動画に映り込んだ「顔・車のナンバー・会社名・個人情報」などを隠したい時、手動でモザイクを追加すると非常に手間がかかります。そんな時に便利なのが、Filmoraの「モザイク追従（モーショントラッキング）」機能です。対象物を一度選択するだけで、自動でモザイクが動きを追いかけてくれるため、編集の時間を大幅に短縮できます。
この記事では、Filmoraのモザイク追従の基本操作から、うまく追従しない場合の改善ポイント、実際に使える応用テクニックまで、初心者でも失敗しない方法をわかりやすく解説します。今日からあなたも、プロのような編集が短時間でできるようになります。
Filmoraの「モザイク追従」とは？
Filmoraのモザイク追従は、映像内の特定の物体や人物を選択すると、その動きに合わせて自動的にモザイクをかけ続けてくれる機能です。これはFilmoraに搭載されている モーショントラッキング（Motion Tracking）機能 を使って実現します。
従来の動画編集ソフトでは、フレームごとにモザイク位置を手動で調整する必要がありましたが、Filmoraならワンクリックで追尾が開始され、滑らかにモザイクが動いてくれます。
特に以下のような用途で大活躍します。
- 顔のぼかし（通行人・子どもなど）
- 車のナンバープレート隠し
- 企業ロゴや商品名の隠蔽
- 作業画面の個人情報やIDの保護
日常の動画編集だけでなく、YouTube動画制作でも重宝される定番機能です。
モザイク追従の基本操作【初心者向けステップ】
ここでは、Filmoraでモザイク追従を行う基本手順を説明します。初めての人でも迷わず作業できるよう、ステップごとにやさしくまとめています。
① 動画をタイムラインに追加する
Filmoraを起動し、編集したい動画をインポートしてタイムラインにドラッグします。
② モーショントラッキングを有効にする
タイムラインの動画をクリック → 上部メニューの ［モーショントラッキング］ をオンにします。
すると、動画プレビュー画面に「追跡用の枠」が表示されます。
③ モザイクをかけたい対象を枠で囲む
枠をドラッグし、「顔」「ナンバー」「文字」など隠したい対象をぴったり囲むよう調整します。
枠が正確であるほど、追従精度が上がります。
④ 「開始」を押して追跡
［開始］ボタンを押すと、動画の再生に合わせてFilmoraが自動で対象を追跡します。
枠がスムーズに動けば成功です。
⑤ モザイクを適用する
追跡が終わったら、次はモザイクを追加します。
- エフェクト → ユーティリティ → モザイク を選択
- モザイクをタイムラインにドラッグ
- モザイクの設定で「トラッキング対象を選択」から先ほどの追跡データを選ぶ
これで、動画内で対象物にモザイクが自動転送されるようになります。
モザイクの種類と細かい調整方法
Filmoraのモザイクは、単にぼかすだけでなく、いくつかの種類があります。
● モザイク（一般的なブロック状ぼかし）
一番よく使われるタイプ。四角いブロックで隠すため、視覚的に「隠している」ことが伝わりやすい。
● ぼかし（Blur）
柔らかく隠したい場合に最適。顔隠しなど自然な表現が可能。
● シェイプマスクとの併用
丸型・楕円など、自然な形状の隠し方ができるため、人物だけを目立たせずに隠せる。
● サイズ調整
モザイクの表示サイズは「追従枠」と別に自由に変更できます。
対象より少し大きめにかけると安全性が高まります。
モザイク追従がうまくいかない時の対処法
Filmoraのモーショントラッキングは便利ですが、素材によってはうまく追従しないことがあります。以下のポイントをおさえると精度が向上します。
● 追跡枠を小さくしすぎない
対象物ギリギリだと情報量が足りず、追跡が外れることがあります。
少し余白をつけると精度が上がります。
● 対象が早く動く動画は手動補正を使う
追従後、ズレた部分だけキーフレームを調整すれば自然に補正できます。
● 明るさやコントラストが低い動画
暗い映像や逆光だとトラッキングが弱くなります。可能であれば色補正を軽くしてから追従すると改善します。
● 対象が途中で隠れる場合
人や物が画面から消えたり、重なったりすると追跡失敗の原因に。
その場合は分割して別々に追跡するのが最も確実です。
モザイク追従の応用テクニック
Filmoraのモザイク追従は基本操作に加えて、少し工夫するだけで編集の幅が広がります。
● モザイクを「アニメーション」で自然に変化させる
登場シーンだけ強めにモザイク → 途中から薄めのぼかしに変更するなど
視聴者にとって見やすい演出が可能です。
● モザイクの色や形を変更してデザインとして利用
Filmoraのモザイクは色調変更も可能。
あえてカラフルにしたり、強調表現に使うこともできます。
● 複数のモザイクを同時に追従
人も車も同時に隠したい場合、追跡枠を2つ以上設定して、別のモザイクを割り当てられます。
Filmoraのモザイク追従が選ばれる理由
他の動画編集ソフトと比べても、Filmoraのモザイク追従は初心者にやさしい設計になっています。
- ワンクリックで追跡開始
- モザイクの種類が豊富
- 編集画面が直感的でわかりやすい
- AIによる追従精度が高い
- 手動調整もしやすい
YouTube編集者や企業の動画担当でも採用される理由は、まさに「簡単なのに精度が高い」点にあります。
Filmoraでモザイク追従するときの注意点
最後に、実用上の注意点も紹介します。
● モザイクは100%隠蔽を保証するものではない
解像度の高い動画では、薄いぼかしは判別される可能性があります。
重要な情報は「強めのモザイク」または「黒塗り」を推奨します。
● YouTubeガイドラインへの配慮
他人の顔や個人情報を公開する場合、モザイク処理はほぼ必須です。
Filmoraの追従で、コンプライアンスを守った動画制作が可能になります。
まとめ
Filmoraのモザイク追従は「対象を囲む → 自動追跡 → モザイク適用」という3ステップで完了する非常に便利な機能です。顔隠し、ナンバープレート処理、文字情報の伏せなど、動画編集における手間の大きい作業を劇的に効率化できます。
うまく追従しない場合も、枠の調整・明るさ補正・分割編集などで精度を改善でき、初心者でもプロ並みの仕上がりが可能です。
YouTube編集でも使われる機能のため、覚えておくと編集スピードが大きく向上します。
Filmoraを使って、安心・安全・効率的な動画編集を楽しんでみてください。