MySQLは多くのシステムやアプリケーションで使われている信頼性の高いデータベースです。Web開発や業務システムに関わる方にとって、MySQLの基本操作を習得することは非常に重要です。本記事では、「データベースを新規作成する方法」について、コマンドラインを使った基本的な手順から、実際の業務に応用できる設定までをわかりやすく解説します。初心者の方でも理解しやすいように丁寧に説明していますので、ぜひ最後までご覧ください。
MySQLとは何か?基本をおさらい
MySQLは、オープンソースで提供されているリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。MySQLは高速で安定しており、Linux、Windows、macOSなど多くのOSで動作します。
また、PHPやPython、Javaなど様々なプログラミング言語と相性が良く、WordPressやEC-CUBEなどのCMSでも広く利用されています。
データベースを作成することは、アプリケーションやシステムの土台を整える重要なステップです。
MySQLにログインする方法
まずはMySQLサーバーにログインするところから始めます。MySQLがインストールされているサーバーまたはローカル環境において、以下のコマンドでログインします。
bashコピーする編集するmysql -u root -p
-u
はユーザー名(ここでは root)、-p
はパスワードの入力を促すオプションです。Enterキーを押すとパスワード入力画面になります。
ログインに成功すると、以下のようなプロンプトが表示されます:
mysql>
これでMySQLの操作を開始できます。
データベースを作成する基本コマンド
データベースの作成には、CREATE DATABASE
文を使用します。以下が基本的な書き方です:
CREATE DATABASE testdb;
上記の例では、testdb
という名前のデータベースを作成しています。
作成に成功すると、次のようなメッセージが表示されます:
Query OK, 1 row affected (0.01 sec)
同名のデータベースがすでに存在しているとエラーになります。その場合は、次のように IF NOT EXISTS
を使うと便利です:
CREATE DATABASE IF NOT EXISTS testdb;
文字コードと照合順序を指定する方法
日本語を扱うアプリケーションでは、文字化けを防ぐために文字コード(Character Set)と照合順序(Collation)を指定するのが一般的です。
CREATE DATABASE testdb CHARACTER SET utf8mb4 COLLATE utf8mb4_general_ci;
utf8mb4
は日本語や絵文字も扱える文字コードutf8mb4_general_ci
は大文字小文字を区別しない照合順序です
多くのシステムではこの設定が推奨されています。
データベースの作成を確認する方法
作成されたデータベースを一覧で確認するには、以下のコマンドを使用します:
SHOW DATABASES;
実行結果に testdb
が表示されていれば、作成が成功していることが確認できます。
さらに、特定のデータベースの設定を確認したい場合は、以下のコマンドを実行します:
SHOW CREATE DATABASE testdb;
これにより、実際にどのようなオプションでデータベースが作成されたかを確認できます。
作成したデータベースを使うには?
作成したデータベースを操作対象として選択するには、以下のコマンドを使います:
USE testdb;
これにより、以降のテーブル作成やデータ操作は testdb
データベースに対して行われます。
よくあるエラーとその対処法
エラー1: Access denied
ERROR 1044 (42000): Access denied for user 'user'@'localhost' to database 'testdb'
このエラーは、現在のユーザーがデータベース作成権限を持っていない場合に発生します。rootユーザーや権限のあるユーザーでログインすることで解消できます。
エラー2: Database already exists
ERROR 1007 (HY000): Can't create database 'testdb'; database exists
この場合、既に存在しているデータベースを作成しようとしているためです。IF NOT EXISTS
を使って回避する、または既存のデータベースを削除して再作成します。
MySQL WorkbenchでのGUI操作も可能
コマンドラインが苦手な方には、MySQL公式のGUIツール「MySQL Workbench」も便利です。以下の手順でデータベースを作成できます:
- MySQL Workbenchを起動し、接続を選択
- 左メニューから「SCHEMAS」を右クリック
- 「Create Schema」を選び、名前・文字コードを入力
- 「Apply」で作成完了
GUIでも同様に utf8mb4
を選んでおくのが安心です。
まとめ
MySQLでのデータベース作成は、アプリケーションやサービスの開発・運用において最も基本的な作業です。コマンドラインからの操作に慣れておくことで、より柔軟な設定や自動化も可能になります。
今回紹介した内容をおさらいしましょう:
CREATE DATABASE
文で新しいデータベースを作成CHARACTER SET
やCOLLATE
を指定することで文字化け対策- 作成済みのデータベースは
SHOW DATABASES
で確認 USE データベース名
で操作対象を切り替え
コマンドラインとGUIの両方の操作方法を知っておくと、さまざまな環境で柔軟に対応できます。ぜひ実際に手を動かして学んでみてください。