Outlookでメールを送ろうとしたのに、送信トレイにずっと残ったまま送信されない…。
仕事中や急いでいるときにこの状態になると、相手に届いているのか不安になってしまいます。
この記事では、Outlookでメールが送信トレイに残ったままになる主な原因と、その解決方法をわかりやすく解説します。
ネットワーク環境の問題からアカウント設定、添付ファイルのサイズ制限、送信ルールの設定ミスまで、確認すべきポイントはさまざまです。
この記事を読めば、Outlookで送信できない問題を一つずつ解消でき、今後同じトラブルが起こったときにもスムーズに対応できるようになります。
送信トレイにメールが残る主な原因とは?
Outlookで送信したメールが送信トレイに残ってしまう現象には、いくつかの典型的な原因があります。
代表的な原因は次のとおりです。
- ネットワーク(インターネット)に接続されていない
- Outlookが「オフライン作業」になっている
- 添付ファイルのサイズが大きすぎる
- アカウント設定の不具合(SMTP設定)
- メールサーバー側の制限やトラブル
- ウイルス対策ソフトが送信をブロックしている
- Outlookのデータファイル(PST/OST)が破損している
- 特定のルール設定が干渉している
送信トレイに残る原因は複数重なることも多く、まずは基本的な部分から順番に確認するのがポイントです。
ネットワークと接続状態を確認する
Outlookでメールが送信されない場合、最も多いのが インターネット接続の問題 です。
● 確認するポイント
- Wi-Fiが切れていないか
- 有線LANが抜けていないか
- 社内ネットワークの制限がかかっていないか
- VPN接続が干渉していないか
特に会社の環境では、VPN接続中だけ送信できないケースや、ネットワークポリシーでSMTPがブロックされるケースもあります。
● Outlookの接続状態を確認する方法
画面下部に「接続済み」「オンライン」と表示されていれば問題ありません。
「オフライン」「切断されています」となっている場合は送信されません。
Outlookが「オフライン作業」になっていないかチェック
Outlookには「オフライン作業」という機能があり、
これがオンになっているとメールは送信されず送信トレイに残り続けます。
● 確認方法
- Outlook上部の [送受信]タブ を開く
- [オフライン作業] が青く選択されていないか確認
- 選択されていた場合はクリックして解除
誤ってオンにしてしまうことがあるため、まず最初に確認しておきたいポイントです。
添付ファイルが大きすぎないか確認する
送信できないメールで特に多い原因が 添付ファイルの容量オーバー です。
● 一般的なメールサーバーの制限
- 10MB
- 20MB
- 25MB(Gmailなど)
会社のメールサーバーでは 5MB以下 など、さらに厳しい制限があることもあります。
● 解決方法
- 添付ファイルを圧縮する(ZIP形式)
- OneDrive・Google Driveなどで共有リンクを送る
- 分割して送信する
「送信できないのに送信トレイに残る」場合は、まず添付ファイルの大きさをチェックしましょう。
SMTP(送信サーバー)の設定を確認する
アカウント設定の不具合もよくある原因です。
特に次の項目は見直す価値があります。
- SMTPサーバー名が間違っている
- ポート番号が異なる
- 暗号化方式(SSL/TLS)の不一致
- 認証が必須なのに設定していない
● よくあるポート番号
| 用途 | ポート番号 |
|---|---|
| SMTP(SSL/TLS) | 465 |
| SMTP(STARTTLS) | 587 |
プロバイダや社内サーバーの仕様が変更されている場合もあるため、突然送信できなくなるケースもあります。
メールサーバー側の障害・制限を疑う
送信できない原因が自分側でなく、メールサーバー側にあるケースもあります。
● サーバー側の主な問題
- 一時的な障害
- 容量制限に達している
- セキュリティによる送信ブロック
特に「メールボックスの容量がいっぱい」という状態はよくあります。
● 確認方法
- Webメールにログインしてサーバー状態を確認
- IT担当者またはプロバイダの障害情報をチェック
- 古いメールを削除して容量を空ける
ウイルス対策ソフトとの競合を確認する
セキュリティソフトがメール送信を検査し、結果的に送信が止まってしまうケースもあります。
● 現れやすい症状
- 添付ファイル付きだけ送信できない
- スキャン中に送信が遅延する
- 特定のファイル形式だけ送れない
一時的にメール保護機能をオフにすると送れる場合は、設定の見直しが必要です。
Outlookのデータファイル(PST/OST)が破損している可能性
長期間Outlookを使っていると、データファイルが破損して送受信に影響を与えることがあります。
● 解決方法
- 「受信トレイ修復ツール(scanpst.exe)」を実行
- 新しいOutlookプロファイルを作成
- 古いPST/OSTファイルを再構築
特にメール量が多いユーザーは破損しやすいため、定期的なメンテナンスが必要です。
メールのルール設定が送信を妨害している場合
Outlookのルール設定が誤ってメールを移動させたり、送信を妨げているケースもあります。
● 確認するポイント
- 送信トレイから別フォルダに移動していないか
- 条件に誤りがないか
- 送信時の特定ルールが存在しないか
一度すべてのルールを無効化して動作するか確認するのも有効です。
送信できないメールを再送信する手順
送信トレイに残ったメールは再編集し、再送信することで解消されることがあります。
● 手順
- 送信トレイの該当メールを開く
- 内容を変更せず、再度「送信」ボタンを押す
- 送信トレイから移動するか確認する
添付ファイルを削除してから送信すると上手くいくこともあります。
Outlookの修復機能を使って問題を解決する
OutlookやOfficeのプログラム自体に問題がある場合、修復機能が有効です。
● 修復の種類
- クイック修復
- オンライン修復(より強力)
特にオンライン修復は時間がかかるものの、問題の解消率が高い方法です。
トラブルを未然に防ぐための予防策
今後、送信トレイにメールが残るトラブルを防ぐために、次のポイントを意識しておくと安心です。
- 添付ファイルはクラウド利用を習慣化
- メールボックス容量を定期的に整理
- Outlookの更新プログラムを適用
- データファイルの定期バックアップ
- メールルールの見直し
特にクラウド添付の活用は、送信障害を大幅に減らす効果があります。
まとめ
Outlookでメールが送信トレイに残る原因は、ネットワーク・設定・添付ファイル・データ破損などさまざまです。
一つずつ確認することで、ほとんどの問題は解決できます。
今回紹介したチェックポイントを順番に試すことで、Outlookをより安定して使えるようになり、急ぎの連絡でも慌てず対応できるようになります。
