Excelを使っていて、「データが多すぎて集計が大変」「条件ごとに合計や平均を出したい」と思ったことはありませんか?
そんなときに役立つのが「ピボットテーブル」です。
ピボットテーブルを使えば、何百行もある表の中から特定の情報を簡単に集計・分析できるようになります。
本記事では、Excel初心者の方でも理解できるように、ピボットテーブルの基本から活用方法までをわかりやすく解説します。
これを読めば、業務効率が格段にアップすること間違いなしです。
ピボットテーブルとは何か?
ピボットテーブルは、Excelの機能の一つで、大量のデータを「自由に並び替えたり集計したりできる」分析ツールです。
通常の表では見つけにくい「傾向」や「パターン」も、ピボットテーブルを使えば一目瞭然になります。
例えば、以下のような分析が可能です:
- 商品ごとの売上合計を知りたい
- 月別の売上推移を見たい
- 担当者ごとの成績を比較したい
元データを壊すことなく、必要な情報だけを集約表示できるのが最大の魅力です。
ピボットテーブルの基本構成
ピボットテーブルは、以下の4つのエリアから成り立っています。
- 行ラベル:縦方向にグループ化したい項目(例:商品名、担当者)
- 列ラベル:横方向にグループ化したい項目(例:月、地域)
- 値:合計や平均を出したい項目(例:売上金額、数量)
- フィルター:絞り込みたい条件(例:特定の年、カテゴリ)
この4つを組み合わせて、自由自在にデータを見せることができます。
ピボットテーブルの作成手順(基本編)
ここでは、簡単な売上データを例に、ピボットテーブルの作り方を解説します。
ステップ1:元データを選択する
ピボットテーブルに使いたい表全体を選択します。列名(ヘッダー)があることが大切です。
ステップ2:「挿入」タブ →「ピボットテーブル」を選択
リボンの「挿入」タブをクリックし、「ピボットテーブル」を選びます。
「テーブルまたは範囲を選択」で確認し、「新しいワークシート」を選択して「OK」。
ステップ3:フィールドを配置する
右側に表示される「ピボットテーブルのフィールド」ウィンドウから、項目をドラッグ&ドロップして配置します。
例えば:
- 行ラベル:商品名
- 列ラベル:月
- 値:売上金額(自動的に合計されます)
これで、自動集計された表が完成します。
ピボットテーブルでできる便利な操作
小計・総計を表示/非表示にする
自動で表示される「小計」や「総計」は、必要に応じて削除・非表示にもできます。
フィールド名を右クリックして「フィールドの設定」→「小計を表示しない」を選択。
データの並べ替え
項目を昇順や降順に並べ替えることで、重要なデータを見やすくできます。
項目名をクリックして「並べ替え」オプションから選択可能です。
値の表示形式を変更する
通貨やパーセンテージなど、見やすい表示形式に変更できます。
値のセルを右クリック→「値フィールドの設定」→「表示形式」で選びましょう。
ピボットテーブルの活用例
例1:部署別の売上集計
行ラベルに「部署名」、値に「売上金額」を指定することで、各部署の売上が一目でわかります。
例2:商品別×月別の販売分析
行ラベルに「商品名」、列ラベルに「月」、値に「数量」を指定すれば、商品の販売動向が分析できます。
例3:担当者ごとの平均販売額
値の集計方法を「平均」に変えることで、担当者ごとの販売単価なども確認できます。
ピボットテーブルでよくあるトラブルと対処法
元データを更新しても反映されない
→「ピボットテーブルの更新」が必要です。右クリックして「更新」を選択しましょう。
フィールドがうまく表示されない
→元データに「空白セル」や「結合セル」があると不具合が出ることがあります。整えてから再作成するとよいでしょう。
数値が勝手に「件数」や「カウント」になる
→値フィールドの集計方法が「カウント」になっている可能性があります。「合計」に変更してください。
ピボットグラフの活用でさらに視覚的に
ピボットテーブルと組み合わせて使えるのが「ピボットグラフ」です。
集計されたデータを元に、棒グラフや円グラフを簡単に作成できます。
手順は、ピボットテーブルを選択し、「分析」タブ →「ピボットグラフ」をクリック。
見せたい項目を選べば、視覚的な資料があっという間に完成します。
ピボットテーブルをマスターするコツ
- 小さなデータでも実験的に何度も作ってみること
- フィールドの入れ替えを試して、レイアウトに慣れる
- 必要な表示形式や集計方法を覚えておく
慣れてくると、まるでパズルのように自在にデータを操れるようになります。
まとめ
ピボットテーブルは、Excelを使いこなすうえで欠かせない「最強の集計ツール」です。
難しそうに見えても、使い方は意外とシンプル。
少しずつ試していけば、あなたの業務も確実に効率化されるでしょう。
まずは小さなデータから試して、ピボットの便利さを体感してみてください!