Excelで作業をしていると、時々現れる謎の「#NAME?」エラー。
「どうして関数が動かないの?」「一体どこが間違っているの?」と、戸惑ったことはありませんか?
このエラーは、関数名のミスや入力形式の誤りなど、ちょっとしたミスで発生することが多いのです。
本記事では、「#NAME?」エラーが出る代表的な原因とその対処法をわかりやすく解説します。
Excel初心者の方から、普段から関数を使っている方まで、「#NAME?」に悩まされるすべての人のための“完全攻略ガイド”です。
#NAME?エラーとは何か?
「#NAME?」エラーは、Excelが数式や関数の中で「指定された名前を認識できない」と判断したときに表示されます。
つまり、Excelにとって「その名前、知らないよ!」という状態です。
主な原因は次のようなものです。
- 関数名のスペルミス
- ダブルクォーテーション(”)の抜け・間違い
- 定義されていない名前の使用
- アドイン関数の未読み込み
このエラーは、特に関数や名前定義を使っているときに頻発しやすいため、早めにパターンを把握しておくと便利です。
関数名のスペルミスが原因の場合
最も多いのが「関数名の間違い」です。
例えば、SUM関数を使いたいのに「SMM」と打ってしまったり、「VLOOKUP」を「VLOKUP」と書いてしまったりするケースです。
対処法
- スペルを確認して正しい関数名を入力しましょう。
- オートコンプリート(候補表示)を活用することで、入力ミスを防ぐことができます。
関数を入力するときは、=su
と入力すれば「SUM」が自動補完されます。
これを利用して正確な関数名を選ぶクセをつけると、ミスが減ります。
文字列にダブルクォーテーションがない場合
Excelでは文字列を扱うときに「”(ダブルクォーテーション)」で囲う必要があります。
例えば、=IF(A1="りんご", "OK", "NG")
のように使いますが、
これを =IF(A1=りんご, OK, NG)
のように書くと「#NAME?」エラーが出ます。
対処法
- 文字列は必ずダブルクォーテーションで囲う
- クォーテーションを入れ忘れた箇所を探して修正する
特にIF関数やVLOOKUP関数でこのミスが起きやすいので注意しましょう。
名前定義(名前の管理)のエラー
Excelではセルや範囲に「名前」をつけることができます。
例えば、A1:A10に「売上」という名前を定義して、=SUM(売上)
というように使うことができます。
ただし、この「売上」という名前が定義されていない場合、「#NAME?」エラーになります。
対処法
- 名前が正しく定義されているかを確認する
- 数式タブ → 名前の管理 で定義済みの名前をチェック
- 定義漏れがあれば新しく名前を設定する
また、スペースが含まれていると使えない場合があります(例:「売 上」など)。
名前はアルファベットか日本語で、空白を使わず定義しましょう。
アドイン関数が使えない状態の場合
たとえば、「分析ツール」や「Solver」など、アドインによって使える関数を使っているとき、
そのアドインが読み込まれていないと、「#NAME?」エラーになります。
対処法
- [ファイル] → [オプション] → [アドイン] を確認
- 「設定対象」から「Excelアドイン」を選び、「設定」ボタンをクリック
- 必要なアドイン(分析ツールなど)にチェックを入れて有効化
アドインに依存した関数(例:FORECAST.LINEARなど)を使う際は、アドインの設定を確認しましょう。
セル参照が間違っている場合
意外と見落としがちなのが、セル参照を間違えた場合です。
例えば、シート名の記述に問題があると、Excelは認識できずに「#NAME?」になります。
=Sheet1!A1
と書くべきところを、
excelコピーする編集する=Shee1!A1
と書いてしまうと、Excelは「Shee1」という名前を探しに行って、見つからないためエラーになります。
対処法
- シート名が正しいか確認する
- シート名にスペースがある場合は
'Sheet Name'!A1
のようにシングルクォーテーションで囲む
英語版・日本語版の関数表記の違い
Excelは言語設定によって関数名が異なる場合があります。
例えば、英語版の IF
は日本語版では IF
のままですが、他にも VLOOKUP
や TEXT
など、
一部の関数では異なる挙動をすることがあります(特に関数の引数区切り文字が違う)。
対処法
- Excelの言語設定を確認する
- Webで「関数名 日本語 英語」などで調べて対応する
また、環境が変わる(たとえば会社PCと自宅PCで言語が違う)ときは注意が必要です。
数式バーから関数を選ぶとミスが減る
「数式バー」や「関数の挿入」ボタンから関数を入力すると、
正しい関数名と構文を確認しながら使えるため、#NAME?エラーのリスクが激減します。
手順
- 数式バーの「fx」ボタンをクリック
- 関数の一覧から使いたい関数を選ぶ
- ガイドに従って引数を入力
これにより、構文ミスや入力漏れを回避できるので初心者にもおすすめです。
まとめ:#NAME?エラーを怖がらなくて大丈夫!
「#NAME?」エラーは、一見難しそうですが、原因は意外と単純なことが多いです。
以下のようにチェックポイントを抑えておけば、すぐに解決できます。
- 関数名を間違えていないか?
- ダブルクォーテーションが抜けていないか?
- 名前定義が正しくされているか?
- アドインや参照先は有効か?
これらを順にチェックしていけば、エラーの特定と解消は難しくありません。
「#NAME?」を見かけたときは焦らず、冷静に原因を探してみてくださいね。