Linuxで無線LANを設定・確認するコマンドとして、「iwconfig」は非常に便利なツールです。
「無線LANに接続したいけどGUIが使えない」「サーバー上でWi-Fiの状態を確認したい」
そんなとき、iwconfigを使えば、無線インターフェースの状態確認や設定変更が可能です。
本記事では、iwconfigコマンドの基本的な使い方から、各オプションの意味、実践的な設定方法までをわかりやすく解説します。ターミナル操作に自信がない方でも安心して使えるように、具体例も交えて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
iwconfigとは?
iwconfig
は、Linuxで無線LAN(Wi-Fi)のインターフェースに関する情報を表示したり、設定を変更したりするためのコマンドです。ifconfig
が有線ネットワークの設定を行うのに対し、iwconfig
は無線ネットワークに特化しています。
このコマンドは、以下のような情報を表示できます。
- 無線インターフェース名(例:wlan0)
- SSID(接続先のネットワーク名)
- 接続状態(Access Point)
- 信号レベル(Signal level)
- ビットレート(Bit Rate)
- 周波数(Frequency)
また、以下のような設定も可能です。
- SSIDの指定
- モードの変更(Managed, Ad-Hocなど)
- 周波数やチャンネルの指定
- 暗号化キーの設定(WEP)
なお、iwconfig
は古いツールで、現在ではiw
コマンドが推奨されることもありますが、シンプルで学習コストが低いため、今でも使われる場面が多くあります。
iwconfigで無線LANの状態を確認する
最も基本的な使い方は、何も引数をつけずにiwconfig
とだけ入力することです。
$ iwconfig
すると、システムに接続されているすべてのネットワークインターフェースが表示されます。
たとえば次のような出力が得られることがあります。
wlan0 IEEE 802.11 ESSID:"MyWiFi"
Mode:Managed Frequency:2.437 GHz Access Point: 00:14:6C:7E:40:80
Bit Rate=54 Mb/s Tx-Power=20 dBm
Signal level=-45 dBm
Encryption key:off
Link Quality=70/70
ここで注目すべきポイントは次の通りです。
- ESSID:接続している無線ネットワーク名
- Mode:無線モード(通常は「Managed」=インフラストラクチャーモード)
- Frequency:現在接続している周波数(チャンネル)
- Bit Rate:通信速度
- Signal level:信号の強さ
- Encryption key:暗号化の有無
無線LANの設定を変更する
iwconfigは、設定変更も可能です。
よく使うオプションについて解説します。
SSIDを設定する
無線LANの接続先(SSID)を指定したい場合、以下のようにします。
sudo iwconfig wlan0 essid "MyWiFi"
"MyWiFi"
は接続したいネットワーク名に置き換えてください。- ネットワークがオープンな場合は、これだけで接続できることもあります。
暗号化キー(WEP)の設定
WEP暗号を使用しているネットワークに接続するには、次のようにします。
sudo iwconfig wlan0 key s:mywepkey
または、16進数で指定する場合:
sudo iwconfig wlan0 key 1234567890
※ WPA/WPA2など現在主流の暗号方式にはiwconfig
は対応していません。
その場合はwpa_supplicant
を使用します。
モードを設定する
モード(動作形態)を設定できます。たとえば:
sudo iwconfig wlan0 mode Managed
- Managed:アクセスポイントを介した通常の通信
- Ad-Hoc:端末同士が直接通信(アクセスポイントなし)
実践:無線LANへの接続までの流れ(WEP編)
以下は、WEP暗号化されたネットワークにiwconfig
を使って接続する一連の流れです。
sudo ifconfig wlan0 up # 無線LANインターフェースを有効化
sudo iwconfig wlan0 essid "MyWiFi" # SSIDを設定
sudo iwconfig wlan0 key s:mywepkey # 暗号化キーを設定
sudo dhclient wlan0 # IPアドレスを取得
これで、ネットワークに接続できるはずです。ping
などで通信確認をしてみましょう。
注意点とトラブルシューティング
iwconfig
が利用できない場合は、wireless-tools
パッケージがインストールされているか確認しましょう。 bashコピーする編集するsudo apt install wireless-tools
- WPA/WPA2の場合は
iwconfig
では対応できないため、wpa_supplicant
やnmcli
など別のツールを使いましょう。 - 複数の無線インターフェースがある場合、
wlan0
ではなくwlp2s0
やwlan1
などの名前になることもあります。ip link
で確認してください。
iwconfigとiwの違い
iwconfig
は古くからあるツールですが、近年のLinuxディストリビューションではより機能豊富なiw
コマンドが主流になっています。
以下のような違いがあります。
比較項目 | iwconfig | iw(推奨) |
---|---|---|
開発状況 | 開発停止気味 | 現在も開発中 |
WPA/WPA2対応 | 非対応 | 対応 |
詳細な制御 | 限界あり | より柔軟に制御 |
コマンド体系 | シンプル | 複雑だが強力 |
ただし、「とにかく今、SSIDが何か知りたい」「簡単に信号強度を見たい」**という用途であれば、iwconfig
の方がシンプルで手軽です。
まとめ
iwconfig
は、Linuxで無線LANの設定や状態を確認するための基本的なツールです。
シンプルで扱いやすく、特にサーバー管理やラズパイなどのCUI環境で力を発揮します。
ただし、WPA/WPA2対応や詳細な設定が必要な場面では、iw
やwpa_supplicant
との併用が求められます。
まずは「今どんなWi-Fiに繋がっているのか?」を知りたいときに、iwconfig
を試してみてはいかがでしょうか。