ExcelのSUMIF・COUNTIF関数で条件付き集計をマスターしよう

Excelでの集計作業をもっと効率よく、スマートにこなしたいと感じたことはありませんか?
大量のデータから特定の条件に合うものだけを合計したり、件数を数えたりする場面は、業務や家計簿、学校の成績管理など、さまざまなシーンで登場します。
そんなときに大活躍するのが、SUMIF関数COUNTIF関数です。

この記事では、初心者の方でもわかりやすいように、SUMIF・COUNTIFの使い方から応用的な活用法まで、例を交えて丁寧に解説していきます。
条件付き集計を覚えることで、Excel操作の幅がぐっと広がりますよ。


SUMIF関数とは?基本の書き方と使い方

SUMIF関数は、「条件に合った値だけを合計する」関数です。
基本の書き方は以下のとおりです。

=SUMIF(範囲, 条件, 合計範囲)

たとえば、以下のようなデータがあるとします。

商品名数量単価
りんご5100
みかん380
りんご2100
バナナ4120

この中から「りんご」の数量だけ合計したい場合は、次のように入力します。

=SUMIF(A2:A5, "りんご", B2:B5)

この式は、「A2:A5の中で“りんご”と一致する行の、B2:B5にある数量を合計せよ」という意味になります。結果は 5 + 2 = 7 になります。

ポイント

  • 「範囲」と「合計範囲」は同じ行数である必要があります。
  • 「条件」には直接文字を入れることもできますが、セル参照も使えます。
    例:=SUMIF(A2:A5, D1, B2:B5)(D1に「りんご」と入力されている場合)

COUNTIF関数とは?基本の使い方と注意点

COUNTIF関数は、「条件に合ったデータの個数を数える」関数です。

書き方はシンプルです。

=COUNTIF(範囲, 条件)

上記のデータで、「りんごが何件あるか」を数えたい場合は、

=COUNTIF(A2:A5, "りんご")

この場合、結果は 2 になります。

注意点

  • SUMIFと異なり、COUNTIFには「合計範囲」はありません。範囲内で条件に合う件数を数えるだけです。
  • 数字の比較も可能です(後述)。

数値条件を使ったSUMIF・COUNTIFの活用例

Excelでは、単なる文字列一致だけでなく、「数値条件」も条件にできます。たとえば、

名前点数
Aさん80
Bさん60
Cさん90
Dさん75

この中で「70点以上の人の点数合計」を求めたいときは、

=SUMIF(B2:B5, ">=70")

これは合計範囲を省略した形ですが、範囲と合計範囲が同じときには省略できます。

「70点未満の人数を数えたい」場合は、

=COUNTIF(B2:B5, "<70")

このように、比較演算子(>, <, >=, <=, =, <>)も条件として使えます。


ワイルドカードを使った柔軟な条件指定

COUNTIFやSUMIFでは、「ワイルドカード」を使ってあいまいな条件での集計も可能です。

ワイルドカードとは?

  • *(アスタリスク)… 文字列の任意の文字列を表す
  • ?(クエスチョン)… 文字列の任意の1文字を表す

たとえば、「りんご」で始まる文字列(例:「りんごジュース」「りんごタルト」)を集計したい場合:

=COUNTIF(A2:A10, "りんご*")

これは「りんご○○」のような項目に一致します。


AND条件・OR条件を実現するテクニック

SUMIFやCOUNTIFは1つの条件しか扱えません。
しかし、複数の条件(AND・OR)を扱いたい場合は、SUMIFSCOUNTIFSを使います。

たとえば、「商品がりんごで、かつ数量が3個以上」の合計を求めたい場合:

=SUMIFS(B2:B5, A2:A5, "りんご", B2:B5, ">=3")

COUNTIFの複数条件版はCOUNTIFSです。
「商品がりんごで、数量が3以上の件数」は以下のようになります。

=COUNTIFS(A2:A5, "りんご", B2:B5, ">=3")

これにより、複雑な集計にも対応可能になります。


他の関数と組み合わせる応用技

SUMIFやCOUNTIFは、他の関数と組み合わせることでより高度な分析も可能になります。

例:AVERAGEIFと組み合わせる

「ある条件に合うデータの平均を出したい」場合は、AVERAGEIF関数を使います。

=AVERAGEIF(A2:A5, "りんご", B2:B5)

SUMIFとCOUNTIFを組み合わせて平均を出すこともできます。

=SUMIF(A2:A5, "りんご", B2:B5) / COUNTIF(A2:A5, "りんご")

このように関数を活用すれば、柔軟なデータ集計ができます。


エラーが出たときの対処法とトラブルシューティング

よくあるミス

  • 範囲と合計範囲の行数が違う
  • 「”>=70″」などの条件を文字列で書いていない(例:>=70と書くとエラー)
  • 半角/全角の混在で一致しない
  • セルに数値と見せかけた文字列データが入っている(右寄せで確認)

対処法

  • 範囲の行数をそろえる
  • 条件に演算子を使うときは文字列(ダブルクォーテーション)で囲む
  • VALUE関数で文字列を数値化する

まとめ:SUMIF・COUNTIFを使いこなして、Excel集計力をアップ!

Excelで条件付き集計を行う際、SUMIFとCOUNTIFは非常に強力な関数です。
単純な「○○の合計」や「××の件数」だけでなく、数値の条件、ワイルドカード、複数条件などを駆使することで、より高度な集計ができるようになります。

ぜひ、実際のデータで試してみて、自分の業務や生活に役立ててください。
関数の使い方を覚えれば覚えるほど、Excelはもっと楽しく、頼もしいツールになりますよ。

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