マンションやアパートで生活していると、上階の足音や深夜の物音、隣室からの話し声など「生活音トラブル」に悩まされることがあります。とはいえ、直接相手に言いに行くとトラブルになりやすいため、管理会社へ丁寧に相談するのがもっとも安全な対処方法です。
この記事では、管理会社に送る生活音トラブル相談メールの書き方、注意点、相談するときのポイント、すぐに使える例文をわかりやすく紹介します。初めて管理会社へ連絡する方でも安心して使える内容になっています。
生活音トラブルは管理会社に相談すべき理由
生活音トラブルは、当事者同士で話し合うと感情的になりやすく、かえって関係が悪化するケースも少なくありません。そこで、専門知識を持つ「管理会社」に相談することが重要です。
● 中立的に対応してくれる
管理会社は建物管理の専門家として、どちらか一方の味方をするわけではなく、客観的に状況を判断してくれます。トラブルの火種が大きくなる前に適切なアナウンスを行い、双方の生活が改善されるよう調整します。
● 個人が特定されずに注意喚起してくれる
「直接苦情を言うと隣人関係が悪くなるのでは…」と不安に思う人も多いかもしれません。
しかし管理会社は、誰からの相談かを明かさずに注意喚起することができるため、プライバシーを守りながら問題を解決できます。
● 記録として残せる
メールで相談することで、連絡した日時や内容の記録が残ります。後々トラブルが長期化した際にも、管理会社が状況を整理しやすく、対応を進めやすくなります。
管理会社へ相談するときの基本構成
生活音の相談メールは、必要事項を整理して伝えることで、管理会社が状況を正確に把握できます。以下のポイントを押さえて書くのがコツです。
● ① 相談の目的を明確にする
「生活音が気になるため相談したい」という主旨を冒頭に書きます。
● ② 音の具体的な状況を説明する
・発生している時間帯
・音の種類（足音・衝撃音・話し声・ペットの鳴き声など）
・頻度
をできる範囲で記述します。
● ③ 希望する対応を明確に伝える
・直接注意してほしい
・全住民向けに注意喚起をしてほしい
など要望を添えることで、管理会社が動きやすくなります。
● ④ 感情的な表現は避ける
「うるさくて迷惑だ」「耐えられない」など、強い表現は控えめにするのがポイントです。
相手を特定する発言や憶測を書くとトラブルの原因になるため避けましょう。
● ⑤ 自分の情報を明記する
・部屋番号
・氏名
・連絡先
など、管理会社がスムーズに連絡できるように記載します。
生活音に悩んだときの相談メール例文（すぐ使えるテンプレート）
ここでは、管理会社に送る丁寧な相談メールを複数紹介します。状況に合わせて使い分けてください。
【例文①：初めて相談する場合のシンプルな例】
件名：上階からの生活音についてのご相談
株式会社〇〇管理
〇〇様
いつもお世話になっております。〇〇号室の△△と申します。
最近、上階からと思われる足音や物を引きずるような音が、夜間（21時〜23時頃）に頻繁に聞こえる状況が続いております。
私自身もできるだけ気にしないようにしているのですが、就寝時間と重なることもあり、生活に支障が出てきたためご相談させていただきました。
つきましては、該当のお部屋を特定して直接注意いただくか、全住民への注意喚起など、管理会社としてご判断いただければ幸いです。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご対応のほどよろしくお願い申し上げます。
〇〇号室
氏名：△△
メール：xxxx@xxxx.com
電話番号：090-xxxx-xxxx
【例文②：継続的な音に困っている場合】
件名：生活音についての継続相談（〇〇号室）
株式会社〇〇管理
〇〇様
いつも管理いただきありがとうございます。〇〇号室の△△と申します。
以前よりご相談しておりました生活音についてですが、ここ最近も深夜帯（23時〜1時頃）に、ドスンと響くような大きな音が続いております。
音の出どころは上階と思われますが、断定することはできないため、改めてご相談させていただきました。
大変お手数ではございますが、再度の注意喚起などご対応いただけますと助かります。
何卒よろしくお願い申し上げます。
〇〇号室
氏名：△△
【例文③：子どもの足音と思われる場合】
件名：上階の足音についてのご相談
株式会社〇〇管理
〇〇様
お世話になっております。〇〇号室の△△と申します。
ここ最近、上階から子どもが走り回っているような音が続いており、特に早朝（7時頃）や夜間（20時以降）に響くことが多く感じられます。
もちろん生活音であることは理解しておりますが、床に響く大きな音が続くと、日常生活に支障があるため相談させていただきました。
可能であれば該当のお部屋に、時間帯の配慮についてお声かけいただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
〇〇号室
氏名：△△
【例文④：匿名でお願いしたい場合】
件名：生活音について（匿名での相談希望）
株式会社〇〇管理
〇〇様
いつもお世話になっております。
上階または隣室と思われる住戸から、夜間に大きな足音やドアの開閉音が続いており、睡眠に影響が出ております。
大変恐縮ではございますが、私の情報は明かさず、全体への注意喚起または該当住戸へのお声がけをお願いできれば幸いです。
お忙しい中申し訳ありませんが、何卒よろしくお願い申し上げます。
（※署名は不要、または「匿名希望」と記載）
【例文⑤：具体的な時間を細かく伝える例】
件名：生活音に関する詳細相談（〇〇号室）
〇〇管理会社
〇〇様
いつも迅速なご対応ありがとうございます。〇〇号室の△△です。
生活音について状況をなるべく正確にお伝えしたく、以下にまとめました。
【発生音】
・一定間隔の物を落とすような音
・家具を引きずるような音
【発生頻度】
・週4〜5回
【発生時間帯】
・19時〜22時頃が中心
お手数をおかけし恐縮ですが、可能な範囲で対処いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
〇〇号室
氏名：△△
生活音トラブルを相談するときの注意点
生活音の相談は慎重に行う必要があります。管理会社とのやり取りをスムーズにするためにも、以下の点に注意しましょう。
● 感情的な表現を避ける
「迷惑」「常識がない」など断定的な言葉はクレーム扱いとなり、対応が遅れることがあります。
● 事実を淡々と書く
音の種類・頻度・時間帯などを客観的に伝えることで、管理会社が動きやすくなります。
● 相手を特定するような記述は避ける
実際と違っていた場合、トラブルの原因になります。
● 証拠を求められるケースもある
管理会社によっては、状況を把握するため録音やメモを求める場合があります。
普段から簡単にメモを残しておくとスムーズです。
まとめ
生活音トラブルは、誰にでも起こりうる身近な問題です。しかし、当事者同士での話し合いはリスクが高いため、管理会社に丁寧な文面で相談するのが最も安全で効果的な方法です。
この記事で紹介した例文や書き方を参考に、落ち着いた気持ちで状況を伝え、管理会社と協力しながら解決を目指してください。
正しい手順で相談すれば、多くの生活音トラブルは穏やかに改善できます。