スマートフォンの機種変更やバックアップの際、「連絡帳のデータをテキスト形式で保存したい」と思ったことはありませんか。
Androidスマホでは、標準の連絡帳アプリを使えばCSV(カンマ区切り)やVCF(vCard)形式でエクスポートできます。
この記事では、Androidの連絡帳をテキスト(CSVやVCF)形式でエクスポートする方法をわかりやすく解説します。
パソコンや他のスマホに連絡先を移す場合にも役立つ内容です。
Androidの連絡帳をエクスポートする目的とは
まず、「なぜテキスト形式でエクスポートする必要があるのか」を整理しておきましょう。
- バックアップを取りたい
スマホが故障したり、機種変更したときにデータを失わないようにするためです。 - 別の端末やPCに移したい
テキスト形式(CSVやVCF)なら、他のスマホ・パソコン・Googleアカウントでも読み込みやすくなります。 - 一部だけ共有したい
例えば取引先や職場のメンバー一覧を共有したいとき、テキストファイルにしてメール送信するのが便利です。 - Excelなどで管理したい
CSV形式にすれば、Excelやスプレッドシートで編集・管理ができます。
エクスポートできる形式の種類
Androidでは、連絡帳データを主に次の2つの形式で保存できます。
1. VCF形式(vCard)
- 拡張子:
.vcf - 名刺のように1件ずつデータを持つ形式
- メールアプリや他のスマホで簡単にインポート可能
- 標準の「連絡帳」アプリで出力できる
→ スマホ同士の引き継ぎや、Google連絡先へのインポートに最適です。
2. CSV形式(カンマ区切り)
- 拡張子:
.csv - テキストファイルとして開ける形式
- Excel、スプレッドシート、メモ帳で閲覧可能
- 一部の機種やアプリでエクスポート対応
→ パソコンで管理したい場合や一部データの確認に便利です。
標準の連絡帳アプリからVCF形式でエクスポートする方法
ここでは、Android標準の「連絡帳」アプリを使ったエクスポート手順を紹介します。
- 「連絡帳」アプリを開く
スマホのアプリ一覧から「連絡帳」または「Contacts」を開きます。 - メニューを開く
画面右上の「︙」(三点メニュー)をタップします。 - 「設定」または「管理」メニューを選択
機種によっては「連絡先の管理」などと表示されます。 - 「エクスポート」をタップ
保存先を選ぶ画面が表示されます。 - 保存先を選択
「内部ストレージ」または「SDカード」を選びます。
→ 例:「/storage/emulated/0/Contacts.vcf」 - 「エクスポート」を実行
「Contacts.vcf」というファイルが生成されます。 - 確認
「ファイル」アプリや「ダウンロード」フォルダを開き、VCFファイルが作成されているか確認します。
VCFファイルをテキストとして開く方法
VCFファイルはそのままでは「連絡帳データ」として扱われますが、実はテキストファイルでもあります。
メモ帳などで開くと、以下のような内容が確認できます。
BEGIN:VCARD
VERSION:3.0
N:山田;太郎;;;
FN:山田 太郎
TEL;TYPE=CELL:09012345678
EMAIL:taro@example.com
END:VCARD
このように、「名前」「電話番号」「メールアドレス」がテキストで保存されています。
内容をコピーして別の形式に変換したり、一部だけ抜き出すことも可能です。
CSV形式で連絡帳をエクスポートする方法(Google連絡先を利用)
Android本体からは直接CSV出力できないこともあります。
その場合はGoogle連絡先(Contacts)を利用すると便利です。
手順
- スマホでGoogle連絡先に同期する
設定 → 「アカウント」→「Google」→「連絡先の同期」をオンにします。 - パソコンでGoogle連絡先にアクセス
https://contacts.google.com/ にアクセスし、スマホと同じGoogleアカウントでログインします。 - 左メニューから「エクスポート」
画面左側のメニューにある「エクスポート」をクリックします。 - エクスポート形式を選ぶ
- Google CSV形式:他のGoogleアカウント用
- Outlook CSV形式:Excelなどで開ける形式
- vCard形式(.vcf) - 「エクスポート」ボタンをクリック
選んだ形式でファイルがダウンロードされます。 - Excelやメモ帳で開く
CSV形式を選んだ場合は、Excelやスプレッドシートで直接開けます。
エクスポートしたテキストを編集・共有する方法
Excelでの編集
- 「連絡先.csv」をダブルクリックしてExcelで開く。
- 不要な列を削除したり、列の順序を変更して整理する。
- 編集後、「名前を付けて保存」で再度CSV形式に保存。
メールで共有
- 作成したファイルをGmailやLINEなどで添付して送信。
- VCF形式なら相手のスマホでタップすれば自動的に連絡先に登録されます。
CSV・VCF形式で保存する際の注意点
1. 個人情報の取り扱い
連絡帳データには個人情報が含まれます。
外部に送信する場合は、必要最小限の範囲に留めましょう。
2. 文字化けに注意
CSVをExcelで開く際、日本語が文字化けする場合があります。
その場合は「UTF-8」形式で保存し直すか、「データのインポート」機能を使って開くと解決します。
3. ファイルの保存場所
エクスポートしたファイルは「Downloads」や「Contacts」フォルダなどに保存されます。
バックアップとしてGoogleドライブやパソコンにもコピーしておくと安心です。
まとめ
Androidの連絡帳は、VCF形式(vCard)またはCSV形式でエクスポートできます。
VCFはスマホ間の移行に便利で、CSVはExcelでの管理に最適です。
- Android標準アプリでVCF形式を出力
- Google連絡先でCSV形式をダウンロード
- メモ帳やExcelで内容を確認・編集可能
- バックアップや共有の際は個人情報に注意
テキスト形式で保存しておけば、いつでも安全に連絡先を確認・復元できます。
大切なデータを守るためにも、ぜひ一度エクスポートを試してみてください。
