アセスメントとは?
「アセスメント」は、英語の「assessment」を日本語に訳した言葉です。
一般的には、ある事柄の価値や能力、状態などを客観的に評価し、判断することを指します。
簡単に言うと、「何かを測って、その結果を見て、判断すること」です。
例えば、
テストであなたの学力を測る
病院であなたの体の状態を調べる
会社であなたの仕事ぶりを評価する
これらも、全部アセスメントの一種です。
通常の言葉に置き換える下記のような表現になります。
教育分野: 生徒の学力や能力を測るためのテストや評価。
医療分野: 患者の病状や治療効果を評価すること。
社会福祉分野: 障害者や高齢者の生活状況や支援の必要性を評価すること。
組織・企業: 従業員の能力やパフォーマンスを評価すること、プロジェクトの進捗状況を評価すること
アセスメントの使い方
アセスメントは、様々な場面で活用されます。
目的を設定 何を評価したいのか、評価の目的を明確にする。
基準を設定 評価の基準となる指標や尺度を定める。
データ収集 評価対象となるデータを集める(テスト、観察、アンケートなど)。
データ分析 集めたデータを分析し、評価を行う。
フィードバック 評価結果を本人や関係者にフィードバックする。
アセスメントの種類
アセスメントには、様々な種類があります。
形成的評価: 学習過程における改善のための評価。
総括的評価 学習の成果を測るための評価。
規範参照評価 他の人との比較による評価。
基準参照評価 あらかじめ設定された基準との比較による評価。
アシスメントとテストの違い
理解を深めるために、テストとアシスメントの違いについて解説します。
アセスメントとテストは、どちらも何かを評価するという意味で共通点がありますが、その範囲や目的が異なります。
テスト は、主に知識や技能を測るための具体的な手段です。
例えば、学校の試験、運転免許試験などが挙げられます。
テストは、ある特定の時点での能力を数値化したり、合格・不合格を判断したりする目的で実施されます。
アセスメント は、より広い範囲で対象を評価する概念です。
テストだけでなく、観察、インタビュー、ポートフォリオ評価など、様々な方法を組み合わせて、
対象の能力、態度、スキル、成長などを総合的に評価します
例として、国語の授業を考えます。
国語のテストで漢字の書き取り問題が出題されます。
これは、生徒がどれだけ漢字を覚えているかを測るためのテストです。
アシスメントでは、国語の授業全体を評価するために、生徒の発表、作文、読書記録などを総合的に評価します。
これは、生徒の表現力、思考力、読解力などを総合的に把握するためのアセスメントです。
職場でのアシスメント手法
職場でのアセスメント手法を例として、記載します。
職場でのアシスメント手法は、従業員の能力、スキル、パフォーマンス、行動などを客観的に評価し、その結果に基づいて、人材育成、配置、昇進、報酬などの決定を行うためのプロセスです。
職場でのアセスメントの目的
人材育成: 従業員の強みと弱みを明確にし、個々の成長に合わせた研修や指導を行う。
配置 従業員の適性や能力を考慮し、最適なポジションに配置する。
昇進・昇格 従業員の貢献度やポテンシャルを評価し、昇進・昇格の判断材料とする。
報酬決定 従業員の業績や貢献度に基づいた公平な報酬体系を構築する。
組織開発 組織全体の課題を特定し、改善策を検討する。
職場でのアセスメントの種類
360度評価 上司、同僚、部下、顧客など、多角的な視点から評価を行う。
自己評価 従業員自身が自己評価を行い、自己認識を高める。
上司評価 上司が部下の業績を評価する。
ピアレビュー 同僚同士で互いを評価する。
目標設定型評価 事前に設定された目標達成度を評価する。
能力ベース評価 従業員の能力やスキルを評価する。
まとめ
アセスメントは、様々な分野で活用される重要なツールです。
目的や評価対象、状況に合わせて適切なアセスメント方法を選択することが大切です。