Excelの作業が劇的に効率化！F4キーの便利な使い方と活用術

Excelを使っていると、「同じ操作をもう一度やりたい」「複数のセルに同じ書式を繰り返したい」と感じることはありませんか？
そんなときに活躍するのが、意外と知られていない「F4キー」です。

F4キーは、直前の操作を繰り返すショートカットとして有名ですが、実は絶妙に便利な機能が詰まっています。この記事では、F4キーの基本的な使い方から応用テクニック、作業効率を大幅に上げる活用例までを、初心者にもわかりやすく紹介します。
今日からあなたも、F4キーで“時短の達人”になりましょう！

F4キーの基本的な役割とは？

Excelにおいて、F4キーのもっとも基本的な役割は「直前の操作を繰り返す」ことです。
たとえば、あるセルに文字を太字にしたあと、別のセルを選んでF4キーを押すと、そのセルも自動で太字になります。

この機能が特に便利なのは、複数のセルに同じ操作を繰り返すときです。書式のコピー＆ペーストを使わなくても、F4キー一発で再現できるため、操作の手間が大幅に省けます。

ただし、「F4で繰り返せる操作」には種類があります。すべての作業に対応しているわけではない点は注意が必要です。

F4キーが機能するのは、主に「書式設定」や「行や列の挿入・削除」といった操作です。以下に代表的な例を紹介します。

たとえば、セルA1に背景色を黄色に設定した後、B1セルを選んでF4キーを押すと、B1も黄色になります。
このように、F4キーは一つひとつマウスで操作する代わりに、瞬時に同じ処理を繰り返してくれる頼れる存在なのです。

ExcelのF4キーでもっとも有名なのが「絶対参照の切り替え」機能です。
これは、数式入力中にセル参照を $A$1 のような形式に切り替えるときに使います。

例えば、=A1*B1 と入力中、A1の部分にカーソルを置いてF4を押すと…

1回目：$A$1（列・行ともに固定）
2回目：A$1（行だけ固定）
3回目：$A1（列だけ固定）
4回目：A1（元に戻る）

このように、F4を押すたびにセル参照のパターンが変化します。
複数のセルを固定したい場合など、マウスで$マークを入力するよりもはるかに早く、正確に設定できます。

では、F4キーは具体的にどんな場面で役立つのでしょうか？以下に、日常業務でよくある活用例を紹介します。

複数のセルに背景色やフォントサイズ、文字色などを設定する場合、F4を使えば「書式の繰り返し」ができます。
1つ設定したら、次のセルをクリックしてF4。非常にスピーディーです。

表を作成する際に、「行を挿入→罫線を設定→背景色を塗る」といった作業を繰り返すことがあります。
このとき、F4で直前の「挿入」「罫線」「背景色」を何度も再実行することで、スムーズに整形できます。

特定の条件に基づいて色を変える「条件付き書式」もF4で繰り返せる場合があります。
設定が完了した後、他のセルに対してF4を押せば、似た条件で素早く反映可能です。

便利なF4キーにも弱点はあります。それは、「すべての操作を繰り返せるわけではない」という点です。

これらは操作履歴に残らない、または「複数手順」が含まれるため、F4では再現できません。
こうした作業は、マクロやPower Queryなど、他の自動化手段と併用するのが良いでしょう。

F4キーを活用するには、いくつかのポイントを意識することが大切です。

1ステップごとに操作を分けて行うこと
　複数の操作を一気にしてしまうとF4で再現できなくなります。たとえば、「背景色を設定→太字にする」という場合、それぞれを別々に操作し、F4で個別に繰り返すと効率的です。
操作直後にF4を使うこと
　別のウィンドウを開いたり、数式を修正したりすると、F4の記憶がリセットされます。再利用したい操作の直後にF4を使う癖をつけましょう。
数式入力中と通常操作時では役割が違うことを理解する
　数式内では「参照切り替え」、通常の操作では「直前操作の繰り返し」となるため、混同しないようにしましょう。