Linuxの基礎力を証明する資格として、多くのエンジニアやインフラ担当者から注目されている「LPIC-1(エルピック・ワン)」。この資格は、Linuxを業務で扱ううえで必要なスキルを体系的に学べるだけでなく、就職や転職にも有利に働くことがあります。この記事では、LPIC-1試験の概要や出題範囲、具体的な対策方法、合格のコツなどを詳しく解説します。これからLinuxの学習を始める方や、試験を受けるか迷っている方にもわかりやすくご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
LPIC-1とはどんな資格か?
LPIC-1は、Linux技術者認定試験「LPIC(Linux Professional Institute Certification)」シリーズのエントリーレベルにあたる資格です。Linuxの基本操作、システム管理、ネットワーク設定、セキュリティなどの基礎知識を問われます。
LPICは世界的に認知された資格で、Linux Professional Institute(LPI)という非営利団体が運営しています。ベンダーニュートラルな資格なので、Red HatやUbuntuなど特定のディストリビューションに偏らないのが特徴です。
LPIC-1の認定には、「101試験」と「102試験」の2つの試験に合格する必要があります。どちらの試験も、選択式や複数選択、並べ替え問題などが出題され、1試験につき60〜90分程度の試験時間が設定されています。
試験範囲と内容の概要(101・102)
● 101試験の主な内容
- システムアーキテクチャ
- BIOS、UEFI、起動シーケンス、ランレベルなど
- Linuxのインストールとパッケージ管理
- Debian系とRed Hat系のパッケージ管理(
dpkg
,rpm
,apt
,yum
など)
- Debian系とRed Hat系のパッケージ管理(
- GNUとUnixのコマンド
ls
,cp
,mv
,grep
,find
,tar
,gzip
などの基本コマンド
- デバイス、ファイルシステム、ファイルシステム階層の標準
- マウント、パーティション、ファイル属性、
fstab
の設定
- マウント、パーティション、ファイル属性、
● 102試験の主な内容
- シェルとシェルスクリプト
- bashの基本、変数、制御構文、スクリプトの作成
- ユーザーインターフェースとデスクトップ
- GUI環境、X11、アクセシビリティの基礎
- 管理作業
cron
,at
, ログ管理、ジョブ管理(jobs
,fg
,bg
)
- ネットワークの基礎
ping
,netstat
,ss
,ifconfig
, IPアドレスの設定
- セキュリティ
- パーミッション、
chmod
,umask
, ファイアウォール設定
- パーミッション、
出題内容は幅広いですが、基礎的なものが中心なので、しっかり学習すれば初心者でも合格が可能です。
効率的な学習方法とおすすめ教材
● 学習の進め方
- 試験範囲の全体像をつかむ
- まずはLPI公式サイトで出題範囲(Objectives)をチェックしましょう。どんなトピックが問われるのかを把握することで、効率的に学習を進めることができます。
- 書籍とオンライン教材を併用する
- 定番の参考書は『Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応』などがあり、基礎から丁寧に学べます。動画派の方にはUdemyの「LPIC対策講座」もおすすめです。
- 仮想環境で手を動かす
- 実際にLinuxを触ることが最も重要です。VirtualBoxやVMwareなどを使って仮想環境を構築し、UbuntuやCentOSをインストールして演習しましょう。
- 問題集で理解を深める
- 書籍付属の問題集や、Ping-tなどのオンライン問題集を活用することで、実戦感覚を養うことができます。繰り返し解くことで知識が定着します。
試験当日の流れと注意点
LPIC試験は、プロメトリック社のテストセンターやオンライン試験で受験可能です。
● 試験の流れ(テストセンター受験の場合)
- 受付で本人確認(身分証明書の提示)
- パソコンの前で試験開始(試験時間は約90分)
- 試験終了後にすぐに結果が表示される
● 注意点
- 試験は英語表記が基本ですが、日本語訳付きで表示できます(やや機械翻訳気味な部分もあり)。
- 問題の見直し時間を確保するため、ペース配分を意識しましょう。
- 合格ラインはおよそ65〜70%とされています。
よくある失敗と対策
● 広く浅く勉強しすぎる
→ 全体をカバーすることは大事ですが、理解が浅いままだと応用問題に対応できません。1つひとつの操作や設定ファイルの意味を「自分の言葉で説明できる」レベルまで落とし込みましょう。
● 実機操作をせずに暗記中心
→ LPIC-1は実務的な問題が多いため、暗記だけでは太刀打ちできません。コマンドを入力し、結果を見る体験を必ず積んでください。
● スケジュール管理が甘い
→ 試験日を決めて逆算し、学習計画を立てることが重要です。2ヶ月〜3ヶ月での合格を目指すなら、週10時間以上の学習時間が理想です。
まとめ:LPIC-1はLinux入門の最適な第一歩
LPIC-1は、Linuxを基礎から体系的に学ぶ絶好の機会であり、ITエンジニアとしてのキャリアの土台にもなります。試験範囲は広いですが、日々の積み重ねと実機による演習を重視すれば、初心者でも十分に合格が可能です。
これからIT業界を目指す方、スキルアップを図りたい方は、ぜひLPIC-1に挑戦してみてください。自信を持って合格を目指しましょう!