三回忌は、故人が亡くなってから丸2年が経過した節目の法要です。ご親族やご友人、関係者の方々に集まっていただき、故人を偲ぶ機会となります。法要の後には、参列いただいた方々へお礼状を送るのが一般的なマナーとされています。しかし、「どのような内容を書けばよいか分からない」「形式はあるのか?」と悩む方も多いでしょう。
この記事では、三回忌のお礼状の基本的な書き方やポイントを解説し、実際に使える文例を紹介します。適切なお礼状を作成し、感謝の気持ちを丁寧に伝えましょう。
目次
三回忌のお礼状とは?
三回忌のお礼状は、法要に参列してくださった方々への感謝を伝えるためのものです。法要後に送ることが一般的で、香典や供物をいただいた場合にもお礼の意を表します。
お礼状には、以下の内容を含めるのが基本です。
- お礼の言葉:参列やお心遣いに対する感謝
- 法要が無事に執り行われた報告
- 今後も故人を偲びつつ過ごす意向
- 締めの言葉(今後の変わらぬお付き合いのお願いなど)
また、家族葬などで招待しなかった方から供物や香典をいただいた場合には、個別にお礼を伝えることも大切です。
三回忌のお礼状を書く際のポイント
お礼状を書く際には、以下のポイントを意識すると、より丁寧で格式のある文章になります。
- 簡潔かつ丁寧に
長文になりすぎず、簡潔にまとめることが大切です。要点を押さえて、相手に伝わりやすい文章を心がけましょう。 - 定型の挨拶を取り入れる
「謹啓」「拝啓」などの書き出しや、「敬具」「かしこ」といった結びの言葉を使うと、格式のある文章になります。 - 個別対応を考慮する
香典をいただいた方には、個別に感謝の気持ちを伝える文章を加えるのが望ましいです。 - 手書きにするとより丁寧
可能であれば、手書きでお礼状を書くと、より心がこもった印象を与えられます。
三回忌のお礼状の文例
① 一般的なお礼状の例(参列者宛)
【文例】
拝啓 春暖の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
先日はお忙しい中、亡父(母)〇〇の三回忌法要にご参列いただき、誠にありがとうございました。
おかげさまで、つつがなく法要を執り行うことができました。
皆様のお心遣いに深く感謝申し上げます。
今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
略儀ながら書中にてお礼申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇(差出人名)
② 香典をいただいた方へのお礼状(参列なし)
【文例】
拝啓 〇〇の候、皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
このたびは、亡父(母)〇〇の三回忌に際し、温かいお心遣いを賜り、誠にありがとうございました。
おかげさまで、家族で静かに法要を執り行うことができました。
生前のご厚誼に深く感謝申し上げるとともに、皆様のご健康をお祈り申し上げます。
まずは略儀ながら、書中をもちまして御礼申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇(差出人名)
③ 供物をいただいた方へのお礼状
【文例】
拝啓 秋冷の候、皆様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたびは、亡父(母)〇〇の三回忌に際し、心温まるお供えを賜り、誠にありがとうございました。
おかげさまで、無事に法要を執り行うことができました。
皆様のご厚意に心より感謝申し上げます。
今後とも変わらぬお付き合いを賜りますようお願い申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇(差出人名)
お礼状を送るタイミングと注意点
- 送るタイミング:法要後、1週間以内に送るのが一般的です。
- 送付方法:郵送が基本ですが、親しい間柄であれば手渡しでも問題ありません。
- 封筒と便箋:白封筒に黒インクで記載するのが望ましいです。カジュアルなデザインは避けましょう。
まとめ
三回忌のお礼状は、参列してくださった方々への感謝を伝える大切なものです。格式を守りつつ、故人を偲ぶ気持ちを込めた文章を心がけましょう。
今回紹介した文例を参考に、自分の言葉を加えて、心のこもったお礼状を作成してください。