本の建国記念の日は、独立や憲法制定ではなく「神話に基づく歴史的な由来」に基づいている点が特徴的です。
5. 建国記念日はどのように過ごす？
この日には日本各地で様々なイベントが開催されます。
- 神社での記念式典：明治神宮や橿原神宮などでは、建国記念の日を祝う神事が行われます。
- 国旗掲揚：この日は国旗を掲げる家庭や企業もあります。
- 記念行事：各地で式典や歴史を学ぶイベントが開催されることもあります。
また、家族や友人と日本の歴史について考えたり、日本文化に触れる機会として過ごすのも良いでしょう。
6. 建国記念日をめぐる議論
建国記念の日には、さまざまな意見があります。
- 「建国を祝うのは大切なこと」と考える人々
- 「神話をもとにした日を祝うのは適切ではない」と考える人々
特に、戦前の「紀元節」との関係や、憲法との兼ね合いが議論の対象になっています。 こうした背景を理解しながら、建国記念の日の意味を考えることも重要です。
7. まとめ
建国記念の日は、日本の成り立ちを祝う日であると同時に、国の歴史を振り返り、未来を考える日でもあります。
日本の文化や歴史を深く理解するきっかけとして、ぜひこの日を大切にしましょう。