総勘定元帳とは?簡単な仕訳から転記までをやさしく解説!

簿記の勉強を始めたばかりの方にとって、「総勘定元帳」という言葉は少しとっつきにくいかもしれません。
でも安心してください。総勘定元帳とは、取引を分類して記録する帳簿のこと。
仕訳帳と並んで簿記の基本中の基本です。

この記事では、総勘定元帳の役割や記入方法を、簡単な仕訳問題を使いながらわかりやすく解説します。
最初は難しく見えるかもしれませんが、具体例と一緒に学べばスッと理解できるはずです。


総勘定元帳とは何か?

総勘定元帳とは、仕訳帳で記録された取引を各勘定科目ごとにまとめて記録する帳簿のことです。
英語では「general ledger」と呼ばれ、すべての勘定科目(現金、売掛金、仕入など)の動きを個別に記録するのが特徴です。

目的

  • 各勘定の増減を把握する
  • 試算表や財務諸表を作るための基礎資料となる
  • 取引の記録を整理・分類することで、後の確認がしやすくなる

主な構成

総勘定元帳は次のような表形式で記録されます。

日付摘要借方貸方残高

仕訳から総勘定元帳への流れ

総勘定元帳を理解するには、まず「仕訳」から始まります。

例題

以下の簡単な取引を例にとってみましょう。

1月5日:商品50,000円を現金で仕入れた。

まずは仕訳帳に記録します。

仕訳:
(借)仕入 50,000 /(貸)現金 50,000

次に、この仕訳を元に総勘定元帳へ転記します。


実際に総勘定元帳を作ってみよう

仕入勘定(借方に記録)

日付摘要借方貸方残高
1/5現金50,00050,000

現金勘定(貸方に記録)

日付摘要借方貸方残高
1/5仕入50,000-50,000

このように、それぞれの勘定科目ごとに仕訳から取引を分けて記録することで、後から確認しやすくなるのです。


もう一問やってみよう:売上の記録

1月10日:商品70,000円を現金で販売した。

仕訳:
(借)現金 70,000 /(貸)売上 70,000

現金勘定

日付摘要借方貸方残高
1/5仕入50,000-50,000
1/10売上70,00020,000

売上勘定

日付摘要借方貸方残高
1/10現金70,00070,000

このように、取引が発生するたびにそれぞれの勘定に記録を行うのが「転記」です。


転記のルールとポイント

1. 借方・貸方の一致が原則

仕訳と同様に、転記でも借方と貸方は必ず一致します。

2. 摘要には相手勘定科目を記入

たとえば「現金」勘定の摘要には「売上」「仕入」など、相手の科目を記録します。

3. 残高管理に注意

残高は借方・貸方の差額です。総勘定元帳では、勘定ごとに現在の残高を一目で確認できるのが利点です。


総勘定元帳が役立つ場面

  • 月末の試算表作成
  • 決算時の財務諸表作成
  • 税務調査や監査での確認
  • 日常の資金管理や業績確認

すべての帳簿の土台とも言える重要な役割を担っています。


総勘定元帳を使った実践練習のススメ

簿記を学ぶ際には、仕訳だけでなく必ず「転記」まで手を動かして練習することが大切です。

おすすめ練習方法

  1. 市販の練習問題集を使う
  2. Excelなどで自分だけの元帳を作ってみる
  3. 日常の買い物を仕訳→転記してみる

まとめ

簿記における「総勘定元帳」は、すべての取引を勘定ごとにまとめて記録する重要な帳簿です。
最初は「借方?貸方?転記って?」と戸惑うかもしれませんが、仕訳を通じて何度も転記を繰り返すうちに自然と理解できるようになります。

地味な作業のように思えるかもしれませんが、総勘定元帳こそが会社のお金の流れを見える化する基礎なのです。
初心者の方も、ぜひコツコツと練習して感覚をつかんでみてください。

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