講師を招くときに役立つ!講義依頼の文例とマナー解説

大学や専門学校、企業の研修やセミナーでは、外部から講師を招いて講義をお願いする場面がよくあります。
しかし「講義を依頼したいけれど、どのように依頼文を書けばよいのか」「失礼のないようにお願いしたい」と悩む方も多いのではないでしょうか。

本記事では、講義依頼のメールや手紙を書く際の基本的なマナーを整理し、実際に使える依頼文の文例を紹介します。学術的な講義、企業研修での講演依頼、オンラインイベントでの講義など、さまざまな場面に合わせた文例を解説します。


講義依頼文の基本構成

講義を依頼する際は、以下の流れで文章を組み立てるのが一般的です。

  1. 宛名・敬称
     例:「〇〇大学〇〇学部 教授 〇〇 先生」
  2. 自己紹介・依頼の背景
     依頼者の所属や立場を明確にし、なぜ講義をお願いしたいのか背景を伝える。
  3. 講義の内容・テーマ
     具体的にどのような内容をお願いしたいかを提示する。
  4. 日時・場所
     候補日や会場を明記し、調整の余地を残す。
  5. 謝礼・条件
     金銭に関わるため表現は慎重に。「謝礼を用意しております」程度でよい。
  6. 結びの言葉
     丁寧にお願いする姿勢を示す。

講義依頼のマナー

  • 早めに依頼する:人気のある講師は予定が埋まりやすいため、2~3か月以上前に依頼するのが理想です。
  • 無理な要望をしない:テーマや時間は希望を伝えつつ、講師の専門性や都合を尊重することが大切です。
  • 謝礼の扱いは慎重に:具体的な金額は文面に書かず、口頭や別途の案内で伝えるのが一般的です。

【文例1】大学での講義依頼(教授宛)

〇〇大学〇〇学部  
教授 〇〇 先生  

突然のご連絡を失礼いたします。  
私は、〇〇大学〇〇学部でゼミを担当しております〇〇と申します。  

このたび、当ゼミの特別講義にて「〇〇分野における最新動向」についてご講義いただければと存じ、ご連絡を差し上げました。  
開催予定日は〇月〇日(〇曜日)午後、会場は本学〇号館〇階ホールを予定しております。  

ご多忙の折とは存じますが、ぜひ先生のお話を学生に聞かせていただきたく存じます。  
謝礼につきましては、別途ご相談させていただければと存じます。  

ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。  

〇〇大学〇〇学部  
准教授 〇〇 〇〇

【文例2】企業研修での講義依頼(ビジネス向け)

株式会社〇〇  
〇〇部 部長 〇〇様  

平素より大変お世話になっております。  
株式会社△△ 人事部の〇〇でございます。  

このたび弊社では、若手社員を対象とした研修を企画しており、ぜひ〇〇様にご講義をお願いしたくご連絡差し上げました。  
研修テーマは「リーダーシップとチームマネジメント」で、〇月〇日(〇曜日)の午後を予定しております。  

もしご都合がよろしければ、日程や内容の詳細を改めてご相談させていただければ幸いです。  
ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。  

株式会社△△  
人事部 〇〇 〇〇

【文例3】学会・シンポジウムでの講演依頼

〇〇大学〇〇研究科  
教授 〇〇 先生  

平素より大変お世話になっております。  
〇〇学会事務局の〇〇と申します。  

このたび、来る〇月〇日に開催されます「第〇回〇〇シンポジウム」におきまして、基調講演をお願いしたくご連絡申し上げました。  
ご講演テーマにつきましては「〇〇に関する研究の最新成果」とし、講演時間は60分を予定しております。  

ご多忙のところ恐れ入りますが、ぜひご登壇いただければ幸いです。  
ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。  

〇〇学会事務局  
〇〇 〇〇

【文例4】オンライン講義の依頼

〇〇大学〇〇学部  
講師 〇〇 先生  

平素より大変お世話になっております。  
〇〇大学学生課の〇〇と申します。  

このたび、学生向けキャリア支援の一環として、オンライン講義をお願いしたく存じます。  
テーマは「社会人としてのキャリア形成」で、Zoomを利用した1時間程度のご講義を想定しております。  

ご多忙とは存じますが、ご検討いただけますと幸いです。  
よろしくお願い申し上げます。  

〇〇大学 学生課  
〇〇 〇〇

【文例5】講義依頼のリマインドメール

〇〇大学〇〇学部  
教授 〇〇 先生  

先日は特別講義のご依頼に関し、ご快諾いただき誠にありがとうございました。  
開催日である〇月〇日(〇曜日)が近づいてまいりましたので、改めてご案内申し上げます。  

当日は、〇時より本学〇号館〇階ホールにて準備を整えてお待ちしております。  
ご不明点やご要望がございましたら、どうぞお気軽にお知らせください。  

当日お会いできますことを、学生・教員一同心より楽しみにしております。  

〇〇大学〇〇学部  
〇〇 〇〇

講義依頼文を書く際の注意点

  • 相手の専門性を尊重する:「先生ならではのお話を伺いたい」という表現を入れると好印象です。
  • 詳細は簡潔に:文面が長くなりすぎると読みにくいため、必要事項を明確にすることが大切です。
  • フォーマルさを意識する:ビジネスメールよりもさらに丁寧な文面を心がけましょう。

まとめ

講義依頼は、単なるお願いではなく「相手の専門性を敬意をもって迎え入れる」という姿勢を示すことが大切です。
依頼文はフォーマルにまとめつつ、具体的な内容や日時を明記し、柔軟に調整できる余地を残すことでスムーズなやり取りが可能になります。

この記事で紹介した文例を参考に、シーンに合わせてアレンジすれば、初めての依頼でも失礼のない形でお願いできます。

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