Power Query エディタの保存方法を徹底解説!「閉じる」「適用」の違いと注意点もわかりやすく紹介

ExcelやPower BIでデータの取り込みや整形を行うときに欠かせないのが「Power Query エディタ」です。
しかし、「保存はどこ?」「閉じても消えてしまわない?」「適用しないとどうなる?」といった疑問を持つ方は多く、せっかく作業した内容が反映されずに戸惑うケースも少なくありません。
本記事では、Power Query エディタに「保存」というボタンがない理由から、正しい保存方法、閉じる・適用の違い、失敗しないための注意点まで、初心者にもわかりやすく解説します。
この記事を読むことで、Power Query での編集作業を安心して効率よく進められるようになります。


目次
  1. Power Query エディタに「保存」ボタンがない理由とは?
    1. ● 理由①:Power Query の設定は「クエリ」としてブックに自動保存されるため
    2. ● 理由②:保存操作は「閉じて読み込み」が兼ねている
  2. Power Query の“本当の保存方法”は「閉じて読み込み」
    1. ● 閉じて読み込み(Close & Load)
    2. ● 閉じて次に進む(Close & Load To)
  3. 「適用」と「保存」はどう違う? 混同しやすいポイントを解説
    1. ● Excel の Power Query には「適用」ボタンはない
    2. ● Power BI の「適用」とは
  4. Power Query エディタを閉じても大丈夫? 自動保存の仕組み
    1. ● 心配しなくてOK
    2. ● ただし、読み込みを行わないとシートに反映されない
  5. Power Query の保存内容を確認する方法
    1. ● ① クエリ一覧を見る
    2. ● ② クエリを再度ダブルクリックして開く
    3. ● ③ ステップが残っているか確認
  6. Power Query が保存されない時に考えられる原因と対処法
    1. ● 原因①:読み込み先が「データモデルのみ」に設定されている
    2. ● 原因②:編集後に「閉じて読み込み」をしていない
    3. ● 原因③:読み込み先のシートを削除した
  7. Power Query のクエリを手動で保存するには?(バックアップ方法)
    1. ● 方法①:クエリのコピーをエクスポート
    2. ● 方法②:M言語コードをコピーして保存
    3. ● 方法③:別の Excel にクエリを移行する
  8. ブック保存とクエリ保存の関係(最も誤解されやすいポイント)
    1. ● Power Query は「クエリを保存」
    2. ✔ よくある失敗
  9. Power Query の保存を確実にするためのおすすめ手順(初心者向け)
    1. ① Power Query で編集する
    2. ② 「閉じて読み込み」で反映
    3. ③ Excel ファイルを保存(Ctrl+S)
  10. まとめ:Power Query の保存は「閉じて読み込み」とExcel保存の二段階

Power Query エディタに「保存」ボタンがない理由とは?

Power Query を開いた多くの人が最初に戸惑うのが以下の点です。

  • どこにも「保存」がない
  • 上書き保存ができない
  • 閉じたら消えてしまうのでは?

結論から言うと、Power Query は「保存」という概念が通常の Excel と違うため、保存ボタンが存在しません。

● 理由①:Power Query の設定は「クエリ」としてブックに自動保存されるため

Power Queryで行った編集内容は、クエリ(変換手順)として Excel ブック内に自動保存される仕組みになっています。
そのため、エディタ内で明示的に「保存」する必要はありません。

● 理由②:保存操作は「閉じて読み込み」が兼ねている

Power Query エディタでの変更をブックに反映するためには、**「閉じて読み込み」または「閉じて次に進む」**を実行します。
これが実質の「保存」操作です。


Power Query の“本当の保存方法”は「閉じて読み込み」

Power Query エディタで行った編集を Excel に反映するには、右上の「閉じて読み込み」をクリックします。

● 閉じて読み込み(Close & Load)

編集内容を反映し、指定したシートにデータを読み込みます。

● 閉じて次に進む(Close & Load To)

