「おっしゃられる」2重敬語の間違いパターン

今回は、「おっしゃられる」のように誤った2重敬語のパターンについて解説します。

 

2重敬語のパターン 「尊敬語 + 尊敬語」 「おっしゃられる」

尊敬語 + 尊敬語は、2重敬語になります。

下記が代表的な誤った使い方です。
「おっしゃられる」
「ご覧になられる」
「お召しになられる」

尊敬語は、話し手が相手の行動や状態を敬う気持ちを表すために使用します。
例えば、以下のような動詞が尊敬語として使われます。

おっしゃる(言う)
いらっしゃる(行く、来る、いる)
ご覧になる(見る)
召し上がる(食べる、飲む)

これらはすでに敬語の形なので、別の尊敬語と組み合わせると、過剰に敬意を表すことになります。
尊敬語は一度使った段階で、すでに敬意が込められているため、さらに他の尊敬語を重ねる必要はありません。

 

2重敬語の具体例と誤り

おっしゃられる

「おっしゃる」はすでに尊敬語なので、「られる」を加えてしまうのは誤りです。「おっしゃる」のままで十分です。
正しくは「おっしゃいました」「おっしゃる」です。


ご覧になられる

「ご覧になる」は「見る」の尊敬語であり、これに「られる」を加える必要はありません。「ご覧になる」で十分です。
正しくは「ご覧になりました」「ご覧になります」です。


お召しになられる

「お召しになる」は「食べる」「飲む」の尊敬語であり、「られる」を付け加えると、過剰な敬意を表すことになります。
「お召しになる」だけで敬意は十分です。
正しくは「お召しになりました」「お召しになります」です。

お聞きになられる
「お聞きになる」 + 「られる」 → お聞きになる で十分。
正しくは:「お聞きになります」や「お聞きしました」


お話しになられる
「お話しになる」 + 「られる」 → お話しになる が正しい。
正しくは:「お話しになります」や「お話ししました」


お入りになられる
「お入りになる」 + 「られる」 → お入りになる が正しい。
正しくは:「お入りになりました」や「お入りになります」


お渡しになられる
「お渡しになる」 + 「られる」 → お渡しになる で十分。
正しくは:「お渡しになります」や「お渡ししました」

ご覧になられる
「ご覧になる」 + 「られる」 → ご覧になる が正しい。
正しくは:「ご覧になります」や「ご覧になりました」

お作りになられる
「お作りになる」 + 「られる」 → お作りになる が適切。
正しくは:「お作りになります」や「お作りになりました」

お帰りになられる
「お帰りになる」 + 「られる」 → お帰りになる で十分。
正しくは:「お帰りになります」や「お帰りになりました」

お会いになられる
「お会いになる」 + 「られる」 → お会いになる が正しい。
正しくは:「お会いになります」や「お会いしました」

お考えになられる
「お考えになる」 + 「られる」 → お考えになる が適切。
正しくは:「お考えになります」や「お考えになりました」

お休みになられる
「お休みになる」 + 「られる」 → お休みになる が正しい。
正しくは:「お休みになります」や「お休みになりました」

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