ネットワークの基礎知識として欠かせない「IPアドレス」と「サブネットマスク」。
それぞれの意味は理解していても、実際にどの範囲のIPアドレスが使えるのかを計算するのは意外と面倒なものです。
本記事では、IPアドレスとサブネットマスクから「使えるIPアドレスの範囲」をJavaScriptで簡単に計算できるフォームを提供しつつ、初心者にもわかりやすく理論的な背景も解説していきます。
ネットワーク管理やシステム開発、インフラ設計などに役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
IPアドレスとサブネットマスクの基本
IPアドレスとは、ネットワーク上のデバイスを識別するための番号です。
IPv4形式では「192.168.1.1」のように、4つの8ビット(1バイト)で構成され、0〜255の数値を4つ並べて表現されます。
一方、サブネットマスクは、ネットワーク部とホスト部を区切るための情報です。
例えば「255.255.255.0」というマスクは、前の3つのオクテット(192.168.1)をネットワーク部、最後の1つ(.x)をホスト部とみなします。
IPアドレス計算フォーム
使用例とその解説
入力例1:
- IPアドレス:192.168.1.1
- サブネットマスク:24
計算結果:
- ネットワークアドレス:192.168.1.0
- ブロードキャストアドレス:192.168.1.255
- 使用可能範囲:192.168.1.1 ~ 192.168.1.254
- 使用可能ホスト数:254
このように、CIDRが24(=255.255.255.0)の場合、ホスト部が8ビット残っているので、2⁸ - 2 = 254個のIPが使えることになります。両端のネットワークアドレスとブロードキャストアドレスは使用できません。
CIDR(サイダー)表記とは何か
CIDR(Classless Inter-Domain Routing)は、従来のクラスA/B/Cといった区切りではなく、柔軟にIPの範囲を指定できる方法です。
たとえば:
CIDR | サブネットマスク | ホスト数 |
---|---|---|
/24 | 255.255.255.0 | 254台 |
/25 | 255.255.255.128 | 126台 |
/26 | 255.255.255.192 | 62台 |
/30 | 255.255.255.252 | 2台(最小) |
サブネットを活用する場面とは?
- 企業ネットワークの分割:部署ごとにサブネットを分けることで、セキュリティと管理効率を向上。
- VLAN設計:物理的なネットワークに依存せず、論理的にグループ分け。
- クラウド環境:AWSやGCPのVPC設計でもCIDRでIP範囲を指定する。
まとめ:IPアドレス計算はスクリプトで効率化!
ネットワーク設計や機器設定をする上で、IPアドレスとサブネットマスクの計算は避けて通れません。
手計算は煩雑でミスもしやすいため、JavaScriptなどで自動化することで業務効率を大きく高めることができます。
今回紹介したフォームを自分のプロジェクトや社内ツールに取り入れて、正確かつ素早くIP範囲を導き出してみてください。