マラソンに挑戦するときに、多くのランナーが悩むのが「自分の目標タイムを達成するには、1kmあたり何分のペースで走ればいいのか?」という点です。
42.195kmという長距離を走る上で、スタートからゴールまで同じリズムを維持する「ペース管理」は完走や自己ベスト更新に直結します。
この記事では、フルマラソンやハーフマラソンの目標タイムに応じた「ペース早見表」を紹介しながら、その活用方法や注意点をわかりやすく解説します。
これからマラソンに挑戦する方、記録を伸ばしたい方はぜひ参考にしてください。
マラソンにおける「ペース」とは?
マラソンでいう「ペース」とは、1kmを走るのにかかる時間(分/秒)を指します。例えば「5分/km」とは、1kmを5分で走るスピードを意味します。
フルマラソンは42.195kmあるため、理論上は「目標タイム ÷ 42.195」で1kmごとのペースを計算することが可能です。
しかし実際にはスタート直後の混雑や後半の疲労などで変動があるため、あらかじめ「自分の目標タイムに必要な平均ペース」を知っておくことが重要です。
マラソンペース早見表(フルマラソン)
以下は、フルマラソンの目標タイムに応じたペース早見表です。
目標タイム | 1kmペース | 5km通過 | 10km通過 | ハーフ通過 | 30km通過 |
---|---|---|---|---|---|
2時間30分 | 3’33/km | 17分45秒 | 35分30秒 | 1時間14分50秒 | 1時間46分30秒 |
3時間00分 | 4’16/km | 21分20秒 | 42分40秒 | 1時間30分10秒 | 2時間07分50秒 |
3時間30分 | 4’59/km | 24分55秒 | 49分50秒 | 1時間45分00秒 | 2時間29分30秒 |
4時間00分 | 5’41/km | 28分25秒 | 56分50秒 | 1時間59分20秒 | 2時間50分30秒 |
4時間30分 | 6’24/km | 32分00秒 | 1時間04分00秒 | 2時間15分30秒 | 3時間12分40秒 |
5時間00分 | 7’07/km | 35分35秒 | 1時間11分10秒 | 2時間30分20秒 | 3時間33分40秒 |
5時間30分 | 7’49/km | 39分05秒 | 1時間18分10秒 | 2時間45分30秒 | 3時間55分00秒 |
6時間00分 | 8’32/km | 42分40秒 | 1時間25分20秒 | 3時間00分50秒 | 4時間16分20秒 |
この表を参考にすると、例えば「フルマラソンを4時間で完走したい」場合は、1kmをおよそ5分41秒で走り続ける必要があることが分かります。
ハーフマラソンのペース早見表
フルマラソンだけでなく、ハーフ(21.0975km)の大会に出る人も多いでしょう。以下はハーフマラソン向けの早見表です。
目標タイム | 1kmペース | 5km通過 | 10km通過 | 15km通過 | ゴール |
---|---|---|---|---|---|
1時間30分 | 4’16/km | 21分20秒 | 42分40秒 | 1時間04分00秒 | 1時間30分00秒 |
1時間45分 | 4’59/km | 24分55秒 | 49分50秒 | 1時間14分50秒 | 1時間45分00秒 |
2時間00分 | 5’41/km | 28分25秒 | 56分50秒 | 1時間25分15秒 | 2時間00分00秒 |
2時間30分 | 7’07/km | 35分35秒 | 1時間11分10秒 | 1時間46分45秒 | 2時間30分00秒 |
3時間00分 | 8’32/km | 42分40秒 | 1時間25分20秒 | 2時間08分00秒 | 3時間00分00秒 |
ペース管理のコツ
1. GPSウォッチやランニングアプリを活用
最近はGPS付きのランニングウォッチやスマホアプリで、リアルタイムのペースを確認できます。これにより「速すぎ」「遅すぎ」をすぐ修正可能です。
2. ネガティブスプリットを意識する
前半は抑えめ、後半にスピードを上げる「ネガティブスプリット」が理想的です。序盤から飛ばしすぎると後半に失速するリスクが高いため、一定のリズムを心がけましょう。
3. 5kmごとのラップで確認
1kmごとに確認すると細かすぎて気が散る場合は、5kmごとのラップを目安にするのもおすすめです。
ペース配分を誤るとどうなる?
・速すぎる場合:後半で極端に失速し、完走すら難しくなることも。
・遅すぎる場合:体力的には余裕があっても、目標タイムに届かない。
特に初心者は「最初に速く走ってしまう」ミスが多いので、意識的にゆっくり入ることが完走のカギです。
早見表を使った練習方法
ペース早見表は本番だけでなく、練習にも役立ちます。
例えば「フルマラソン4時間目標なら、1kmを5分40秒で走る感覚」を普段のジョグやペース走で身につけることが大切です。
練習メニューの例:
- ペース走:目標ペースで10~20km走る
- インターバル走:目標ペースより速め(例:4分50秒/km)で1km×5本
- ロング走:目標ペースより30秒~1分遅めで30km
このように「ペースを体に染み込ませる」ことが本番成功につながります。
まとめ
マラソンは距離が長い分、走力だけでなく「ペース管理」が重要な競技です。
ペース早見表を活用すれば、自分の目標タイムに必要なスピードを把握でき、練習や本番での指標となります。
- 目標タイムを決める
- 1kmあたりの必要ペースを把握する
- 練習でそのペースを体に覚え込ませる
これらを意識することで、完走はもちろん、自己ベスト更新も狙えるでしょう。
次のレースに向けて、ぜひ「マラソンペース早見表」を活用してみてください。