neNoteを使っていると、「動作が重い」「同期が止まったまま動かない」「ノートがなかなか開かない」といった不具合に悩まされることがあります。
これらの原因の多くは、OneNote内部にたまったキャッシュデータの肥大化によるものです。
キャッシュは作業を快適にするために作られる一時的なデータですが、長期間使っていると破損したり、不要なデータが蓄積してトラブルのもとになることがあります。
そんなときに有効なのが 「OneNoteのキャッシュクリア(削除)」 です。
この記事では、OneNote for Windows 10、OneNote 2016/2021/OneNoteアプリにおけるキャッシュ削除の方法と、キャッシュを削除しても大丈夫なのか、注意点、再発防止策までわかりやすく解説します。
初心者の方でも迷わず実行できるよう、手順を丁寧に説明していますのでぜひ参考にしてください。
OneNoteのキャッシュとは?トラブルの原因になる理由
OneNoteのキャッシュとは、ノートを素早く開いたり編集したりするためにPCへ保存される一時データのことです。
キャッシュそのものは便利な仕組みですが、以下のような問題が発生することがあります。
■ キャッシュが原因になりやすい不具合
- ノートが同期しない
- 動作が重くなる
- 開くのに時間がかかる
- ノート内容が最新に更新されない
- エラーコードが表示される(0xE0000XXX など)
多くの場合、キャッシュ内のデータが壊れたり、肥大化することでこれらの不具合が起こります。
■ キャッシュ削除のメリット
- 動作が軽くなる
- 同期が復活する可能性が高い
- 破損データをリフレッシュできる
- OneNoteが正しく動くようになる
特に、同期トラブルはキャッシュが原因であるケースが多く、削除することで改善することがよくあります。
キャッシュ削除してもOneNoteのデータは消えない理由
「キャッシュを消すとノートも消えるのでは?」と心配される方が多いですが、通常は問題ありません。
■ キャッシュ削除で消えるもの
- 一時データ
- 表示履歴
- 画像の縮小データ
- オフライン用データ
■ 消えないもの
- OneDriveに保存されているノート
- ローカルに保存している .one ファイル
- クラウドに同期された内容
OneNoteはクラウド同期が前提の設計のため、キャッシュを削除しても再度クラウドからデータを読み込み直すだけです。
ただし、同期されていないローカルデータがある場合は注意が必要です。
後ほど注意点として詳しく解説します。
OneNote for Windows 10 のキャッシュを削除する方法
OneNote for Windows 10 はストアアプリで、キャッシュフォルダは手動で削除できません。
その代わり、アプリのリセット機能を使ってキャッシュをクリアできます。
■ キャッシュ削除(アプリのリセット)手順
- Windows の設定を開く
→ 「スタート」→「設定(歯車マーク)」 - アプリを選択
→ 「アプリと機能」 - OneNote を探してクリック
- 「詳細オプション」をクリック
- 下の方にある 「リセット」 をクリック
(※「修復」がある場合は、まず修復を試すのがおすすめ)
■ リセット後の動作
- キャッシュが削除され、アプリが初期状態に戻る
- 開いたノートは OneDrive から再同期される
Windows 10版はストアアプリのため、リセットが最も確実な方法です。
OneNote(OneNote 2016/2021/アプリ版)のキャッシュ削除方法
OneNote 2016 や OneNote 2021、Microsoft 365 のOneNoteアプリでは、キャッシュフォルダを手動で削除できます。
■ キャッシュフォルダの場所
通常、以下の場所に保存されています。
C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\Microsoft\OneNote\16.0\Cache
バージョンによって「16.0」や「15.0」など異なります。
■ キャッシュ削除の手順
- OneNoteを完全に終了する
タスクマネージャーで OneNote が動いていないことを確認。 - エクスプローラーで下記フォルダに移動
%localappdata%\Microsoft\OneNote\ - 対象バージョン(15.0、16.0など)のフォルダを開く
- Cache フォルダを削除
またはフォルダ内のすべてのファイルを削除 - OneNoteを再起動
→OneDriveからデータが再ダウンロードされる
■ キャッシュ削除後に起こること
- 初回起動時にノートの読み込みに時間がかかる
- ノートが徐々に表示される
- 動作が軽くなる、同期が改善する
キャッシュ削除はOneNoteの不具合対処として非常に効果的な操作です。
キャッシュ削除の前に必ず確認すべき注意点
キャッシュ削除は安全な操作ですが、いくつか注意点があります。
■ ① ローカル未同期ノートがないか必ず確認する
OneDriveに反映されていない更新内容がある場合、キャッシュ削除により失われる可能性があります。
チェック方法
- OneNote右上の「同期状態」を確認
- エラーが出ていないか確認
- 「同期待ち」のノートは削除前に同期させること
■ ② キャッシュフォルダを削除する前にバックアップを取る
念のため以下を推奨します。
- ノートブックのエクスポート(OneNote 2016)
- OneDrive 上のノートのコピー
- ローカルフォルダを丸ごとバックアップ
■ ③ 大量のノートがある場合は再同期に時間がかかる
キャッシュ削除後、ノートを読み込むまで数分〜数十分かかることがあります。
■ ④ 共有ノートブックの場合は他のメンバーの変更が反映されるまで時間がかかる
キャッシュ削除後は再同期処理が行われるため、少し時間が必要です。
キャッシュ削除しても改善しない場合の追加対策
キャッシュクリアしてもトラブルが解決しない場合は、以下の方法も試してみてください。
■ ① OneNoteアプリの修復(Windows 10版)
設定 → アプリ → OneNote → 「修復」
■ ② Officeの修復(OneNote 2016/2021)
コントロールパネル → プログラム → Office → 「変更」→「クイック修復」
■ ③ ノートブックの再開き / 再同期
- ノートを閉じて再度OneDriveから開く
- 手動で「今すぐ同期」
■ ④ OneNote を最新バージョンに更新
古いアプリは同期エラーが起きやすくなります。
■ ⑤ OneDrive の容量不足を確認
容量がいっぱいだと同期できません。
■ ⑥ アカウントの再サインイン
一度サインアウト → 再度ログインで改善することがあります。
OneNoteのキャッシュを定期的にクリアすると快適に使える
OneNoteを長期間使うとキャッシュが必ず溜まっていきます。
特に以下の状況では月に1回程度のキャッシュクリアが効果的です。
- 大量のノートを扱う
- PDFや画像を多く貼り付ける
- 共有ノートブックを使っている
- 同期エラーが頻発する
キャッシュクリアはOneNoteのトラブル予防にもつながるため、定期的なメンテナンスとして取り入れると良いでしょう。
まとめ
OneNoteの動作が遅くなったり、同期エラーが発生する原因の多くは、キャッシュの破損や肥大化です。
この記事で紹介した方法でキャッシュをクリアすることで、以下のトラブルが解消される可能性が高まります。
- 同期がうまくいかない
- ノートが開かない
- 動作が重い
- エラーが頻繁に起きる
OneNoteはクラウド同期が基本のため、キャッシュを削除してもデータが消えることはありません(未同期データがある場合を除く)。
定期的なキャッシュクリアは、OneNoteを快適に使い続けるための重要なメンテナンスです。
ぜひこの記事を参考に、OneNoteをより快適に活用してください。
