Linux環境でパッケージの管理を行う際に、現在インストールされているソフトウェアを確認したいと思うことはよくあります。特にDebianやUbuntuなどのDebian系ディストリビューションでは、dpkg
コマンドが基本的なパッケージ管理の手段となっています。本記事では、dpkg -l
コマンドを使って、インストール済みのパッケージを一覧表示する方法を解説します。オプションの使い方や出力結果の読み方、フィルタリング方法なども詳しく紹介するので、システム管理者はもちろん、Linuxの学習中の方にも役立つ内容となっています。
dpkgとは何か?
まずは、dpkg
というコマンドが何者なのかを簡単に紹介します。dpkg
は「Debian Package」の略で、Debian系ディストリビューションで使用されるパッケージ管理ツールです。主に以下の用途に利用されます。
.deb
パッケージのインストール- アンインストール
- 情報の表示
- ファイルの展開 など
APTコマンド(apt
やapt-get
など)と比べると、dpkg
はより低レベルの操作を担っており、パッケージの依存関係を自動で解決する機能はありません。その代わり、すでにインストールされているパッケージの詳細を調べるには非常に便利です。
dpkg -lコマンドの基本的な使い方
コマンドの形式:
bashコピーする編集するdpkg -l
このコマンドを実行すると、システムにインストールされているすべてのパッケージのリストが表示されます。出力には以下のような情報が含まれます:
Desired=Unknown/Install/Remove/Purge/Hold
Status=Not/Installed/Config-files/Unpacked/Failed-config/Half-installed
Err?=(none)/Reinst-required (Status,Err: uppercase=bad)
||/ Name Version Architecture Description
+++-=================-=================-============-=================================
ii bash 5.1-2+b3 amd64 GNU Bourne Again SHell
ii
はそのパッケージが「インストールされ、正常に構成されている」ことを示します。Name
:パッケージ名Version
:バージョンArchitecture
:アーキテクチャ(例:amd64)Description
:パッケージの簡単な説明
特定のパッケージを検索する
インストールされているパッケージの中から、特定の名前を持つものだけを見つけたい場合は、grep
と組み合わせます。
例:bashという名前のパッケージを探す
dpkg -l | grep bash
このようにすることで、一覧から「bash」に関係するパッケージだけを抽出することができます。
出力結果の見方
出力の1行目にはパッケージの状態を表す2文字のコードが表示されます。それぞれの意味は以下の通りです。
- ii:インストール済みで構成済み
- rc:削除済みだが設定ファイルが残っている
- un:インストールされていないが、他のパッケージに依存されている状態
出力に含まれる情報を正しく読み取ることで、不要なパッケージの整理やトラブルの解決に役立ちます。
パッケージ名でフィルタリングするdpkgの方法
より正確にパッケージをフィルタリングしたい場合は、パッケージ名の完全一致を行うためのコマンドも使えます。
例:カーネル関連のパッケージだけを表示
dpkg -l 'linux-*'
ワイルドカードを使うことで、特定の接頭語や接尾語を持つパッケージ群を効率よく抽出可能です。
インストールされたパッケージの数を数える
システムに何個のパッケージがインストールされているかを知りたい場合もあります。以下のようにすると簡単に数えることができます。
dpkg -l | grep '^ii' | wc -l
このコマンドは、ステータスが「ii」(インストール済み)のパッケージだけをカウントします。システムの規模感を把握したいときに便利です。
他の便利なdpkgコマンド
パッケージの詳細情報を見る:
dpkg -s パッケージ名
このコマンドは、指定したパッケージのバージョン、依存関係、説明などを詳しく表示してくれます。
パッケージが展開しているファイルを確認:
dpkg -L パッケージ名
どのファイルがどこに配置されているかを調べたいときに使います。
dpkgとaptの違い
Linux初心者が混乱しやすい点の一つに、「dpkg
とapt
の違い」があります。ここで簡単に違いをまとめておきましょう。
コマンド | 用途 | 依存解決 |
---|---|---|
dpkg | ローカルのdebパッケージ管理 | ×(自動解決しない) |
apt | リポジトリからパッケージを取得・管理 | 〇(依存解決あり) |
つまり、dpkg
は「インストール済みパッケージの調査」や「手動で取得した.deb
ファイルのインストール」に便利で、apt
は「パッケージを探して自動でインストール・更新」するのに向いています。
まとめ
dpkg -l
は、Debian系Linuxでインストールされているパッケージを一覧表示するための非常に基本的かつ重要なコマンドです。パッケージの状態確認やフィルタリング、システムの棚卸し作業に役立ちます。また、dpkg
単体でも多くの情報を引き出すことができますが、grep
やwc
など他のコマンドと組み合わせることで、さらに活用の幅が広がります。
システムの管理やトラブル対応を行う上で、こうしたツールを正しく理解しておくことはとても大切です。今後のLinux操作の中で、ぜひ活用してみてください。