読み込み先を指定したい場合はこちらを選択します。

  • テーブルとして読み込み
  • ピボットテーブルとして読み込み
  • データモデルにのみ保存

など、用途に応じて柔軟に選択できます。

Point:閉じて読み込む=保存と反映が同時に行われる操作


「適用」と「保存」はどう違う? 混同しやすいポイントを解説

Power BI Desktop では「適用(Apply)」というボタンがあるため、「保存」と混同しがちです。

● Excel の Power Query には「適用」ボタンはない

Excel の場合は 閉じて読み込み=自動的に適用 になります。

● Power BI の「適用」とは

Power BI Desktop の場合:

  • Power Query エディタ → 変換手順を作成
  • 適用(Apply) → モデルに反映
  • 保存(Ctrl+S) → pbix ファイルに保存

という流れになります。

Excel とは仕組みが異なるため、両者を混同しないようにしましょう。


Power Query エディタを閉じても大丈夫? 自動保存の仕組み

Power Query では、編集内容はすべてクエリとして Excel の内部に自動保存されます。

● 心配しなくてOK

エディタを閉じても、ステップはすべて残ります。

● ただし、読み込みを行わないとシートに反映されない

変換内容を Excel に反映するには必ず以下のいずれかが必要です。

  • 閉じて読み込み
  • 読み込み先を指定する

これをしないと、編集は保存されても、シートには表示されません。


Power Query の保存内容を確認する方法

「ちゃんと保存された?」と不安な場合は、以下を確認しましょう。

● ① クエリ一覧を見る

Excel の右側([クエリと接続] パネル)を開くと、保存されたクエリが一覧表示されます。

● ② クエリを再度ダブルクリックして開く

Power Query エディタが開き、編集内容がそのまま表示されます。

● ③ ステップが残っているか確認

右側の「適用したステップ」にすべての手順が記録されています。


Power Query が保存されない時に考えられる原因と対処法

まれに保存が反映されない、読み込みできないというケースがあります。
よくある原因を紹介します。

● 原因①:読み込み先が「データモデルのみ」に設定されている

クエリをデータモデルにのみ読み込んでいる場合、シートには表示されません。

→ 対処法
クエリを右クリック →「読み込み先」→ 「テーブルとして読み込む」に変更

● 原因②:編集後に「閉じて読み込み」をしていない

エディタを閉じただけでは反映されません。

→ 対処法
必ず「閉じて読み込み」を実行しましょう。

● 原因③:読み込み先のシートを削除した

読み込んだシートを削除すると、クエリは生きていても表示できなくなります。

→ 対処法
読み込み先を再指定すれば復活します。


Power Query のクエリを手動で保存するには?(バックアップ方法)

クエリの内容を外部保存したい場合は手動で行います。

● 方法①:クエリのコピーをエクスポート

Power Query エディタ
→「ファイル」
→「エクスポート」
→「テンプレートとして保存」

● 方法②:M言語コードをコピーして保存

エディタ右側の「詳細エディター」から Mコードをコピーし、メモ帳に保存可能。

● 方法③:別の Excel にクエリを移行する

「クエリの結合と管理」からクエリをコピーできます。


ブック保存とクエリ保存の関係(最も誤解されやすいポイント)

● Power Query は「クエリを保存」

Excel は「ブックを保存」

両者は独立しています。
Power Query の編集結果を反映しても、Excel ブック(.xlsx)自体を保存しなければ、その反映は失われます。

✔ よくある失敗

  • Power Query で閉じて読み込みをした
  • シートに結果が反映された
  • Excel を閉じる時「保存しますか?」で「いいえ」を押した

→ クエリも読み込み結果も全て消える

必ずブック全体の保存も忘れずに行いましょう。


Power Query の保存を確実にするためのおすすめ手順(初心者向け)

以下の手順で行うと、保存漏れを防げます。


① Power Query で編集する

ステップを追加したり、列を調整します。

② 「閉じて読み込み」で反映

必ず実行する。

③ Excel ファイルを保存(Ctrl+S)

これを忘れると全部消えるので要注意。


まとめ:Power Query の保存は「閉じて読み込み」とExcel保存の二段階

Power Query の保存は通常のExcelと違うため、戸惑う方が多い部分です。
Power Query は慣れると非常に強力なツールです。
正しい保存方法を理解すれば、データ整形や加工を安心して進められるようになります。

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