会社内の懇親会を企画する際、必ず必要になるのが「稟議書」です。
上司や関係部署の承認を得るためには、目的や費用、参加者などを明確に記載した稟議書を提出しなければなりません。
この記事では、懇親会における稟議書の基本構成から、実際に使える例文、注意点までを丁寧に解説します。
初めて稟議書を作成する方でも迷わないよう、実用的なフォーマットを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
懇親会に稟議書が必要な理由
懇親会は業務とは一見直接関係がないように思えるかもしれませんが、組織内の人間関係を円滑にし、チームの結束力を高める大切な機会です。
そのため、会社の費用を使用する場合は必ず「稟議書」を通じて事前に承認を得る必要があります。
企業によっては、稟議書の承認がなければ経費精算ができないケースもあるため、計画段階での提出が重要です。
稟議書に記載すべき基本情報
稟議書に記載するべき主な項目は以下のとおりです。
- 件名(例:〇月度 懇親会開催について)
- 稟議の目的・背景
- 実施日時・場所
- 参加者(対象部署・人数)
- 費用見積もり(内訳もあるとベスト)
- 支払方法・勘定科目
- 添付資料(見積書、参加予定表など)
会社によっては稟議書のテンプレートが決まっていることもあるため、社内規定に従うことが前提です。
懇親会の稟議書の例文(フォーマット付き)
以下は、懇親会の稟議書の記載例です。
件名:4月度 懇親会開催について(稟議申請)
目的・背景:
日頃の業務の労をねぎらい、社員間の交流を深めることを目的として、下記の通り懇親会を実施したく、稟議申請いたします。
日時:
2025年4月26日(金)18:30~21:00(予定)
場所:
〇〇居酒屋 本店(東京都中央区〇〇〇〇)
参加者:
営業部 15名(課長含む)
費用:
1人あたり5,000円×15名=合計75,000円(税込)
※コース料理+飲み放題のプラン
支払方法:
会社立替にて支払い後、経理へ経費精算予定
勘定科目:福利厚生費
添付資料:
・会場予約確認書
・費用見積書
・参加予定者リスト
以上、実施にあたりご承認のほどよろしくお願い申し上げます。
稟議書作成時のポイントと注意点
1. 明確な目的を記載する
単なる「飲み会」ではなく、懇親を目的としたものであることを強調します。たとえば「チームビルディング」「部署間の連携強化」などの文言を加えると説得力が増します。
2. 費用の根拠を示す
予算に対して承認を得るためには、金額の妥当性を示す必要があります。見積書や料金表を添付し、内訳を記載するとよいでしょう。
3. 参加者情報は具体的に
部署名だけでなく、参加人数も明確にすることで、費用との整合性がとれ、承認されやすくなります。
4. スケジュールは事前調整を
上長や関係者が出張中・繁忙期でないか確認し、日程に無理がないかを配慮します。開催予定日は早めに提示しましょう。
よくあるNG例と改善ポイント
NG例 | 改善案 |
---|---|
目的が「親睦会開催のため」だけで簡素 | 「業務の円滑な遂行とチームの結束力強化を図るため」など具体的に書く |
費用の記載が曖昧(例:予算〇万円程度) | 「1人あたり×人数=合計〇円」と内訳を明記 |
添付資料なし | 必ず見積書や参加リストを添付して根拠を提示 |
社内承認をスムーズに得るための工夫
- 提出のタイミングは早めに: 承認までに日数がかかる場合があるため、1~2週間前には提出しましょう。
- 上長への事前相談: 口頭でも簡単に説明しておくとスムーズに通りやすくなります。
- 他部署との合同開催時は調整を忘れずに: 管轄が複数にまたがる場合、総務や経理とも連携しておきましょう。
まとめ:稟議書で伝えるべきは「目的」と「透明性」
懇親会の稟議書では、「会社にとっての意義」と「支出の妥当性」を簡潔かつ正確に伝えることが大切です。
社内の承認者が納得しやすいよう、目的を明確にし、費用やスケジュールに根拠をもたせましょう。
テンプレートを活用し、社内ルールに沿って丁寧に作成することで、スムーズな承認が得られるようになります。
初めての方も、ぜひ本記事の例文を参考にして稟議書を作成してみてください。