梅雨に入る6月は、じめじめとした天気が続き、どこか気分も沈みがちになりますよね。
でも、そんな季節だからこそ、美しく咲く花たちに目を向けてみませんか?
雨に濡れた花々は、普段よりもしっとりと輝き、幻想的な雰囲気をまといます。
今回は、6月に見ごろを迎える花々の中から、とくにおすすめしたい品種や名所、育て方のポイントなどをご紹介します。
お出かけのヒントや庭づくりの参考として、ぜひチェックしてみてください。
アジサイ|6月を代表する雨に映える花
6月といえばやはりアジサイ。日本の梅雨にぴったりの風情ある花です。
土壌のpHによって花色が変わる性質があり、青や紫、ピンク、白とさまざまな表情を見せてくれます。
名所として有名な場所
- 鎌倉 明月院(神奈川):「アジサイ寺」とも呼ばれ、境内を埋め尽くす青いアジサイが見事です。
- 三室戸寺(京都):5万株以上のアジサイが咲く名所。夜間ライトアップも幻想的です。
育て方のポイント
半日陰を好みます。鉢植えの場合は水切れしないよう注意し、剪定は7月中旬までに済ませましょう。
花菖蒲(ハナショウブ)|優雅な花姿と日本庭園の風情
菖蒲といえば5月の端午の節句を思い浮かべる方も多いですが、花菖蒲の見ごろは6月です。
凛とした立ち姿と繊細な花びらが魅力で、日本庭園によく映えます。
花の特徴
アヤメ科に属し、紫・白・青など涼しげな色合いが人気。香りは控えめで、風に揺れる姿が涼感を与えてくれます。
見どころスポット
- 水元公園(東京):100種以上の花菖蒲が植えられた「菖蒲田」が有名。
- 加茂荘花鳥園(静岡):ハナショウブの品種数は日本トップクラス。花と鳥のコラボが楽しめます。
スイレン|水面に咲く幻想的な花
池や水鉢で見られるスイレンも6月の見ごろを迎える花です。
水面に浮かぶように咲くその姿は、見る者の心を静かに落ち着かせてくれます。
特徴と魅力
スイレンには昼咲きと夜咲きの種類があり、日中に花開き、夕方には閉じます。花色は白・ピンク・黄色・青など豊富。
名所
- 上野不忍池(東京):蓮と並んでスイレンも多数咲き誇ります。
- 高知県立牧野植物園:多種多様なスイレンが鑑賞可能。
クチナシ|香りで存在感を放つ純白の花
梅雨の時期に咲く香り高い白い花、それがクチナシです。
花は真っ白で上品な印象を与え、香水や芳香剤の原料にもなっています。
魅力と特徴
花期は6月中旬から。強く甘い香りを放ち、夕方にその香りがより際立ちます。
八重咲きや一重咲きなど、品種もさまざまです。
育て方のコツ
日当たりの良い場所で、水はけと湿度のバランスが重要。剪定は花が終わった7月中旬までに済ませましょう。
ラベンダー|爽やかな香りと紫の癒し空間
北海道の富良野地方が有名なラベンダーも、6月下旬から見ごろを迎える花です。
一面の紫に包まれた風景と芳香は、まさに癒しの空間そのもの。
見どころスポット
- ファーム富田(北海道):日本一有名なラベンダー畑。6月下旬から開花が始まります。
- たんばらラベンダーパーク(群馬):首都圏からも日帰り圏内で行ける名所。
育て方ポイント
乾燥に強く、風通しと日当たりを好む植物。水のやりすぎには注意が必要です。
ユリ|存在感のある大輪の花
ユリは種類によって開花時期が異なりますが、6月に咲く「テッポウユリ」や「スカシユリ」が人気です。
香りが強く、花束や仏花としても重宝されます。
特徴と種類
- テッポウユリ:純白の花が横向きに咲く。
- スカシユリ:オレンジや赤が鮮やかで、上向きに咲くのが特徴。
名所
- 百合が原公園(北海道):世界中のユリが集まるユリの聖地。
ナデシコ|可憐で日本的な美しさ
ナデシコは「大和撫子」の語源ともなった、日本人にとってなじみ深い花です。
ピンクや白、紫の小花が可憐に咲き、6月はその最盛期のひとつです。
特徴
草丈は低く、寄せ植えや花壇にぴったり。耐寒性もあるため、ガーデニング初心者にも育てやすい花です。
まとめ|6月は花の楽しみが詰まった季節
梅雨の季節はどこか憂うつに感じがちですが、実は多くの花々がこの時期を彩ってくれています。
雨に濡れることでより美しさを引き立たせるアジサイや、池に浮かぶ幻想的なスイレン。
さらには香りを楽しめるクチナシやラベンダーなど、五感を刺激する花が豊富に咲き誇ります。
ぜひ週末の散策や旅行の計画、庭づくりの参考に、6月の花々を楽しんでみてください。
「雨の日も悪くない」と思わせてくれる、そんな季節の贈り物に出会えるはずです。