Linuxで作業効率アップ!Vimの便利な技10選と活用法

Linuxユーザーにとって、Vimは非常に強力なテキストエディタです。軽量で起動も速く、ターミナル上で動作するため、サーバー管理や開発業務でも重宝されています。しかし、Vimはキーバインドやコマンドが独特で、慣れるまでに時間がかかるというイメージを持たれがちです。
この記事では、初心者から中級者向けに、Vimの作業効率を劇的にアップさせる便利な技を10個厳選して紹介します。普段の操作がぐっと快適になるコツばかりですので、ぜひ参考にしてください。


ノーマルモードとインサートモードの切り替えをマスターしよう

Vimの基本は「モードの使い分け」です。通常のテキスト編集はiaでインサートモードに入って行いますが、Escを押してノーマルモードに戻ることで多くの便利な操作ができます。ノーマルモード中にxで1文字削除、ddで1行削除、yyで1行コピーなどができます。
これらの切り替えをスムーズにできるようになると、Vimの本領を発揮できます。


行の移動をスピーディーにする「gg」「G」「:n」

長いファイルを編集していると、移動に時間がかかります。Vimでは以下のコマンドで高速に移動できます。

  • gg:ファイルの先頭に移動
  • G:ファイルの末尾に移動
  • :n:n行目に移動(例::25で25行目)

この3つを覚えるだけでも、スクロール作業の時間を大幅に短縮できます。


ビジュアルモードを使って複数行をまとめて編集

Vimのビジュアルモードは、範囲選択と一括操作を可能にします。vで文字単位、Vで行単位の選択ができ、Ctrl + vで矩形選択も可能です。選択した状態でdを押せば削除、yならコピー、>でインデント追加ができます。
特に矩形選択は、カラム編集などで大変便利です。


検索と置換で一括修正

Vimでは強力な検索・置換機能も使えます。たとえば、/keywordkeywordを検索できます。次の一致はn、前の一致はNでジャンプします。
一括置換は以下のように書きます:

:%s/old/new/g

これはファイル全体で「old」を「new」に置き換えます。範囲を指定したいときは行数を加えればOKです。


マクロ機能で繰り返し操作を自動化

同じ操作を複数の場所に繰り返したいとき、マクロは非常に便利です。

  1. qaでレジスタaに記録開始
  2. 操作を実行(例:文字列の編集など)
  3. qで記録終了
  4. @aでマクロを実行
  5. @@で最後のマクロを再実行

繰り返し操作を自動化することで、作業時間を大幅に削減できます。


複数ファイル編集:バッファ、タブ、ウィンドウを使い分けよう

Vimでは、複数のファイルを同時に開いて編集できます。

  • :e filenameで新しいファイルを開く(バッファに追加)
  • :bnext/:bprevでバッファ間を移動
  • :tabnewで新しいタブを作成
  • :vsp:spで画面を分割(縦・横)

用途に応じて使い分けることで、大規模な編集作業も効率的にこなせます。


よく使う操作をマッピングしてショートカットを作る

設定ファイル(~/.vimrc)で独自のショートカットキーを設定できます。たとえば以下のようにすれば、保存と終了をワンタッチで実行できます:

nnoremap <leader>w :w<CR>
nnoremap <leader>q :q<CR>

\wで保存、\qで終了ができるようになります。自分好みにカスタマイズするのがVimの醍醐味です。


編集途中でも安心!アンドゥ・リドゥ機能

意図せずに文字を消してしまっても心配いりません。

  • u:ひとつ前の操作を取り消し(Undo)
  • Ctrl + r:取り消した操作をやり直す(Redo)

これを知っているだけで、安心して編集作業ができます。


プラグイン導入で機能を拡張しよう

Vimは軽量ながら、プラグインを導入することで驚くほど高機能になります。たとえば:

  • vim-plug:プラグイン管理ツール
  • NERDTree:ファイルツリー表示
  • fzf.vim:高速ファイル検索
  • lightline.vim:ステータスラインの強化

まずはプラグインマネージャー(vim-plugなど)を入れて、便利そうな機能を試してみるのがおすすめです。


.vimrcの書き方を工夫して快適環境を作る

~/.vimrcはVimの設定ファイルで、よく使う設定をまとめて書いておくと毎回快適に使えます。たとえば:

set number          " 行番号を表示
set tabstop=4 " タブ幅を4に設定
set expandtab " タブをスペースに変換
set shiftwidth=4 " 自動インデント幅
syntax on " 構文ハイライト

このような基本設定だけでも、操作性がかなり向上します。


まとめ

Vimは、知れば知るほど奥が深く、自分流にカスタマイズできる自由度の高いエディタです。最初は戸惑うかもしれませんが、今回紹介した便利技を活用することで、日々の作業効率がぐっと上がります。
「慣れると手放せない」と言われるVimの魅力、ぜひ体感してみてください!

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