ExcelでQRコードを作成する方法|無料でできる便利な活用術

近年、QRコードは私たちの生活に欠かせない存在になりました。
スマートフォンをかざすだけでWebサイトにアクセスできたり、商品や名刺に印刷されて情報を簡単に伝えられたりと、その便利さは誰もが実感しているでしょう。

実は、特別なソフトを導入しなくても、普段使っているExcelを活用して簡単にQRコードを作成できます。無料で使える方法からアドインを利用する方法、関数やマクロを使った自動化の方法まで、いくつかの手段があります。

この記事では、ExcelでQRコードを作成する具体的な方法を詳しく解説します。ビジネスで顧客管理や商品管理に活用したい方、学校やPTAで連絡用にQRコードを作りたい方、趣味で名刺や案内状にQRコードを入れたい方など、幅広いシーンで役立つ内容です。


QRコードとは?基本的な仕組みと利用シーン

QRコードは「Quick Response」の略で、1994年に日本の企業が開発した2次元コードです。
従来のバーコードが横方向の情報しか扱えないのに対し、QRコードは縦と横の両方向に情報を格納できます。そのため、多くの文字やURLを収めることが可能です。

主な利用シーンは以下の通りです。

  • Webサイトへのアクセス(会社HP、イベントページなど)
  • Wi-Fi接続情報の共有
  • 商品やチラシへの印刷
  • 名刺や請求書にURLやメールアドレスを記載
  • 学校やPTAでのお知らせ配布

ExcelでQRコードを作れるようになれば、業務効率化や情報発信の幅が広がります。


ExcelでQRコードを作成する主な方法

ExcelでQRコードを作成する方法はいくつかあります。大きく分けると以下の3つです。

  1. 「Microsoft Officeアドイン」を使う方法
    • 公式のアドインから「QR4Office」を導入して簡単に生成できる。
  2. 関数を使ってGoogleのAPIから生成する方法
    • IMAGE関数やWEBSERVICE関数を利用してQRコードを自動表示。
  3. VBA(マクロ)を使う方法
    • 専用ライブラリやAPIを呼び出して自動的にQRコードを作成。

それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、順番に解説します。


方法1:QR4Officeアドインを使ってQRコードを作成

導入方法

  1. Excelを開く
  2. メニューから「挿入」→「アドイン」→「Officeアドイン」を選択
  3. 検索ボックスに「QR4Office」と入力
  4. 「追加」をクリックすると利用可能になります

使い方

  • QR4OfficeのパネルにURLや文字列を入力すると、自動でQRコードが生成されます。
  • 生成されたQRコードはセル内に配置したり、コピーして印刷物に貼り付けたりできます。
  • 色やサイズも調整できるので、デザイン性を持たせることも可能です。

メリット・デメリット

  • メリット:初心者でも簡単、数クリックで作成可能
  • デメリット:大量に一括生成するには不向き

個人利用や少数のQRコード作成なら、この方法が最も手軽です。


方法2:関数でGoogle APIを利用してQRコードを表示

Excel 365以降ではIMAGE関数を利用してWeb画像をセルに表示できます。
GoogleのQRコード生成APIを利用すれば、自動でセルにQRコードを表示可能です。

サンプル式

=IMAGE("https://chart.googleapis.com/chart?chs=150x150&cht=qr&chl=" & A1)
  • A1にURLや文字を入力すると、自動的にQRコードが生成されます。
  • chs=150x150はサイズ指定(150px × 150px)。
  • chl=の後に文字列が入ることでコード化されます。

応用例

  • 顧客リストや商品一覧を用意して、横にQRコードを表示
  • 複数のURLを一括でQR化して印刷物に活用

メリット・デメリット

  • メリット:自動化・一括生成が可能
  • デメリット:インターネット環境が必要、Google APIに依存

業務で多くのQRコードを作るときに便利な方法です。


方法3:VBAでQRコードを生成する

VBAを活用すれば、さらに柔軟なQRコード生成が可能です。外部ライブラリを利用して本格的にQRコードを埋め込むこともできます。

サンプルコード(Google API利用)

Sub QRコード作成()
    Dim url As String
    Dim imgUrl As String
    
    url = Range("A1").Value
    imgUrl = "https://chart.googleapis.com/chart?chs=150x150&cht=qr&chl=" & url
    
    ActiveSheet.Pictures.Insert(imgUrl).Select
End Sub

このコードを実行すると、セルA1の内容をQRコード化してシート上に画像を挿入します。

応用例

  • 一覧表のデータをループ処理でQR化して連続配置
  • 報告書や請求書の自動生成マクロに組み込む

VBAを活用すれば高度な自動処理が可能になります。


ExcelでQRコードを活用するシーン

ExcelでQRコードを作成すると、さまざまな業務や生活に役立ちます。

  • 商品管理:商品コードとQRを紐付けて棚卸作業を効率化
  • 顧客管理:顧客ごとの専用ページをQRコードで呼び出し
  • イベント運営:参加者リストから入場用QRを一括生成
  • 名刺作成:連絡先やSNS情報をQR化して印刷
  • 学校・PTA:配布資料にQRコードを載せて詳細情報を案内

アイデア次第で業務効率化にも集客にも応用できます。


Excel以外のQRコード作成方法との比較

Excel以外にも無料でQRコードを作成できるサービスは多数あります。

  • Webサービス:ブラウザで入力して即作成
  • 専用ソフト:一括生成やデザイン機能が豊富
  • スマホアプリ:手軽に作成してその場で共有可能

ただし、Excelを使う最大のメリットは「既存データと直結できる」点です。名簿や在庫表などの管理データから直接QRを作れるのは、他の方法にはない強みです。


まとめ

ExcelでQRコードを作成する方法は、大きく分けて以下の3つです。

  1. アドイン「QR4Office」 → 初心者に最適
  2. 関数+Google API → 自動化・一括生成に便利
  3. VBAマクロ → 高度な処理やカスタマイズが可能

QRコードは今や生活やビジネスに欠かせない存在です。Excelを使って効率よくQRコードを生成・活用することで、作業効率が飛躍的に高まります。

「名簿や商品管理表から一括でQRを作る」
「名刺やチラシにQRを入れる」
「配布資料にURLを載せる」

こうした活用をExcelで実現すれば、無料かつシンプルに情報を伝えられます。ぜひこの記事を参考に、ExcelでのQRコード活用を実践してみてください。

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