Windows 11 を使っていると、「パソコンに表示されるユーザー名を変えたい」と思う場面があります。たとえば、PCの譲渡や共有、ビジネス用途のために名前の表記を変えたいケース、または初期設定のまま “Owner” のまま使っており気になっているケースなどです。しかし、Windowsのユーザー名変更は、アカウントの種類(ローカルアカウント・Microsoftアカウント)によって手順が異なるため、どこから変更するのか迷いやすいポイントでもあります。
この記事では、Windows 11 のユーザー名を「確実に」「安全に」変更するための方法を、初心者にもわかりやすく解説します。設定画面から変更する方法はもちろん、コントロールパネルを使う方法、さらにサインイン画面に表示される名前を変更する場合の注意点まで、詳しくまとめています。
今日からスッキリとしたユーザー名でパソコンを使いたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
Windows11のユーザー名は“2種類”あることを理解しよう
Windows 11 で名前を変更する前に知っておきたいのが、「ユーザー名には2種類ある」という点です。これを理解していないと、「変更したのにPC画面の表示が変わらない」という混乱につながります。
●① Microsoft アカウントの名前
Microsoft アカウントでサインインしている場合、表示される名前は“オンラインアカウントのプロフィール名”です。
この場合、Windows 11 の設定画面から名前を変えても変更できません。Microsoft の公式サイトでプロフィール名を変更し、その反映を待つ必要があります。
●② ローカルアカウントのユーザー名
ネット経由で紐づけられていない、PC内だけで使うアカウントの名前です。
こちらは Windows 内の設定だけで変更できます。
まずは、どちらのアカウントでサインインしているのか確認しましょう。
●アカウントの確認方法
- 設定(Win + I)を開く
2.「アカウント」を選択 - 上部に表示されているアカウント種別を確認
「Microsoft アカウント」または「ローカルアカウント」と表示されます。
H2:Microsoft アカウントのユーザー名を変更する方法
Microsoft アカウントを使ってログインしている場合、名前の変更はオンラインで行います。
●手順① Microsoft アカウントページへアクセス
- ブラウザを開き「Microsoft アカウント管理ページ」にアクセス
- サインインしていない場合は自分のアカウントでログイン
●手順② 名前を編集する
- 画面左側の「あなたの情報」を選択
2.「名前の編集」をクリック - 変更したい姓・名を入力
4.「保存」をクリック
●手順③ Windows に反映されるまで待つ
通常は数分〜数時間で Windows に反映されます。
すぐに変わっていないときは、以下を試してください。
- Windows の再起動
- Microsoft アカウントの再ログイン
- 同期の再実行(設定 → アカウント → Windows バックアップ)
●注意点:フォルダ名までは変更されない
Microsoft アカウント名を変更しても、C:\Users\フォルダ名
のフォルダ名までは変わりません。
ここを変更するには、別途新しいユーザーアカウントを作成する必要があります(後述)。
ローカルアカウントのユーザー名を変更する方法(最も簡単)
ローカルアカウントの名前を変える場合は、Windows 内だけの操作で完結します。
●手順① コントロールパネルを開く
- スタートメニューを開く
2.「コントロールパネル」で検索 - 開いたら「ユーザーアカウント」を選択
●手順② ユーザー名を変更する
1.「ユーザーアカウント」を再度クリック
2.「アカウント名の変更」を選択
3. 新しいアカウント名を入力
4.「名前の変更」をクリック
●手順③ 再起動して反映を確認
再起動後、ログイン画面やスタートメニューに新しい名前が表示されます。
ユーザーフォルダ名(C:\Users)の名前を変更したい場合の注意点
多くの人が困るポイントが「C:\Users」に作られるユーザーフォルダ名です。
たとえば初期設定でC:\Users\owner
などになっており、これを変更したくなるケースがあります。
しかし、結論として 既存フォルダ名の変更は非推奨 です。
●なぜ変更しない方がいいのか?
- システムが参照するパスが壊れアプリが起動しなくなる
- レジストリ修正が必要で難易度が高い
- 失敗すると PC が正常に動かないリスクがある
●安全に変更したい場合の正しい方法
- 新しいユーザーアカウントを作成する
- そのアカウントでログイン
- 必要なデータを移行
- 古いアカウントを削除
こちらが最も安全で確実な方法です。
設定アプリからユーザーアカウント名を確認・切り替える方法
Windows 11 では、設定アプリからユーザーアカウントの種類やメールの紐づけ状況を確認できます。
●設定から確認する手順
- 設定(Win + I)を開く
- 左メニューの「アカウント」を選択
- 上部にアカウント情報が表示される
ここではアカウントの種類、メールアドレス、サインインオプションなどもまとめて確認できます。
ローカルアカウントへ切り替えてから名前を変更する方法
「Microsoftアカウントでサインインしているが、ローカルアカウントに切り替えて名前を変えたい」という場合もあります。
●切り替え手順
- 設定(Win + I)
2.「アカウント」を選択
3.「あなたの情報」を開く
4.「ローカルアカウントでのサインインに切り替える」を選択
切り替え後、ローカルアカウントの名前変更手順で変更可能になります。
ユーザー名変更が反映されない場合の対処法
ユーザー名を変更してもすぐに反映されないことがあります。
その際は次の方法を試してください。
●① Windows の再起動
最も基本的で確実な方法です。
●② Microsoft アカウントの同期をやり直す
設定 → アカウント → Windows バックアップ → 同期をオンにする
●③ ログアウトして再ログイン
アカウントの更新が反映されやすくなります。
●④ アプリのキャッシュが残っている
Teams などは反映に時間がかかる場合があります。
ユーザー名変更に関するよくある質問(Q&A)
●Q1:ユーザー名を変えるとファイルに影響はある?
通常のユーザー名の変更では影響ありません。
ただし、ユーザーフォルダ名(C:\Users)を強引に変更すると影響します。
●Q2:PCのログインパスワードは変わる?
いいえ。
ユーザー名とは別で管理されているため、変更されません。
●Q3:やっぱり以前の名前に戻せる?
はい、再度同じ手順で変更できます。
●Q4:Microsoft アカウント名の変更は無料?
無料です。Microsoftのサイトから自由に変更できます。
まとめ|ユーザー名を変更して、より使いやすいWindows環境を作ろう
Windows 11 のユーザー名変更は、
「Microsoftアカウント」か「ローカルアカウント」かによって手順が異なります。
- Microsoftアカウント → Microsoftサイトで変更
- ローカルアカウント → コントロールパネルで変更
- C:\Users のフォルダ名は変更しない方が安全
正しい手順で設定すれば、ユーザー名変更は安全に行うことができます。
名前を整えることで、パソコンの管理や共有がしやすくなり、気持ちよく作業できるようになります。
