12月に入り、街のイルミネーションやクリスマスソングがあちこちで聞こえてくる季節になりました。そんな中、12月7日にもさまざまな記念日が制定されています。普段は何気なく過ぎていく日でも、由来や意味を知ることで一日を少し特別に感じられるものです。この記事では、12月7日にまつわる代表的な5つの記念日を取り上げ、それぞれの背景や意義をわかりやすく解説します。
国際民間航空デー(International Civil Aviation Day)
12月7日は「国際民間航空デー(International Civil Aviation Day)」です。
この日は、国際民間航空機関(ICAO:International Civil Aviation Organization)が設立されたことを記念して制定されました。ICAOは、航空交通の安全や効率を確保し、国際的な民間航空の発展を目的として1944年に設立されました。
国際民間航空デーの目的は、世界各国の人々が航空を通じて互いに理解し合い、経済や文化の交流を深めることにあります。航空機が登場する前は、国境を越えることは容易ではありませんでした。しかし現在では、飛行機が世界中を数時間でつなぎ、観光や貿易、国際協力などに欠かせない存在となっています。
航空業界はCO₂排出削減や安全性向上など新たな課題にも直面しています。この日を機に、航空の便利さだけでなく、持続可能な空の交通について考えてみるのもよいでしょう。
神戸開港記念日
12月7日は「神戸開港記念日」でもあります。
1868年(慶応3年/明治元年)のこの日、兵庫(現在の神戸港)が正式に外国貿易港として開港しました。横浜や長崎などと並び、日本が国際社会に開かれていく重要な転換点を迎えた日でもあります。
開港当時、神戸はまだ小さな漁村でしたが、外国との交易が始まると一気に発展しました。外国人居留地が整備され、洋風建築や異国文化が流入し、現在の神戸の「ハイカラ」な雰囲気の原点ともいえます。
今では、神戸港は観光・物流・クルーズ船の拠点として国内外から注目されています。毎年12月には「神戸ルミナリエ」などのイベントも行われ、港町らしい魅力が光る季節です。神戸開港記念日は、国際都市としての神戸の始まりを祝う日といえるでしょう。
クリスマスツリーの日
12月7日は「クリスマスツリーの日」でもあります。
この日は、1886年(明治19年)に横浜のホテルで日本で初めてクリスマスツリーが飾られたことに由来しています。当時、横浜には外国人居留地があり、西洋の文化がいち早く取り入れられていました。その中で外国人向けに行われたイベントのひとつが、このクリスマスツリーの飾りつけだったとされています。
当時の日本では、クリスマスそのものがまだ一般的ではなく、ツリーを飾る習慣も珍しいものでした。しかし、この出来事をきっかけに、少しずつクリスマス文化が広まっていきました。
今では家庭や商業施設でクリスマスツリーを見かけるのが当たり前になっていますが、その始まりが明治時代の横浜にあったというのは興味深いですね。
12月7日をきっかけに、今年のツリーを飾りながら、家族や仲間と穏やかな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
大雪(たいせつ)
12月7日前後は、二十四節気のひとつ「大雪(たいせつ)」にあたる日でもあります。
大雪とは、「山々は雪に覆われ、平地にも雪が降り始める頃」という意味を持ちます。暦の上では冬の真ん中に位置し、本格的な寒さが訪れる時期です。
この頃から、北日本や山間部では本格的な雪のシーズンが始まり、南の地域でも霜が降りるなど、冬の厳しさを感じるようになります。農作業では「冬ごもり」の準備が進み、昔はこの時期に味噌や漬物を仕込む家庭も多かったといいます。
現代では、冬のレジャーやイルミネーションが楽しまれる季節でもあります。大雪の日は、冬の自然や季節の移ろいを感じる節目の日といえるでしょう。
まとめ
12月7日は、一見特別な日ではないように見えても、歴史・文化・国際交流に関わる多くの記念日が存在します。
- 国際民間航空デー:空の旅と国際交流の大切さを再確認する日
- 神戸開港記念日:国際都市・神戸の始まりを祝う日
- クリスマスツリーの日:日本のクリスマス文化の始まりを知る日
- 大雪:冬の訪れを感じ、自然の恵みに感謝する節気
こうして見てみると、12月7日は「世界とのつながり」「思いやり」「冬の訪れ」というテーマが共通しています。
ぜひ今日という日を、季節の節目として、また誰かと心を通わせる一日として過ごしてみてください。