若い人に伝えたい。幸せは「頑張ること」より「コントロールできること」を選ぶと近づく

若い頃の私は、「努力すれば報われる」「頑張り続ければ幸せになれる」と本気で信じていました。
実家を出て大学で一人暮らしをし、社会人になって東京で働き、年収は約500万円。
一見すると、順調な人生に見えていたと思います。

しかし現実は、お金、住居、人間関係、将来への不安に常に追われていました。
10年後に地元へ戻り、手取り20万円の一人暮らしを経験したことで、ようやく一つの答えにたどり着きました。

それは、
人生には「自分でコントロールできること」と「できないこと」があるという事実です。

この記事では、私自身の経験をもとに、
若い人にこそ早く知ってほしい「幸せに近づく考え方」をお伝えします。

私のこれまでの経歴と、当時感じていた現実

私は山口県の実家で育ちました。
大学進学を機に地元を離れ、4年間の一人暮らしを始めましたが、生活費の多くは親からの仕送りに頼っていました。
当時は当たり前だと思っていましたが、今振り返ると親に大きな負担をかけていたと思います。

社会人になってからは東京で働きました。
年収はおよそ500万円。数字だけを見ると悪くないように見えますが、生活は決して楽ではありませんでした。
最初の3年間は寮生活だったため貯金もしやすかったものの、寮を出てからは家賃や生活費に追われる日々でした。

10年後、地元山口県に戻り、一人暮らしで手取り20万円の生活を始めました。
家賃、光熱費、食費を支払うと、ほとんど余裕は残りません。
この時、「今までの考え方ではいけない」と強く感じました。

若い頃の私は、努力さえ続ければ人生は良くなると思っていました。
周囲と比べて焦り、評価や年収を気にし、無理をしてでも前に進もうとしていました。

しかし、どれだけ頑張っても報われないことがある現実に直面します。
自分の努力だけではどうにもならない壁があることを、当時は理解できていませんでした。

ある時から、物事を二つに分けて考えるようになりました。
それが「自分でコントロールできること」と「できないこと」です。

すべてを自分の力で変えようとすると、心も体も疲れてしまいます。
大切なのは、力を使う場所を間違えないことでした。

私は物事を指標1～10で考えるようになりました。
1はほぼコントロールできないもの、10は努力すれば確実に改善できるものです。

この視点で人生を見ると、無駄な消耗が減っていきました。
「頑張る価値があるもの」と「割り切るべきもの」が見えてきたのです。

健康は、指標で言えば8～9に近いと感じています。
睡眠、食事、運動、生活リズムは自分の選択で大きく変わります。

体調が悪いと、判断力も感情も不安定になります。
お金や仕事よりも、健康が人生の土台であることを身をもって学びました。

お金は重要ですが、指標で言えば4～5程度だと思います。
どれだけ頑張っても、給料は会社や業界、景気に左右されます。

年収が上がれば幸せになると思っていましたが、必ずしもそうではありませんでした。
お金だけを追い求めると、苦しさが増えることもあります。

住居、生活費、遊びは自分で調整できる部分です。
住む場所や家賃、生活水準を少し下げるだけで、心の余裕は大きく変わります。

無理な遊びや見栄は、後から自分を苦しめます。
ここを見直すことで、生活は驚くほど楽になりました。

人間関係やパートナーは、ほぼ自分で選ぶことができます。
相手を変えようとするより、無理のない関係を選ぶことが大切でした。

一緒にいて安心できる人を選ぶことが、人生の質を大きく左右します。

幸せとは、すべてを手に入れることではありませんでした。
比べる相手を減らし、自分で決められる範囲を大切にすることで、気持ちは安定していきました。

妥協は負けではなく、選択です。
この考え方に気づいてから、人生は少しずつ楽になりました。

若い人に伝えたいのは、「無理をしすぎなくていい」ということです。
才能や環境に恵まれていなくても、幸せには近づけます。

自分でコントロールできることに力を使ってください。
それだけで、人生の難易度は下がります。

幸せは、何かを足し続けることで得られるものではありません。
不要な期待や比較を手放し、コントロールできることに集中することで近づいてきます。

自分に合った人生を選ぶこと。
それが、私がたどり着いた「幸せになる方法」です。