git commit -mの使い方をわかりやすく解説!初心者向けGit基本コマンド

ソースコードのバージョン管理ツールとして広く使われている「Git」。その中でも頻繁に使うコマンドのひとつが git commit -m です。これは、変更を記録する(コミットする)ための基本的かつ重要なコマンドです。
本記事では、git commit -m の基本的な使い方から、実務で役立つテクニック、トラブル時の対処法まで、わかりやすく解説します。Gitをこれから使い始める方も、復習したい方も、ぜひ参考にしてください。


git commit -mとは?:Gitの基本操作

git commit -m は、作業ディレクトリ内で行った変更をGitの履歴に記録するためのコマンドです。
このコマンドによって、変更内容と一緒に「コミットメッセージ」を残すことができます。

基本の構文

git commit -m "ここにメッセージを書く"

git commit -m "READMEファイルを更新"

この例では、READMEファイルに対する変更が「READMEファイルを更新」というメッセージとともにGitの履歴に保存されます。


コミットの前に必要なステップ:addコマンド

git commit -m を実行する前に、Gitに「どのファイルをコミットするか」を伝える必要があります。
そのために使うのが git add コマンドです。

git add index.html
git commit -m "index.htmlにヘッダーを追加"

git add でステージングエリアにファイルを追加し、その後 git commit -m で変更を履歴に記録します。


良いコミットメッセージを書くコツ

実務では、コミットメッセージの書き方にも注意が必要です。後で履歴を見返したときに、どんな変更があったのかが一目でわかるような内容にすると便利です。

良いメッセージの例

  • git commit -m "ログイン機能を実装"
  • git commit -m "CSSの余白調整"
  • git commit -m "バグ修正:404ページでリンクが効かない問題"

NGな例

  • git commit -m "変更"
  • git commit -m "修正いろいろ"
  • git commit -m "test"

ポイント

  • 変更の目的を端的に伝える
  • 「何をしたか」が明確になるような言葉を使う
  • 一文で簡潔に書く(理想は50文字以内)

複数の変更を別々にコミットしたいときは?

開発を進めていると、複数のファイルに別々の目的で変更を加えることがあります。
そうしたときは、目的ごとに git addgit commit -m を分けて実行するのがベストです。

git add header.html
git commit -m "ヘッダー部分をレスポンシブ対応"

git add style.css
git commit -m "ボタンのデザインを変更"

こうすることで、後から変更の理由を追いやすくなり、チーム開発でもコミュニケーションがスムーズになります。


-m オプションを省略した場合の挙動

-m オプションを付けずに git commit だけを実行すると、デフォルトのエディタが起動して、コミットメッセージを入力する画面になります。

git commit

エディタには次のようなテンプレートが表示されます。

# Please enter the commit message for your changes.
# (略)

この画面でメッセージを記述し、保存・終了することでコミットが完了します。エディタ操作に慣れていない初心者には、-m を使う方が手軽でおすすめです。


よくあるエラーとその対処法

エラー1:nothing to commit

On branch main  
nothing to commit, working tree clean

原因git add をしていない、または変更がない
対処:ファイルを編集し、git add を実行してから再度コミット


エラー2:no commit message specified

Aborting commit due to empty commit message.

原因-m の後にメッセージを忘れている
対処:次のように修正

git commit -m "修正内容を入力"

エラー3:コミットメッセージにダブルクオーテーションを忘れた

git commit -m 修正内容

対処:メッセージはダブルクオーテーション(”)で囲むようにしましょう

git commit -m "修正内容"

Gitログでコミット履歴を確認する

git commit -m を使ってコミットした後は、その履歴を git log コマンドで確認することができます。

git log

出力例:

commit a1b2c3d4
Author: Taro Yamada <taro@example.com>
Date: Sat Apr 6 10:00:00 2025 +0900

ログイン機能を実装

履歴がわかりやすいと、過去の変更をたどるのも簡単になります。


実務で役立つ応用テクニック

コミットメッセージに改行を入れる方法

-m を複数回使えば、件名と本文を分けたコミットメッセージにすることもできます。

git commit -m "ログイン機能を実装" -m "セッション管理とバリデーションを追加しました。"

こうすると、ログで見たときに件名と詳細がはっきり分かれて表示されます。


直前のコミットメッセージを修正したいとき

git commit --amend -m "修正した新しいメッセージ"

このコマンドを使えば、直前のコミット内容を上書きできます(ただし、共有済みのリポジトリに対しては注意が必要)。


まとめ

git commit -m はGitの中でも最もよく使うコマンドのひとつです。
このコマンドを正しく使うことで、コードの変更履歴が整理され、開発の効率もグッと上がります。
メッセージの書き方に気をつけたり、変更を目的ごとに分けてコミットする習慣をつけることで、チーム開発でも信頼されるエンジニアになれるでしょう。

Gitは最初は覚えることが多いように感じるかもしれませんが、git commit -m の使い方をマスターするだけでも、基本操作の半分はクリアしたと言っても過言ではありません。ぜひ、この記事を参考に日々の開発に役立ててください。

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