RANK.EQ関数の使い方を完全解説|順位づけをExcelで効率よく行う方法

Excelでデータの順位を自動で表示したいとき、「RANK.EQ」関数がとても便利です。
売上ランキング、点数の順位、成績評価など、数値に対して順位を割り振る場面は多くあります。
本記事では、「RANK.EQ」関数の基本的な使い方から応用例、注意点までを詳しく解説します。
Excel初心者の方にもわかりやすいように、図解なしでも理解できるように丁寧に説明していますので、ぜひ最後までご覧ください。


RANK.EQ関数とは?

RANK.EQ関数は、指定した数値が範囲内で何番目かを表示してくれる関数です。
「順位」を表示するために使われ、同じ数値がある場合は同じ順位になります(これが「EQ」=Equalの意味)。

構文は以下の通りです:

=RANK.EQ(数値, 範囲, [順序])

各引数の意味は次のとおりです:

  • 数値:順位を知りたい対象の値(例:セルA2の売上)
  • 範囲:比較する母集団(例:A2:A10)
  • 順序(省略可):0または1(省略すると「0」=降順、1で昇順)

降順と昇順の違いを理解しよう

RANK.EQ関数の3つ目の引数「順序」は非常に重要です。
これによって順位の並びが変わります。

  • 降順(0または省略):大きい数ほど上位(例:100点が1位)
  • 昇順(1):小さい数ほど上位(例:タイムが短いほど順位が高い)

例:セルB2に「=RANK.EQ(A2,A$2:A$6,0)」と入れた場合、A列の値が大きい順に順位が付きます。


基本的な使い方(売上ランキングの例)

たとえば、次のような売上データがあるとします。

名前売上
Aさん100
Bさん150
Cさん120

C列に順位を表示したい場合、C2セルに以下のように入力します:

=RANK.EQ(B2, $B$2:$B$4, 0)

この式をC4までコピーすれば、売上が高い順に1位、2位、3位が表示されます。
このとき、Bさん(150)が1位、Cさん(120)が2位、Aさん(100)が3位となります。


同順位の処理について

同じ値が複数ある場合、RANK.EQ関数は同じ順位を割り当てます
たとえば、以下のようなデータでは:

名前点数
Aさん90
Bさん90
Cさん80

AさんとBさんは同点のため、RANK.EQではどちらも「1位」と表示され、Cさんは「3位」となります(「2位」はスキップされる)。

この点に注意が必要です。


RANK.EQとRANK.AVGの違い

似た関数に「RANK.AVG」があります。違いは以下の通りです:

関数名特徴
RANK.EQ同順位に同じ順位を付ける
RANK.AVG同順位があると平均順位を付ける

たとえば、同じく90点が2人いた場合:

  • RANK.EQ → 両者とも「1位」、次は「3位」
  • RANK.AVG → 両者とも「1.5位」、次は「3位」

平均順位を使いたい場合は、用途に応じてRANK.AVGを選びましょう。


順位がつかないエラーを防ぐ方法

RANK.EQ関数を使っていて「#N/A」や「#VALUE!」などのエラーが出ることがあります。
主な原因と対処法は以下の通りです:

  1. 範囲に空白がある場合 → 空白は除いて指定する
  2. 範囲指定が相対参照になっている$を使って絶対参照にする(例:$B$2:$B$10
  3. 数値以外が混じっている → データを見直して、全て数値に統一

エラー対策としてIFERROR関数を併用するのもおすすめです:

=IFERROR(RANK.EQ(B2, $B$2:$B$10, 0), "")

フィルタやソートとの組み合わせ方

RANK.EQ関数で順位を付けた後、データを**ソート(並べ替え)**したい場面もあります。
このとき注意すべきなのは、元の並びが変わってもRANK.EQの計算結果が崩れないように、参照先を固定しておくことです。

また、オートフィルタで抽出しても、順位の表示に影響は出ませんが、非表示データも含めて順位付けされることを理解しておきましょう。


応用例:順位に応じてアイコン表示する方法(条件付き書式)

RANK.EQと条件付き書式を組み合わせれば、順位に応じて**アイコン(矢印や星など)**を表示することも可能です。

  1. 順位を表示した列を選択
  2. 「ホーム」→「条件付き書式」→「アイコンセット」
  3. 好きなアイコンを選ぶ(例:3色矢印)
  4. 表示ルールを調整して、1位は上向き矢印、最下位は下向きなどにカスタマイズ

これにより、視覚的に「誰が上位か」がすぐにわかります。


RANK.EQ関数を使うときの注意点まとめ

最後に、RANK.EQ関数を使うときに気をつけたいポイントをまとめます。

  • 絶対参照($マーク)を忘れない
  • 同順位は飛ばして順位がつくことを理解する
  • 空白や文字が混じるとエラーになる
  • 表示がわかりづらい場合はIFERRORで整える
  • 必要に応じてRANK.AVGとの使い分けを検討する

まとめ

RANK.EQ関数は、Excelで順位を自動的に付けたいときに非常に便利な関数です。
売上順位、テストの順位、業務評価など、ビジネスでも日常でも活用の場面が多くあります。

本記事で紹介した使い方や注意点、応用テクニックを活かして、あなたのExcel業務がよりスムーズに進むようになれば幸いです。

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