ブレサリアンとは?光と空気だけで生きる人々の実態と真相を解説

「ブレサリアン」という言葉を聞いたことがありますか?これは、食物をほとんど、あるいはまったく摂取せずに生きることができると主張する人々を指す言葉です。彼らは、主に「プラーナ(生命エネルギー)」や「光」からエネルギーを得ていると考えられています。しかし、本当に食事なしで生きることができるのでしょうか?科学的な観点からの検証や、ブレサリアンと呼ばれる人々の実態、リスクなどを詳しく解説します。


ブレサリアンとは?その意味と歴史

「ブレサリアン(Breatharian)」は、「呼吸(Breath)」を語源とする言葉で、食物をほとんど摂取せずに生活することを目指す人々を指します。この概念は、古くはヨガの行者や仏教の修行僧などにも見られる思想に由来すると考えられています。

1970年代にオーストラリアのジャスムヒーン(Jasmuheen)という女性がこのライフスタイルを広め、世界的に注目されるようになりました。彼女は「プラーナ(宇宙エネルギー)」を取り入れることで生きられると主張し、ブレサリアンの実践を広めました。その後、多くの人がこの生き方に興味を持ち、さまざまな形で実践してきました。


ブレサリアンの考え方と主な実践方法

ブレサリアンは、主に以下のような考え方に基づいて生活を送ります。

  • プラーナ(生命エネルギー)を取り入れる
    ブレサリアンは、宇宙エネルギー(プラーナ)を体内に取り入れることで、生存に必要な栄養を補えると考えています。これには、特定の呼吸法や瞑想を活用する場合が多いです。
  • 水だけ、または極少量の食事を摂る
    完全に無食ではなく、少量の水分や果汁を摂取するケースが一般的です。全く食べない「完全ブレサリアン」は非常に少数派とされます。
  • 段階的な断食を行う
    食事を徐々に減らしながら、体がエネルギーを食物以外から得るように慣らしていく方法を取る人もいます。

ブレサリアンの科学的検証:本当に可能なのか?

ブレサリアンが主張する「食事なしで生きる」ことが科学的に可能かどうかについては、非常に懐疑的な見解が多いです。

  • 人間の生理学的な限界
    人間の体は、エネルギー源として炭水化物、脂質、タンパク質を必要とします。これらを摂取しなければ、筋肉の分解や内臓機能の低下が起こり、長期的には生存が不可能になります。
  • 有名な実験とその結果
    過去に「ブレサリアン」を自称する人々が、科学的な検証のもとで監視されたことがありますが、多くの場合、数日以内に体調を崩し、実験を中止せざるを得なくなっています。
  • 著名なブレサリアンの失敗例
    ジャスムヒーン自身も、監視下では体調不良を理由に「食事を取らざるを得ない」と証言したことがあり、矛盾が指摘されています。

ブレサリアンのリスクと問題点

ブレサリアンの生活を実践しようとすることには、多くのリスクが伴います。

  • 栄養失調と健康リスク
    食事を極端に制限すると、ビタミンやミネラルの欠乏が起こり、免疫力低下や内臓機能の障害を引き起こす可能性があります。
  • 極端な断食による身体への影響
    長期間の絶食は、筋肉の減少、脳機能の低下、心臓の働きへの悪影響などを引き起こすリスクがあります。
  • カルト化の危険性
    一部のブレサリアンは宗教的・カルト的な要素を含む場合があり、新規参入者に対して極端な信仰を強要するケースも報告されています。

ブレサリアンに関する有名な人物と事例

ブレサリアンを実践したとされる有名人の中には、矛盾や問題が指摘されているケースが多いです。

  • ジャスムヒーン
    彼女は、宇宙エネルギーだけで生きると主張しましたが、実際にはナッツや果物を摂取していることが判明しました。
  • ペライ・レウ
    彼もまた、食事をしないと主張していましたが、後に食べ物を摂っていることが確認されています。

まとめ:ブレサリアンは本当に可能なのか?

ブレサリアンの思想は、瞑想や呼吸法による精神的な向上を目的としている面もあり、一定の支持を得ています。しかし、実際に食事を完全に断ち、生存し続けることは科学的に証明されておらず、リスクが非常に高いものです。興味を持ったとしても、極端な断食や無理な実践は避け、栄養バランスの取れた食生活を心がけることが重要です。

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